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🎓 この記事を書いた人:kou(元塾講師・プロ家庭教師)

早稲田アカデミーから慶應義塾高等学校に進学し、慶應義塾大学経済学部を卒業。在学中から早稲田アカデミーで受験生を指導し、指導歴は10年を超えます。現在はプロ家庭教師として中学受験の算数も担当しています。
公開日:2026年10月15日/最終更新日:2026年10月15日
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🎯 結論
結論:時計算は「長針は毎分6度、短針は毎分0.5度で進む旅人算」です。速さの差「毎分5.5度」さえ押さえれば、重なる・一直線・直角といった頻出問題は同じ型で解けます。
「塾の授業ではわかったのに、家で解くと分数が合わない」「公式を覚えたのに応用問題で手が止まる」――時計算は、私の指導経験でもそうしたつまずきが起きやすい単元です。
📋 この記事でわかること
- 時計算とは何か、なぜ「旅人算」の仲間なのか
- 角度を一発で出す公式と、解き方の3ステップ
- 重なる・一直線・直角・線対称・狂った時計の頻出5パターン
- 12時間分の「重なる時刻」「一直線になる時刻」の早見表
- つまずきやすいポイントと、家庭でできる練習法
💬 この記事の立ち位置
私は早稲田アカデミーで中学受験生を指導し、現在も家庭教師として算数を教えています。本記事の解法・数値は、時計の針の速さから私自身が計算して検算したものです。特定の塾や教材を勧める意図はなく、広告も掲載していません。なお、各塾の単元配置や入試での出題頻度については公表データがないため、断定は避けています。
時計算とは?中学受験で問われる基本の考え方
📌 この章のポイント
時計の長針と短針は、それぞれ一定の速さで回る「2人の旅人」です。この章では、時計算の定義と、すべての問題の土台になる2本の針の速さを整理します。
時計算とは、長針と短針の角度や時刻を求める問題
🔍 時計算の定義
時計算とは、アナログ時計の長針と短針がつくる角度や、針が特定の位置関係になる時刻を求める中学受験算数の単元です。「3時20分のとき2本の針がつくる角度は?」「4時と5時の間で針が重なるのは何時何分?」といった形で出題されます。
長針は毎分6度、短針は毎分0.5度で進む
📊 2本の針の速さ(すべての出発点)
| 針 | 1周にかかる時間 | 1時間に進む角度 | 1分間に進む角度 |
|---|---|---|---|
| 長針 | 60分 | 360度 | 6度 |
| 短針 | 12時間(720分) | 30度 | 0.5度 |
| 速さの差 | ― | 330度 | 5.5度(11/2度) |
長針は360度÷60分=毎分6度、短針は360度÷720分=毎分0.5度。文字盤の数字1つ分は30度です。
時計算が「旅人算」の一種といわれる理由
💡 講師としての見方
2本の針は同じ向きに、速さの違う状態で回り続けます。つまり時計算は円周上の追いかけ算(旅人算)そのものです。私が指導してきた中でも、時計算を苦手にしている生徒の多くは、時計算単体ではなく「速さの差で距離が縮まる」という旅人算の感覚がまだあいまいでした。
速さは学校では小学5年で学ぶ内容です(文部科学省の学習指導要領のページ参照)。塾ではそれより早く扱うことが多いため、速さの単元からつまずいている場合は学年別の算数の勉強法もあわせて確認しておくと、戻る場所がはっきりします。
時計算の解き方3ステップと角度を求める公式
📌 この章のポイント
「○時○分の角度」を求める問題は、時計算で最初に固めたい基本形です。公式と、その公式がなぜ成り立つのかを順に見ていきます。
針の角度を求める公式「30×時-5.5×分」
🧮 角度の公式
2本の針がつくる角度=|30×(時)-5.5×(分)|(答えが180度を超えたら360度から引く)
「30×時」は○時ちょうどに短針が12からどれだけ進んでいるか、「5.5×分」はそこから○分間で長針が短針との差を縮める(または広げる)角度です。
解き方の3ステップ
📋 どの問題にも使える手順
例題:3時20分の長針と短針の角度は?
✏️ 例題と解説
3時ちょうど、短針は12から90度の位置にあります。20分で長針は短針との差を5.5×20=110度動かすので、|90-110|=20度です。
検算:長針は6×20=120度、短針は90+0.5×20=100度。差は20度で一致します。
💡 講師が教える検算のコツ
時計算の答えの分母は、差の問題なら11(速さの差5.5=11/2)、和の問題なら13(速さの和6.5=13/2)になるのが基本です。答えの分母が11でも13でもなければ、式の立て方を疑う――私はこの「分母チェック」を、見直しの最初の一手として生徒に伝えています。
中学受験の時計算で頻出の5パターンと解き方
📌 この章のポイント
入試問題の時計算は、ほぼ次の5つの型に分けられます。型ごとに「目標の角度」が違うだけで、考え方は前の章の3ステップと共通です。
パターン1:長針と短針が重なる時刻
🔍 4時と5時の間で重なるのは何時何分?
4時ちょうどの差は120度。重なる(差0度)まで縮めるので、120÷5.5=240/11=21と9/11分。答えは4時21と9/11分です。
パターン2:長針と短針が一直線になる時刻
🔍 3時と4時の間で一直線(180度)になるのは?
3時の差は90度(短針が先)。長針が短針に追いつき(90度)、さらに180度引き離すので、(90+180)÷5.5=540/11=49と1/11分。答えは3時49と1/11分です。
パターン3:長針と短針が直角になる時刻
🔍 2時と3時の間で直角になるのは?
2時の差は60度。直角になるのは「追い越して90度先」の1回で、(60+90)÷5.5=300/11=27と3/11分。追いつく前に90度になる場面はない(60度<90度)ため、この時間帯は1回だけです。
⚠️ 直角は「1時間に2回」とは限らない
直角は基本的に1時間に2回訪れますが、2時台・8時台のように片方が時刻の境目(3時ちょうど・9時ちょうど)に重なる時間帯もあります。「○時と○時の間で何回」と問われたら、両端を含むかを必ず確認しましょう。
パターン4:線対称になる時刻
🔍 1時と2時の間で、12と6を結ぶ線について2本の針が線対称になるのは?
線対称のときは「12からの長針の角度+12からの短針の角度=360度」。○分後とすると6×○+(30+0.5×○)=360、6.5×○=330、○=660/13=50と10/13分。答えは1時50と10/13分です。
💬 ここが分かれ目
線対称は「差」ではなく「和」で考える問題なので、5.5で割る公式がそのままでは使えません。私の指導経験では、公式を丸暗記している生徒ほどここで手が止まる傾向があります。図に2本の針と対称の軸をかき、「12からの角度の合計」に気づけるかが分かれ目です。
パターン5:進む時計・遅れる時計(狂った時計)
🔍 1時間に2分進む時計を正午に合わせた。この時計が午後6時を指すとき、正しい時刻は?
この時計は正しい60分の間に62分進みます。時計上で6時間=360分進んだときの実際の時間は、360×60/62=10800/31=348と12/31分=5時間48と12/31分。正しい時刻は午後5時48と12/31分です。
狂った時計は角度ではなく「比」の問題です。中学受験の問題がどう複合化していくかを知っておくと、比の単元との結びつきが見えてきます。
12時間で針は何回重なる?時刻の早見表とデータ
📌 この章のポイント
重なる・一直線・直角の回数と時刻は、すべて「毎分5.5度」から計算できます。ここでは12時間分を私が計算した一覧と、角度の変化をグラフで示します。
重なる時刻・一直線になる時刻の早見表
📊 12時間の早見表(0時〜11時台)
| 時間帯 | 重なる時刻 | 一直線になる時刻 |
|---|---|---|
| 0時台 | 0時0分 | 0時328/11分 |
| 1時台 | 1時55/11分 | 1時382/11分 |
| 2時台 | 2時1010/11分 | 2時437/11分 |
| 3時台 | 3時164/11分 | 3時491/11分 |
| 4時台 | 4時219/11分 | 4時546/11分 |
| 5時台 | 5時273/11分 | なし(6時ちょうど) |
| 6時台 | 6時328/11分 | 6時0分 |
| 7時台 | 7時382/11分 | 7時55/11分 |
| 8時台 | 8時437/11分 | 8時1010/11分 |
| 9時台 | 9時491/11分 | 9時164/11分 |
| 10時台 | 10時546/11分 | 10時219/11分 |
| 11時台 | (12時ちょうど) | 11時273/11分 |
※長針毎分6度・短針毎分0.5度から著者が計算。11時台の重なりは12時ちょうど、5時台の一直線は6時ちょうどとなり、その時間帯の内側には現れません。
重なる・一直線・直角の回数と間隔
🔢 回数と間隔のまとめ
| 位置関係 | 12時間 | 1日 | 間隔 |
|---|---|---|---|
| 重なる | 11回 | 22回 | 65と5/11分 |
| 一直線 | 11回 | 22回 | 65と5/11分 |
| 直角 | 22回 | 44回 | 32と8/11分 |
12時間で長針は短針を11回追い越します(長針12周-短針1周)。この「11」が分母に11が出る理由です。
💡 グラフから読み取れること
角度は0度と180度の間を一定のリズムで往復し、その途中で必ず90度を2回通過します。「1回重なってから次に重なるまでに、一直線と直角が何回あるか」をこの形で目で確認しておくと、回数を問う問題の数え違いを防ぎやすくなると私は考えています。
時計算でつまずきやすいポイントと注意点
⚠️ この章のポイント
時計算のミスは、理解不足よりも「処理の型」の崩れから起きることがほとんどです。指導の中で繰り返し見てきたつまずきを4つに絞って紹介します。
短針も動いていることを忘れる
❌ よくある誤答
「3時20分の角度」を、長針が4の位置、短針が3の位置として30度と答えるミスです。実際には短針も20分で10度進んでいるため、正解は20度。短針は「○時ちょうど」の位置に止まっていないことを、図に必ずかき込む習慣が対策になります。
分数の計算と単位変換でミスする
⚠️ 5.5で割るときの注意
5.5で割る計算は「2倍して11で割る」に置き換えると暗算ミスが減ります。また「秒まで求めよ」という指示では、5/11分×60=300/11秒=27と3/11秒のように、分母11の分数がそのまま残ることも珍しくありません。小数に直さず分数のまま処理するのが鉄則です。
✏️ 計算ミスの記録を残す
同じ形の計算ミスは繰り返されます。時計算に限らず、どの型でミスしたかを記録しておくと再発防止につながります。記録の付け方は算数の間違いノートの作り方で詳しく解説しています。
「何時と何時の間」「何回目」の数え違い
⚠️ 境目と回数に注意
「1日に何回重なるか」で24回と答える、「2時台に直角は何回か」で2回と答える――いずれも境目の時刻の扱いを確認していないことが原因です。早見表のとおり、11時台の重なりは12時ちょうど、2時台の2回目の直角は3時ちょうどにずれ込みます。
公式の丸暗記だけに頼る学習の限界
📉 公式頼みが通用しない問題
線対称・狂った時計・「長針が短針の2倍の角度になる」といった条件の問題は、30×時-5.5×分の公式では解けません。たとえば「1時と2時の間で、12から測った長針の角度が短針の2倍になるのは?」なら、6×○=2×(30+0.5×○)、5×○=60で1時12分。和や倍の関係を式にする力が問われます。公式はあくまで基本問題の時短ツールです。図と速さの理解が伴わないまま公式に頼ると、難関校の応用問題で手が止まりやすくなります。
元塾講師が教える時計算の家庭学習の進め方
🧭 この章のポイント
時計算は、家庭での「目で見る練習」が効きやすい単元です。習得の順番と、塾・家庭教師など外部の力を借りるべきタイミングをまとめます。
時計算を学ぶ前に固めておきたい単元
📋 学ぶ順番の目安
※塾によって単元の順序・時期は異なります。お子さまの塾のカリキュラムを確認してください。
アナログ時計を使った家庭での練習法
💬 私がおすすめしたい家庭での練習
家にあるアナログ時計(つまみで針を回せる学習用時計があればなお良い)で、「長針を1目盛り(1分)回すと短針はどれくらい動くか」を目で確かめてもらいます。0.5度という数字が「ほとんど動かないけれど確かに動く」感覚として腹落ちすると、短針の動きを忘れるミスが減ります。
目安として、例題を1日1問解き、時計で答え合わせをする程度の短い練習でも継続する価値があると私は考えます。
塾・家庭教師・通信教材に頼る判断の目安
⚖️ 外部の力を借りるか迷ったら
- 旅人算から理解があいまい:単元をさかのぼって説明できる個別指導や家庭教師が向いています(中学受験の家庭教師の選び方)
- 授業の復習用に映像で繰り返し見たい:低価格の映像授業も選択肢です。中学受験にどこまで使えるかはスタサプの中学受験対応の実態で検証しています
- 基礎の基礎から確認したい:小学生向けの基礎講座の評判はスタサプ小学講座の口コミにまとめています
📝 ご注意
本記事の情報はあくまで一般的な傾向に基づくものです。最終的な進路・教育の選択は、お子様・ご本人と保護者が十分に情報を収集・比較検討したうえで行ってください。
時計算についてよくある質問
❓ この章のポイント
保護者の方や受験生から特によく受ける質問に、Q&A形式でお答えします。
時計算は何年生で習いますか?
❓ 回答
A. 小学校の授業では時刻(低学年)、角度の単位「度」(4年)、速さ(5年)を別々に学びますが、それらを組み合わせた時計算は主に中学受験の算数で扱う応用単元です。塾では速さや旅人算を学んだ後の小5前後で扱うことが多いものの、時期はカリキュラムにより異なります。
時計算は公式を覚えれば解けますか?
❓ 回答
A. 「角度=30×時-5.5×分」の公式で基本問題は解けますが、線対称や狂った時計の問題は公式だけでは対応できません。長針は毎分6度、短針は毎分0.5度という速さの理解と、図をかく習慣が必要です。
12時間で長針と短針は何回重なりますか?
❓ 回答
A. 0時0分を含めて12時間で11回、1日では22回重なります。重なる間隔は毎回65と5/11分(約1時間5分27秒)です。
1日に長針と短針が直角になるのは何回ですか?
❓ 回答
A. 12時間で22回、1日で44回です。直角は約32と8/11分ごとに訪れますが、「何時台に何回」と聞かれた場合は時刻の境目に注意が必要です。
時計算の答えが分数になるのは間違いですか?
❓ 回答
A. 間違いではありません。長針と短針の速さの差が毎分5.5度(11/2度)のため、答えの分母に11が出るのが時計算の特徴です。問題の指示に従って帯分数や秒で答えましょう。
まとめ:時計算は中学受験で差がつく旅人算の応用
🎯 この記事の結論
- 時計算は長針毎分6度・短針毎分0.5度の旅人算
- 基本の角度は|30×時-5.5×分|で求められる
- 頻出は「重なる・一直線・直角・線対称・狂った時計」の5パターン
- 重なる・一直線は12時間で11回、直角は22回。分母に11が出るのは正常
- 線対称と狂った時計は公式では解けない。図と比で考える
公式を覚える前に「2本の針の速さの差」を図で理解することが、時計算を得点源にするいちばんの近道だと私は考えています。
✅ この記事の進め方が向いている人
- 速さ・旅人算はある程度わかっていて、時計算で点を落としている
- 公式は知っているが、なぜそうなるかを説明できない
- 家庭で保護者が説明する手がかりがほしい
❌ 別の対策を優先したほうがよい人
- 速さの基本(速さ×時間=道のり)がまだ不安定
- 角度の単位や文字盤の目盛りの意味があいまい
この場合は時計算に進む前に、速さと旅人算の復習を先に行うほうが結果的に早道です。
🧭 次の一歩
今日できる第一歩は、早見表の中から1つ時刻を選び、アナログ時計で実際にその位置を作ってみることです。受験までの全体の流れは中学受験の学年別ロードマップで確認できます。
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🎓 著者プロフィール:kou

教育系Webライター・プロ家庭教師(フリーランス)。中学時代に早稲田アカデミーに通い慶應義塾高等学校に合格、慶應義塾大学経済学部卒業。在学中から早稲田アカデミーで多数の受験生を指導し、指導歴は10年超。中学受験・高校受験・大学受験のほか、中高一貫校生・浪人生・不登校・発達障害のあるお子さまの指導経験があります。
この記事を書く理由:自分自身が塾で算数を学んだ受験生であり、その後は教える側として中学受験の算数を指導してきました。時計算のような「わかったつもり」になりやすい単元で、どこでつまずくのかを現場で見てきた経験を、ご家庭での学習に役立てていただくために執筆しています。
📝 調査概要
- 調査対象:中学受験算数の時計算(解法・頻出パターン・回数と時刻)
- 調査方法:著者の指導経験に基づく知見/時計の針の速さからの計算・検算/文部科学省の学習指導要領の確認
- 調査実施日:2026年10月15日
- 情報の限界:各塾の単元配置の時期、各中学校の入試での出題頻度は公表された統計がないため扱っていません。例題は著者が作成したもので、特定校の入試問題ではありません。
- 利益相反の有無:なし(本記事に広告・アフィリエイトリンクは含まれません)
📚 参考文献・引用元
- 文部科学省「学習指導要領「生きる力」」(参照日:2026年10月15日)
- 消費者庁「表示対策」(参照日:2026年10月15日)
🏷️ 更新情報
公開日:2026年10月15日/最終更新日:2026年10月15日
※情報変更があった場合は随時更新します。

