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大学受験の模擬試験とは?種類・時期・判定の見方を元塾講師が解説

インフォグラフィック

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🎓 この記事を書いた人

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kou|教育系Webライター・プロ家庭教師(指導歴10年超)

慶應義塾大学経済学部卒。在学中は早稲田アカデミーで講師を務め、現在はフリーランスの家庭教師として大学受験生・浪人生も指導しています。プロフィール/運営理念

公開日:2026年10月24日/最終更新日:2026年10月24日/※情報変更があった場合は随時更新します。

🎯 結論

結論:大学受験の模擬試験は、「合否を占う場」ではなく「本番までに直すべき弱点を見つける場」です。志望校の入試形式に合う模試を選び、受けた後の復習に受験時間の2倍以上をかけることで、はじめて成績につながります。

「何をいつ受ければいいのかわからない」「E判定が続いて不安」という方は多いのではないでしょうか。この記事では、河合塾・駿台・東進・ベネッセなど主要模試の違いから、判定の正しい読み方、復習の手順までを順番に整理します。

📋 この記事でわかること

  • 模擬試験とは何か、偏差値・A〜E判定はどう決まるのか
  • 主要な大学受験模試の種類と、マーク式・記述式・大学別模試の違い
  • 学年別・時期別に、どの模試をいつ受ければいいか
  • 受験料と年間の受験回数の目安
  • 成績表の見方と、E判定のときの考え方
  • 模試を成績アップにつなげる復習の手順

📝 執筆の前提と情報の限界

私は家庭教師として大学受験生の模試の成績表を読み解き、学習計画を立て直す指導を続けてきました。一方で、私自身は慶應義塾高校からの内部進学のため、大学の一般入試に向けた模試を受験生として受け続けた経験はありません。模試の日程・受験料・判定基準については、各模試の公式情報の範囲内でお伝えします。

  1. 大学受験の模擬試験とは?目的と基本の仕組み
    1. 模擬試験とは?大学受験で受ける3つの意味
    2. 偏差値と合格判定(A〜E判定)の仕組み
    3. 元塾講師が考える模試の本当の役割
  2. 主要な大学受験模試の種類と違い
    1. 河合塾・駿台・東進・ベネッセの主な模試一覧
    2. マーク式・記述式・大学別模試の違い
    3. 受験者層で偏差値が変わる理由
  3. 模試の選び方と受ける時期・回数の目安
    1. 志望校別の模試の選び方
    2. 学年別・時期別の受験スケジュールの目安
    3. 受験料と年間の受験回数の目安
  4. 模試の結果の見方と判定の正しい活かし方
    1. 成績表で最初に見るべき3つの項目
    2. E判定・D判定が出たときの考え方
    3. 模試の偏差値と本番の合否が一致しない理由
  5. 模試の効果を最大化する受け方と復習法
    1. 模試前の準備は範囲確認と時間配分だけでいい
    2. 模試の復習手順(当日〜1週間)
    3. 模試の過去問や市販問題集の使い方
  6. 模試を受けるときの注意点とデメリット
    1. 模試を受けすぎると復習が追いつかない
    2. 判定に振り回されて志望校を早く下げすぎるリスク
    3. 模試の判定が参考になりにくい人
  7. 大学受験の模擬試験に関するよくある質問
    1. 大学受験の模試は年に何回受ければいいですか?
    2. 模試の合格判定はどれくらい当たりますか?
    3. 高1・高2から模試を受ける意味はありますか?
    4. 河合塾と駿台など、違う会社の模試の偏差値は比べられますか?
    5. 模試の過去問は手に入りますか?
    6. 模試は自宅受験と会場受験のどちらがいいですか?
  8. まとめ:大学受験の模擬試験は復習まで含めて活用しよう

大学受験の模擬試験とは?目的と基本の仕組み

📌 この章のポイント

「模試を受けなさい」と言われても、そもそも何のために受けるのか、偏差値や判定がどう計算されているのかを説明できる人は意外と少ないものです。まずは仕組みを押さえておくと、結果に一喜一憂しにくくなります。

模擬試験とは?大学受験で受ける3つの意味

🔰 模擬試験の定義

大学受験の模擬試験(模試)とは、予備校や教育企業が本番の入試を想定して作成・実施する試験で、全国の受験生の中での自分の位置(偏差値)と、志望校への合格可能性(判定)を知るために受けるものです。受ける意味は次の3つに整理できます。

  1. 現在地の把握:全国の受験生の中で、教科・分野ごとにどの位置にいるかがわかる
  2. 弱点の発見:設問別の正答率から、自分が落としてはいけない問題を落としていないかがわかる
  3. 本番の練習:時間配分・会場の雰囲気・長時間の集中を、本番前に体験できる

偏差値と合格判定(A〜E判定)の仕組み

🧮 偏差値の計算式

偏差値は「平均点からどれだけ離れているか」を、受験者全体のばらつき(標準偏差)を基準に表した数値です。

偏差値 = 50 + 10 ×(自分の得点 − 平均点)÷ 標準偏差

平均点ちょうどなら偏差値50です。得点を素点のまま比べるのではなく、「その試験の難しさ」と「周りのでき」を差し引いた位置を示すのが偏差値の役割です。

📊 偏差値と上位何%の対応(理論値)

偏差値と上位何%の対応(正規分布の理論値) 304050607080 偏差値50=上位50% 60=上位約16% 70=上位約2% 偏差値40:上位84.1% 45:69.1% 55:30.9% 偏差値60:上位15.9% 65:6.7% 70:2.3% 75:0.6% ※得点分布を正規分布と仮定した統計上の理論値。実際の模試の分布とは一致しません(著者作成)

網かけ部分は偏差値60以上(上位約16%)の範囲です。

📋 合格判定(A〜E)の考え方

判定は、「過去に同じくらいの成績だった受験生が、実際に何割合格したか」という追跡データをもとに出されます。河合塾の場合、判定ごとの合格可能性の目安は次のとおりです。

判定合格可能性の目安(河合塾)
A80%以上
B65%
C50%
D35%
E20%以下

出典:旺文社 パスナビ「模試の判定の見方」(参照日:2026年10月24日)。基準は模試の運営会社ごとに異なります。

元塾講師が考える模試の本当の役割

💬 私の見解:判定より「設問別正答率」を見てほしい

指導の現場で成績表を一緒に開くと、多くの生徒がまず判定の欄だけを見て、そこで成績表を閉じてしまいます。でも私が真っ先に見るのは、「全体の正答率が高いのに自分が落とした問題」です。

ここは「みんなが取れる=基礎で解ける」問題なので、直せば次の模試ですぐ点数に反映されます。逆に正答率10%台の難問を落としても、合否への影響は小さい。判定は結果、設問別正答率は原因です。原因を直さない限り、判定は動きません。

高1から高3までの全体の流れは、大学受験の学年別ロードマップで整理しています。模試はそのロードマップ上の「中間チェック」と位置づけると、受ける意味がはっきりします。

主要な大学受験模試の種類と違い

📌 この章のポイント

大学受験の模試は、大きく「運営会社」と「出題形式」の2つの軸で分かれます。同じ偏差値60でも、どの会社のどの模試かで意味がまったく変わるため、まずは全体像を押さえましょう。

河合塾・駿台・東進・ベネッセの主な模試一覧

🆚 主要4社の大学受験模試(高3・高卒生向け)

運営主な模試特徴
河合塾全統共通テスト模試/全統記述模試/全統プレ共通テスト/大学別のオープン模試受験者数が多く、判定の基準として使われやすい
駿台駿台全国模試/駿台・ベネッセ共通テスト模試/ベネッセ・駿台記述模試/大学別の実戦模試駿台全国模試は難関大志望者が多く、偏差値が低めに出やすいといわれる
東進共通テスト本番レベル模試/大学別の本番レベル模試年間を通じて同形式の模試を繰り返し受け、伸びを追いやすい
ベネッセ進研模試(主に高校での団体受験)受験者層が幅広く、他社模試より偏差値が高めに出やすいといわれる

各社公式サイトの情報をもとに著者作成(参照日:2026年10月24日)。実施回や名称は年度により変わります。

🔗 河合塾の模試を詳しく知りたい方へ

河合塾の模試は種類が多いため、日程と受験料を一覧にした河合塾の模試一覧と選び方もあわせてご覧ください。

マーク式・記述式・大学別模試の違い

🔍 出題形式による3分類

種類想定する入試主にわかること
マーク式(共通テスト型)大学入学共通テスト基礎〜標準の取りこぼし、時間内の処理力、共通テスト利用入試の判定
記述式国公立二次・私大一般の記述問題答案の書き方、途中式・論述の部分点、二次試験型の学力
大学別模試(冠模試)東大・京大・早慶など特定大学の個別試験志望校と同じ形式・難度での実戦力、志望者内での順位

💡 私の見解:冠模試は「夏と秋の2回」で十分

冠模試は志望校とそっくりの形式で受けられる一方、難度が高く、基礎が固まる前に受けても「何もできなかった」で終わりがちです。私が指導する場合は、基礎の総点検が終わった高3の夏以降に、夏・秋の2回を受ける形をすすめています。2回受けると、秋の結果を夏と比べて「同じ形式で何点伸びたか」を測れるからです。比べるときは総合の判定ではなく、大問ごとの得点を並べると、どの分野の対策が効いたかまで見えてきます。大学別模試の種類は河合塾オープン模試の解説も参考にしてください。

受験者層で偏差値が変わる理由

⚠️ 会社が違う模試の偏差値は比べない

偏差値は「その模試を受けた集団の中での位置」です。難関大志望者が多く集まる模試では、同じ実力でも偏差値は低く出ます。反対に、学校単位で幅広い層が受ける模試では高く出やすくなります。

「進研模試で65だったのに駿台で50だった=成績が下がった」とは限りません。成績の推移は、必ず同じ会社・同じ種類の模試どうしで比べてください。駿台と河合塾の違いは駿台と河合塾の比較記事で詳しく解説しています。

模試の選び方と受ける時期・回数の目安

📌 この章のポイント

模試は「多く受けるほど良い」わけではありません。志望校の入試形式から逆算して、軸にする模試を決めることが大切です。ここでは選び方・時期・費用の3点を整理します。

志望校別の模試の選び方

🧭 志望校タイプ別・軸にする模試

志望校タイプ軸にする模試補助で受ける模試
国公立大(共通テスト+二次)共通テスト型(マーク式)+記述式を交互に難関大志望なら秋の大学別模試
難関私大(早慶・MARCHなど)記述式志望校の大学別模試、共通テスト利用を使うならマーク式
中堅私大・共通テスト利用中心共通テスト型(マーク式)記述式は学期に1回程度
総合型・学校推薦型が中心学校で受ける模試一般入試の併願に備えて共通テスト型

軸にする模試は同じ会社のシリーズで固定すると、回ごとの偏差値の推移が比べやすくなります。

💬 慶應OBとしての見解:私大専願なら記述模試を軸に

私の母校である慶應義塾大学は、一般選抜で共通テスト利用入試を行っていません(詳しくは慶應の共通テスト利用と併願戦略)。このように、志望校によっては共通テスト型の判定が出願にほぼ使われないケースがあります。

私大専願で受験科目が3教科程度なら、共通テスト型は併願校の判定を見るための最小限にとどめ、記述模試と志望校の大学別模試に時間を回すほうが、限られた受験料と時間の使い方として合理的だと考えます。

学年別・時期別の受験スケジュールの目安

📋 学年別の受け方の目安

時期受け方の目安目的
高1学期に1回程度(学校実施の模試を含む)全国の中での位置を知る、苦手教科の早期発見
高2学期に1回程度。冬に共通テスト型を1回高3までに必要な学習量の逆算
高3 4〜7月共通テスト型・記述式を各1回基礎の抜けの確認(判定は参考程度)
高3 8〜11月共通テスト型・記述式・大学別模試を計4〜5回志望校判定の本格的な参考、出願校の検討
高3 11〜12月直前の共通テスト型を1回本番形式での最終確認

各社の例年の実施時期をもとにした著者の目安です。正確な日程は各模試の公式サイトでご確認ください。共通テスト本番は例年1月中旬に実施されます(大学入試センター)。

受験料と年間の受験回数の目安

💰 河合塾の受験料(2026年度・高3生対象欄の記載額)

模試受験料(税込)
共通テスト型(リスニングあり)8,800円
共通テスト型(リスニングなし)7,700円
全統記述模試7,600円

仮に高3の1年間で6〜8回受けると、7,600〜8,800円×6〜8回で受験料だけでおよそ4.5万〜7万円になる計算です。大学別模試は別料金になるため、受ける回を絞ることも費用面では大切です。

出典:河合塾 全統模試 2026年度スケジュール(PDF)(参照日:2026年10月24日)。受験形態(公開会場・自宅)や申込区分(個人・塾生・団体)によって料金が異なる場合があります。

📝 費用情報についての注記

本記事の費用情報はあくまで目安です。実際の料金は各サービスの公式サイトまたは直接のお問い合わせでご確認ください。記事掲載時点の情報であり、変更の可能性があります。

模試の結果の見方と判定の正しい活かし方

📌 この章のポイント

成績表には偏差値・判定・設問別の成績など、多くの情報が載っています。すべてを細かく読む必要はありません。見る順番を決めておくと、15分で次にやるべきことが決まります。

成績表で最初に見るべき3つの項目

🔍 成績表を見る順番

① 設問別の成績と正答率:全体の正答率が高い(目安50%以上)のに自分が落とした問題に印をつける
② 教科・分野別の偏差値:前回の同じ種類の模試と比べ、下がった分野を1〜2個に絞る
③ 志望校の判定と、合格可能性ラインまでの点差:判定の記号ではなく「あと何点か」を確認する

判定の仕組みをさらに詳しく知りたい方は、A〜E判定が決まる仕組みも参考にしてください。

E判定・D判定が出たときの考え方

💬 私の見解:夏までのE判定は「まだ範囲が終わっていない」サイン

現役生は、夏の時点では理科・社会の範囲を学校で終えていないことが珍しくありません。一方で浪人生は範囲を一周しているため、春〜夏の模試では現役生の判定が厳しく出やすい構造があります。

判定の数字そのものにも幅があります。旺文社パスナビの解説では、河合塾の基準でA判定でも1割台半ばは不合格になり、E判定でも同程度が合格しているとされています。つまり判定は「確率」であって「結果」ではありません。

私が判定を見るときに重視するのは、記号よりも「次の模試で同じミスを繰り返していないか」です。E判定でも、正答率の高い問題の取りこぼしが回を追うごとに減っていれば、学習は正しい方向に進んでいると判断します。逆に、秋以降も同じ分野で同じミスが続くなら、志望校の再検討や併願校の見直しを一緒に考えるタイミングです。

模試の偏差値と本番の合否が一致しない理由

⚖️ 模試と本番がずれる主な理由

  • 出題傾向の違い:模試は広い範囲から標準的に出題されるが、本番は大学ごとに出題のクセが強い
  • 受験者層の違い:模試の受験者と、実際にその大学へ出願する受験生は同じ集団ではない
  • 本番までの伸び:判定は受験時点の成績で出るため、その後の学習量は反映されない
  • 共通テスト模試の難度:共通テスト型の模試は本番より平均点が低く出ることがある(詳しくは共通テスト模試の平均点が低く出る理由)

なお浪人生は、春の時点で範囲を一周している分、判定が実力より良く出やすい点に注意が必要です。浪人生の学習環境の選び方は浪人生の塾・予備校の選び方で解説しています。

判定はあくまで「現時点での統計的な目安」です。最後の出願校の決定は、模試だけでなく志望校の過去問の得点も合わせて判断してください。

模試の効果を最大化する受け方と復習法

📌 この章のポイント

同じ模試を受けても、伸びる生徒と伸びない生徒の差は「受けた後」にあります。ここでは、模試前の準備と、当日から1週間で終える復習の手順を紹介します。

模試前の準備は範囲確認と時間配分だけでいい

✏️ 模試前にやること

  • 出題範囲の確認:範囲外の単元は「解けなくて当然」と割り切れるよう、事前に把握しておく
  • 時間配分を決めておく:大問ごとの目安時間を決め、模試を「時間配分の練習」として使う
  • 持ち物・会場の確認:受験票、筆記用具、時計(計算機能のないもの)などを前日に準備する(詳しくは模試の持ち物と禁止物のリスト)

模試のための特別な対策は不要です。普段の学習の実力を測る場なので、模試直前に一夜漬けをすると、弱点が見えにくくなります。

模試の復習手順(当日〜1週間)

📋 復習の4ステップ

① 当日:自己採点と「迷った問題」の印つけ
正解でも迷った問題は、本番では落とす可能性がある問題として扱います。
② 翌日〜3日以内:解説を読み、間違えた理由を分類
「知識不足」「読み違い」「時間切れ」「計算ミス」の4つに分けると、対策がはっきりします。
③ 1週間以内:解き直し
解説を閉じて、何も見ずにもう一度解きます。ここで解けなければ、参考書の該当単元に戻ります。
④ 成績返却後:設問別正答率で優先順位をつける
正答率が高いのに落とした問題から、復習ノートにまとめます。

💡 私の見解:「解き直しの手段」を先に用意しておく

復習が続かない生徒の多くは、間違えた単元に戻ろうとしても「どの教材で学び直せばいいか」が決まっていません。間違えた単元をすぐ映像授業で見直せる環境を用意しておくと、③の解き直しが止まりにくくなります。たとえばスタディサプリなら単元ごとに講義を探せるので、高1・高2の基礎の学び直しにも、受験レベルの演習講座にも使えます。

模試の過去問や市販問題集の使い方

📚 市販の模試問題の位置づけ

共通テスト型の模試問題を収録した市販の問題集や、大学別模試の過去問題集は書店で入手できます。本番形式の演習量を増やす教材としては有効ですが、「次の模試の予想問題」として使うのは効率がよくありません。入手方法は模試の過去問を合法的に入手する方法で詳しく解説しています。

模試を受けるときの注意点とデメリット

📌 この章のポイント

模試は便利な道具ですが、使い方を誤ると学習の妨げにもなります。受ける前に知っておきたい注意点を、正直にお伝えします。

模試を受けすぎると復習が追いつかない

❌ 受けっぱなしは時間と費用の損失

模試は1回で半日〜1日を使い、復習まで含めると数日分の学習時間がかかります。毎月のように複数社の模試を受けると、復習が終わらないまま次の模試を迎える状態になりがちです。受けっぱなしの模試は、受験料と時間の両方を失うだけになってしまいます。

判定に振り回されて志望校を早く下げすぎるリスク

⚠️ 春〜夏の判定だけで志望校を決めない

前の章で触れたとおり、春〜夏の判定は現役生に厳しく出やすいものです。この時期の判定だけで志望校を大きく下げると、本来届いたかもしれない大学を自分で外してしまうことになります。志望校の見直しは、秋の模試と志望校の過去問の得点がそろってからでも遅くありません。

模試の判定が参考になりにくい人

🔺 判定の精度が下がりやすいケース

  • 志望校の入試形式が特殊(独自の小論文・面接の比重が大きい、科目数が少ないなど)
  • 総合型選抜・学校推薦型選抜が中心で、学力試験の比重が小さい
  • 志望者が少ない学部・学科で、判定の元になるデータが少ない

こうしたケースでは、模試は「基礎学力の確認」として使い、合否の見通しは募集要項や過去問、学校の先生への相談で補うことをおすすめします。

📝 進路選択についての注記

本記事の情報はあくまで一般的な傾向に基づくものです。最終的な進路・教育の選択は、お子様・ご本人と保護者が十分に情報を収集・比較検討したうえで行ってください。

大学受験の模擬試験に関するよくある質問

❓ よくある質問

受験生や保護者の方から特によく聞かれる質問をまとめました。

大学受験の模試は年に何回受ければいいですか?

❓ 回答

高3生なら、共通テスト型と記述型を軸に年6〜8回程度が一つの目安です。回数よりも、1回ごとに復習を終えてから次を受けることを優先してください。高1・高2は学期に1回程度で十分です。

模試の合格判定はどれくらい当たりますか?

❓ 回答

判定は「同じ成績だった過去の受験生のうち何割が合格したか」を示す統計的な目安で、個人の合否を予言するものではありません。秋以降の判定ほど参考になりますが、河合塾の基準ではA判定でも1割台半ばが不合格、E判定でも同程度が合格しているとされ、本番までの伸びや出題傾向との相性で結果は変わります。

高1・高2から模試を受ける意味はありますか?

❓ 回答

あります。全国の中での位置と苦手分野を早めに把握でき、高3で必要な学習量を逆算しやすくなります。ただし判定の数字より、出題範囲の理解度を確認する目的で受けるのがおすすめです。

河合塾と駿台など、違う会社の模試の偏差値は比べられますか?

❓ 回答

そのままは比べられません。偏差値は受験者集団の中での位置を示す数値のため、受験者層が違えば同じ実力でも数値が変わります。比較は同じ会社・同じ種類の模試の推移で行ってください。

模試の過去問は手に入りますか?

❓ 回答

一部は入手できます。共通テスト型の模試問題を収録した市販の問題集や、大学別模試の過去問題集が書店で販売されています。ただし模試は本番の練習の場なので、模試の過去問対策に時間をかけすぎないことが大切です。

模試は自宅受験と会場受験のどちらがいいですか?

❓ 回答

本番の練習という意味では会場受験をおすすめします。移動・周囲の緊張感・時間割どおりの進行を体験できるからです。自宅受験は日程が合わないときの代替として使い、時間を測って本番どおりに解くことが前提です。

まとめ:大学受験の模擬試験は復習まで含めて活用しよう

🎯 この記事のまとめ

  • 模擬試験は合否を占う場ではなく、本番までに直すべき弱点を見つける場
  • 偏差値は受験者集団の中での位置。違う会社の模試の偏差値は比べない
  • 志望校の入試形式から逆算して、軸にする模試を1つのシリーズに固定する
  • 成績表は「設問別正答率 → 分野別偏差値 → 判定」の順に見る
  • 春〜夏の判定は現役生に厳しく出やすい。志望校の見直しは秋の模試と過去問がそろってから

✅ 模試をうまく活かせる人

  • 受けた模試の復習を1週間以内に終えられる
  • 判定より「あと何点」「どの分野か」を見る習慣がある
  • 同じシリーズの模試で推移を追っている

❌ 模試を活かしにくい状態

  • 判定を見て成績表を閉じてしまう
  • 複数社の模試を毎月受け、復習が追いついていない
  • 会社の違う模試の偏差値を並べて一喜一憂している

🧭 次の一歩

まずは直近で受けた模試の成績表を開き、「正答率50%以上なのに落とした問題」に印をつけるところから始めてください。それが次の模試で最も点数が伸びる場所です。

復習を自分だけで回すのが難しい場合は、学習の管理まで任せられる塾や家庭教師を検討するのも一つの方法です。学習塾・家庭教師の比較ランキングで、タイプ別の特徴を整理しています。映像授業だけで受験を乗り切れるかを知りたい方は、スタサプだけで大学受験は可能かの検証も参考にしてください。

🎓 著者プロフィール

著者kouのプロフィール画像

kou|教育系Webライター・プロ家庭教師

指導歴10年超。中学時代に早稲田アカデミーに通い慶應義塾高校に合格し、慶應義塾大学経済学部を卒業。在学中は早稲田アカデミーで多数の受験生を指導しました。現在はフリーランスの家庭教師として、中学受験・高校受験・大学受験・浪人生・中高一貫校生のほか、不登校や発達障害のある生徒の指導にも携わっています。

この記事を書く理由:家庭教師として大学受験生の模試の成績表をもとに学習計画を立て直してきた経験から、「判定に振り回されない模試の使い方」をどの教育機関にも偏らずお伝えしたいと考えました。

プロフィール/運営理念/プライバシーポリシー/お問い合わせ

📝 調査概要

  • 調査対象:大学受験の主要模擬試験(河合塾・駿台・東進・ベネッセ)の種類・受験料・判定基準
  • 調査方法:公式サイト調査/公的機関の情報調査/著者の指導経験に基づく知見
  • 調査実施日:2026年10月24日
  • 情報の限界:各模試の正確な実施日・駿台・東進・ベネッセの受験料は年度や申込方法で変わるため、本記事では掲載していません。著者は大学の一般入試に向けた模試を受験生として受けた経験はなく、成績表の分析は指導者の立場からの知見です。
  • 利益相反の有無:本記事で紹介した模試の運営会社から、報酬・金品の提供は受けていません。

📚 参考文献・引用元

🏷️ 記事情報

公開日:2026年10月24日/最終更新日:2026年10月24日/※情報変更があった場合は随時更新します。