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海外の大学受験ガイド|国別の入試・費用・奨学金を元塾講師が解説

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kou|教育系Webライター・プロ家庭教師

慶應義塾高等学校・慶應義塾大学経済学部卒。早稲田アカデミーでの指導を含め指導歴10年超。中学・高校・大学受験を幅広く指導。

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公開日:2026年10月24日/最終更新日:2026年10月24日
※情報変更があった場合は随時更新します。

🎯 結論

結論:海外の大学受験は「当日のテスト1回」ではなく、高校3年間の成績・英語資格・エッセイなどの書類で総合的に評価される入試です。日本の一般入試の延長で考えると準備が間に合わないため、高1〜高2のうちに「国選び・英語資格・評定の維持・奨学金の締切確認」を始めることが合否と費用の両方を左右します。

📋 この記事でわかること

「海外の大学に行ってみたいけれど、何から調べればいいのかわからない」「日本の受験と何が違うのか知りたい」とお悩みの受験生・保護者の方に向けて、次の疑問にお答えします。

  • 海外の大学受験と日本の大学受験は何が違うのか
  • アメリカ・イギリスなど国ごとの入試の仕組み
  • 必要な英語資格・書類と、いつから準備すべきか
  • 学費の目安と、返済不要の奨学金の条件
  • 日本の大学との併願の注意点と、向いていない人の特徴

読み終えるころには、「自分(わが子)が海外大を目指すべきか」「目指すなら今日から何をするか」を判断できる状態になることを目指しています。

📝 執筆の前提と情報の限界

私は日本の中学・高校・大学受験の指導を10年以上続けてきましたが、私自身は海外の大学を受験・在籍した経験はありません。そのため本記事の海外大学の入試制度・費用・奨学金に関する情報は、文部科学省・JASSO(日本学生支援機構)・UCAS・College Boardなどの公式情報の調査に基づいて執筆しています。私自身の見解は、日本の受験指導の経験から見た比較・考察として区別してお伝えします。特定の留学エージェントや教育機関との利害関係はありません。

  1. 海外の大学受験とは?日本の大学受験との違い
    1. 海外の大学受験とは何か
    2. 日本の一般入試との違いを比較表で確認
    3. 日本人の海外大学進学の現状をデータで見る
  2. 国別に見る海外の大学受験の仕組みと選び方
    1. アメリカの大学受験:書類による総合評価
    2. イギリスの大学受験:UCASと入学要件の壁
    3. カナダ・オーストラリア・アジアなどその他の選択肢
    4. 失敗しない国の選び方:4つの判断基準
  3. 海外の大学受験に必要な準備と提出書類
    1. 英語資格(TOEFL・IELTS)の目安と新スコアの注意点
    2. 高校の成績(評定・GPA)は高1から見られる
    3. エッセイ・推薦状・課外活動で問われること
    4. SAT・ACTなど統一テストは必要か
  4. 海外の大学受験のスケジュールと今日からできる準備
    1. 2027年入学の主な締切を時系列で確認
    2. 今日からできる最初の3ステップ
  5. 海外の大学の学費の目安と給付型奨学金
    1. アメリカの大学の学費は年間いくら?
    2. JASSOの給付型奨学金(学部学位取得型)の条件
    3. 民間財団・大学独自の奨学金も選択肢に
  6. 海外の大学受験の注意点と向いていない人
    1. 海外の大学受験のデメリット・リスク
    2. 日本の大学との併願で起こりやすい落とし穴
    3. 海外の大学受験に向いている人・向いていない人
  7. 海外の大学受験に関するよくある質問
    1. 日本の高校からでも海外の大学に直接出願できますか?
    2. 海外の大学受験に必要な英語力はどのくらいですか?
    3. アメリカの大学受験でSATは必須ですか?
    4. 海外の大学の費用を抑える方法はありますか?
    5. 海外の大学と日本の大学は併願できますか?
  8. まとめ:海外の大学受験は高1からの計画で決まる

海外の大学受験とは?日本の大学受験との違い

📌 この章のポイント

「海外の大学にも入試の日があって、その日に試験を受ける」と思っていませんか?実は多くの国では、日本のような大学ごとの個別学力試験はありません。この章では、海外の大学受験の基本的な仕組みと、日本の受験との違いを整理します。

海外の大学受験とは何か

🔍 海外の大学受験の定義

海外の大学受験とは、日本の高校を卒業(見込み)した生徒が、海外の大学の学部に正規生として出願し、学位(Bachelor)の取得を目指す入試のことです。多くの場合、大学独自の筆記試験は行われず、高校の成績・英語資格のスコア・エッセイ・推薦状・課外活動などの書類を出願システム上で提出し、それらを総合的に評価して合否が決まります。数週間〜1年程度の交換留学や語学留学とは、目的も手続きもまったく別物です。

日本の一般入試との違いを比較表で確認

🆚 日本の一般入試と海外大学(主に米国)の入試の比較

比較項目日本の一般選抜海外大学(主に米国)
評価の中心当日の筆記試験の得点高校の成績・英語資格・書類の総合評価
高校の成績ほぼ合否に影響しない主要な評価材料
英語大学ごとの入試問題TOEFL・IELTSなど外部試験のスコア
書類原則不要エッセイ・推薦状・活動歴が必要
出願時期高3の1〜2月が中心高3の秋〜冬(10月〜1月)が中心
入学時期4月8〜9月が中心

※大学・国によって例外があります。出願時期は米英の主要な締切をもとにした目安です。

💡 日本の受験指導を続けてきた立場から見た「一番の違い」

日本の一般入試を長く指導してきた私が、海外大の入試制度を調べて最も大きな違いだと感じたのは、「逆転の仕組みがほぼない」ことです。日本の一般入試なら、高2まで定期テストの成績が振るわなくても、高3の1年間で学力を引き上げて合格する生徒を何人も見てきました。当日の得点がすべてだからこそ、それが可能です。

一方、海外大は高1からの成績が「提出書類」として残り続けます。高3の夏に「やっぱり海外へ」と決めても、過去の評定は書き換えられません。日本の受験の常識である「最後に追い込めば間に合う」が通用しない点こそ、保護者の方に最初に知っておいていただきたいことです。似た考え方の入試としては日本の総合型選抜がありますが、海外大はそれをさらに長期間・多面的にしたものと捉えるとイメージしやすいと考えます。

🔗 日本の入試の種類も整理したい方へ

日本の「一般・推薦・総合型」の違いは大学受験の3つの入試方式の違いで、書類と面接で評価される入試の仕組みは総合型選抜の仕組みと向き不向きで詳しく解説しています。

日本人の海外大学進学の現状をデータで見る

📊 日本人留学生数の最新データ

文部科学省が2026年5月29日に公表した資料によると、UNESCOや米国IIEなどの統計に基づく海外の高等教育機関に在籍する日本人留学生は2023年で50,139人(前年比2.3%増)でした。主な留学先は次のとおりです。

順位国・地域人数(2023年)
1位アメリカ13,959人
2位台湾9,888人
3位中国6,140人

一方、日本の大学が把握する協定等に基づく留学(交換留学・短期研修などを含む)は2024年度で91,054人です。短期の留学に比べ、海外の大学に正規在籍する日本人はまだ限られた数だと読み取れます。

出典:文部科学省「日本人の海外留学者数」等について(2026年10月24日参照)。前者は大学院生等も含む統計です。

国別に見る海外の大学受験の仕組みと選び方

📌 この章のポイント

「海外の大学」とひとくくりにしても、国によって出願方法・入学要件・在学年数がまったく異なります。ここでは日本人の出願が多いアメリカとイギリスを中心に、国選びの基準を整理します。

アメリカの大学受験:書類による総合評価

🏢 アメリカの入試の特徴

  • 出願方法:多くの大学が共通出願システムCommon Appに対応し、1つのアカウントから複数校へ出願できます
  • 評価材料:高校の成績(GPA)、TOEFL等の英語スコア、エッセイ、推薦状、課外活動、大学によってはSAT・ACT
  • 入学時の専攻:入学後に幅広く学んでから専攻を決める大学が多く、高校時点で学部を確定させなくてよいのが特徴です
  • 日本の高校からの出願:日本の高校卒業(見込み)で1年生として出願できる大学が多数あります

イギリスの大学受験:UCASと入学要件の壁

🏢 イギリスの入試の特徴

  • 出願方法:UCASという共通システムから出願します。2027年入学の締切は、オックスフォード・ケンブリッジと医学部系の多くが2026年10月15日、その他の多くの学科が2027年1月13日(いずれも英国時間18時)です
  • 評価材料:成績・英語スコア・Personal Statement(志望理由)・推薦状。出願時点で学科を決める点がアメリカと大きく異なります
  • 在学年数:イングランドでは多くの学科で学士課程は3年が標準です(学科により異なります)
  • 日本の高校からの出願:英国の高校修了資格(Aレベル)に相当する学力が求められるため、日本の高校卒業資格だけでは要件を満たさない大学・学科が多く、1年程度のファウンデーションコースを経由するのが一般的です

締切の出典:UCAS「When to apply」(2026年10月24日参照)

💡 ファウンデーションの1年は「回り道」なのか

日本の受験の感覚だと、「入学前にもう1年かかる」と聞くと浪人のような回り道に感じるかもしれません。ただ、JASSOの学部学位取得型奨学金の募集要項を読むと、支援期間は標準修業年限に、該当者のみ大学入学準備コースの期間を合算すると定められています。つまり、ファウンデーションを経由するイギリス進学も公的な支援の想定に入っているということです。準備課程1年+学士3年で計4年と考えれば、アメリカの4年制と在外期間はほぼ同じになり、「イギリスは遠回りだから不利」とは一概に言えないと私は考えます。

カナダ・オーストラリア・アジアなどその他の選択肢

🔍 米英以外の主な選択肢

前述の統計で台湾・中国が上位に入っているように、留学先は英語圏だけではありません。カナダは大学ごとの直接出願が中心、オーストラリアは日本の高校卒業資格だと準備課程を求められる大学が多いなど、国ごとに入学要件の考え方が異なります。また、韓国・香港・シンガポール・マレーシアや欧州の英語で学位が取れるプログラムは、米英に比べて費用や距離の負担を抑えやすい選択肢として検討する価値があります。いずれも要件は大学ごとに異なるため、各大学の公式サイトで出願資格を確認してください。

失敗しない国の選び方:4つの判断基準

⚖️ 国選びで比べるべき4つの軸

判断基準アメリカイギリス
専攻を決める時期入学後でも可(大学による)出願時に決定
日本の高校からの直接入学多くの大学で可多くの大学で準備課程が必要
学士の標準年数4年3年(イングランド)
重視されやすい書類エッセイ・課外活動など多面的学科への適性・学力の証明

「やりたい学問がまだ決まっていない」ならアメリカ型、「学びたい分野がはっきりしている」ならイギリス型が合いやすいと考えます。

海外の大学受験に必要な準備と提出書類

📌 この章のポイント

書類選考が中心の海外大では、「何を、いつまでに、どの水準でそろえるか」が対策のすべてです。ここでは主要な4つの準備項目を、日本の受験との違いとあわせて解説します。

英語資格(TOEFL・IELTS)の目安と新スコアの注意点

📋 英語資格の目安

英語で学ぶ大学では、TOEFL iBTやIELTSのスコア提出が基本です。公的な目安として、JASSOの2027年度海外留学支援制度(学部学位取得型)の語学要件は次のとおりです。

  • TOEFL iBT 4.0以上(2026年1月21日以降に受験した場合)
  • TOEFL iBT 80以上(2026年1月20日以前に受験した場合)
  • IELTS 6.0以上

選抜性の高い大学では、これを上回るスコアが求められる傾向があります。

⚠️ TOEFLのスコア表記が変わっています

上記のとおり、2026年1月21日以降に受験したTOEFL iBTは従来の「120点満点」ではない新しい尺度でスコアが示されます。古い記事や先輩の体験談に書かれた「80点」「100点」といった数字を、そのまま新スコアと比べないよう注意してください。志望校が新スコアでどの水準を求めているかは、各大学の公式サイトで確認する必要があります。

💡 受験英語が得意な生徒ほど注意してほしいこと

私が指導してきた大学受験生の中にも、長文読解や文法問題で高得点を取れる生徒はたくさんいました。ただ、日本の大学入試の英語は「読む・選ぶ」が中心で、TOEFLやIELTSのように「話す・書く」を時間内に英語で表現する力は、別に鍛えないと伸びにくいと考えます。英検準1級を持っていても、外部試験の形式に慣れるまでに数か月はかかる前提で計画を立てるのが現実的です。英検の位置づけについては大学受験での英検利用の方式も参考にしてください。

高校の成績(評定・GPA)は高1から見られる

🔢 成績の扱い

海外大の出願では、多くの場合高校入学以降の全学年の成績証明書を提出します。JASSOの給付奨学金でも、応募時までに在学した高校の全履修科目の評定平均値が5段階で3.7以上という要件があります。つまり、定期テストの1回1回がそのまま出願書類になる、ということです。

🔗 定期テスト対策の手段を選ぶなら

高校の授業の理解度を底上げしたい場合は、スタサプ高校講座の評判と使いどころで、映像授業で定期テスト対策をする方法の向き不向きを解説しています。苦手科目を個別に見てもらいたい方は、個別指導キャンパスの口コミ分析のような個別指導塾の実態も比較材料になります。

エッセイ・推薦状・課外活動で問われること

📋 書類で見られるポイント

  • エッセイ(志望理由書):自分の経験・価値観・学びたいことを英語で書きます。アメリカは人柄や考え方、イギリスは学科への関心と適性が中心です
  • 推薦状:担任や教科の先生に英語での作成を依頼するのが一般的です。先生にとっても負担が大きいため、早めの相談が欠かせません
  • 課外活動:部活動・ボランティア・研究・コンテストなど、継続して取り組んだことの中身と役割が問われます

💬 「すごい実績」より「一貫した物語」

日本の総合型選抜の志望理由書を見ていても感じることですが、書類選考で強いのは「全国大会優勝」のような派手な実績だけではありません。「なぜそれに取り組み、何を考え、大学で何を学びたいのか」が一本の線でつながっていることが説得力を生みます。高1・高2のうちに活動の記録(何をしたか・何を感じたか)を簡単なメモで残しておくだけでも、高3でエッセイを書くときの材料がまったく違ってくると考えます。

SAT・ACTなど統一テストは必要か

🔍 統一テストの扱い

アメリカの大学では、SATやACTのスコア提出を必須・任意(提出してもしなくてもよい)・不要とする大学が混在しています。方針は年度ごとに見直されることがあるため、「去年は任意だった」という情報をうのみにせず、出願する年度の各大学の入試ページで個別に確認することが大切です。数学の問題自体は日本の高校数学の範囲で対応できる部分が多い一方、問題文はすべて英語である点に注意が必要です。

海外の大学受験のスケジュールと今日からできる準備

📌 この章のポイント

海外大の受験で最も多い失敗は「気づいたら締切が過ぎていた」ことです。特に奨学金の締切は大学の出願より早く来ます。ここでは実際の締切日をもとに、高3の秋から入学までの流れを図にまとめました。

2027年入学の主な締切を時系列で確認

📊 高3秋〜入学までのタイムライン(2027年入学の例)

時期出来事(色=種類) 2026/9JASSO奨学金エントリー9/1〜9/24(日本時間13時) 10/1JASSO応募書類・推薦状の締切都道府県推薦枠も同日締切 10/15英国UCAS:オックスブリッジ医学部系の多くも同日(英国時間18時) 11/1頃米国:早期出願(ED/EA)多くの大学の目安・大学ごとに異なる 1/1頃米国:通常出願(RD)選抜性の高い大学の目安 1/13英国UCAS:その他多くの学科均等審査の締切(英国時間18時) 1/30-31JASSO第二次審査(面接)第一次(書面)結果は1月上旬予定 3月JASSO採否通知(3月上旬予定)米国の通常出願の合否も春に集中 4〜5月進学先の決定・入学手続きビザ申請・渡航準備へ 8〜9月入学(日本の高校卒業から約半年)4〜8月の空白期間の過ごし方も計画を 黄=奨学金/赤=英国/青=米国/緑=結果・手続き

出典:JASSO 2027年度海外留学支援制度(学部学位取得型)、UCAS「When to apply」(いずれも2026年10月24日参照)。米国の締切は一般的な目安で、大学ごとに異なります。

💡 図から読み取ってほしい「本当の締切」

この図で私が一番伝えたいのは、JASSOの給付奨学金の書類締切(10月1日)が、米英どちらの大学出願よりも早いという点です。返済不要の奨学金を前提に進学を考えるご家庭にとっては、大学の締切ではなく奨学金の締切こそが「本当の受験日」になります。日本の受験に置き換えると、共通テストの出願(例年9〜10月)より前に、エッセイと推薦状まで仕上げておく感覚です。逆算すると、高2の終わりまでに志望国と英語スコアの見通しが立っていないと苦しいと考えます。

今日からできる最初の3ステップ

🧭 海外大を検討し始めたら最初にやること

① 志望国と学びたい分野を仮決めする
アメリカ型(入学後に専攻を決める)か、イギリス型(出願時に学科を決める)かで、準備の中身が変わります。
② 英語資格の現在地を測る
TOEFLまたはIELTSの公式情報を確認し、模試や1回目の受験で今のスコアを把握します。新スコア表記の違いにも注意します。
③ 奨学金の要件と締切を家族で共有する
JASSOの評定平均3.7以上・家計基準などの要件を確認し、高3の9〜10月に締切が来ることをカレンダーに入れておきます。

🔗 日本の大学受験の全体像もあわせて確認

日本の大学との併願も考えている場合は、高1〜高3の学習計画を大学受験完全攻略ロードマップで確認しておくと、海外大の準備と重なる時期が見えやすくなります。

海外の大学の学費の目安と給付型奨学金

💰 この章のポイント

海外大進学で保護者の方が最も気になるのが費用ではないでしょうか。ここでは公的な統計で学費の水準を確認したうえで、返済不要の奨学金の条件を具体的な数字で紹介します。

アメリカの大学の学費は年間いくら?

💰 米国4年制大学の平均学費(授業料・諸費用、2025-26年度)

区分年間平均(ドル)参考:円換算
州立大学(州外出身者)31,880ドル約478万円
私立大学(非営利)45,000ドル約675万円

留学生は州立大学でも「州外出身者」と同等か、それ以上の料金区分になると考えておくのが無難です。上記は授業料と諸費用のみで、寮費・食費・保険・渡航費は含まれていません。

出典:College Board「Trends in College Pricing」(2026年10月24日参照)。円換算は1ドル=150円と仮定した参考値で、実際の為替レートで大きく変わります。

📝 費用情報についての注意

本記事の費用情報はあくまで目安です。実際の料金は各大学の公式サイトまたは直接のお問い合わせでご確認ください。記事掲載時点の情報であり、変更の可能性があります。

💡 日本の私立大学と比べると見えること

上の表の米国私立大学の平均は、円換算で学費だけで年600万円を超える水準です。ここに4年分の寮費・生活費・渡航費が加わるため、日本の大学進学とは桁が変わる総額になりうると考えます。日本の大学受験にかかる費用の全体像は大学受験の費用の平均と総額で整理していますが、海外大の場合は「受験料」よりも「在学中の総額」と「為替の変動」をどう見込むかが判断の中心になると考えます。だからこそ、次に紹介する給付型奨学金の情報は早めに押さえておく価値があります。

JASSOの給付型奨学金(学部学位取得型)の条件

🎁 JASSO海外留学支援制度(学部学位取得型)2027年度の主な条件

項目内容
対象2027年4月〜2028年3月に海外大学の学士課程へ留学を開始する人
成績高校等の全履修科目の評定平均値3.7以上(5段階)
語学TOEFL iBT 4.0以上(新スコア)/80以上(旧スコア)/IELTS 6.0以上など
家計家計支持者の2025年の合計所得金額が2,000万円以下
奨学金月額米国・カナダ・英国・シンガポールは月352,000円(2026年度実績)
支給期間原則4年(標準修業年限)
参考人数2026年度の採用は140名(2027年度は未定)

月額は国・地域で8区分に分かれ、たとえばオーストラリアは月297,000円、フランス・ドイツなどは月194,000円です(いずれも2026年度実績)。また、完全オンライン課程や短大・専門学校からの編入などは対象外です。

出典:JASSO 2027年度海外留学支援制度(学部学位取得型)募集要項(2026年10月24日参照)。授業料に関する支援の有無・上限額は、今回参照した範囲では確認できませんでした。

❗ 2027年度分の募集はすでに締め切られています

本記事の公開日(2026年10月24日)時点で、2027年度分の応募書類の提出は10月1日に締め切られています。これから検討を始める高1・高2の方は、翌年度以降の募集要項(例年夏ごろ公表)を確認してください。応募締切時点で高校卒業後3年以内であることなどの条件もあります。

民間財団・大学独自の奨学金も選択肢に

🔍 JASSO以外の資金の選択肢

  • 民間財団の給付型奨学金:海外大学の学部進学を対象とした民間財団の奨学金もあります。募集時期・人数・給付額は財団ごとに大きく異なり、JASSOとの併給の可否にも条件があります
  • 大学独自の奨学金・経済支援:アメリカの大学には、家計状況に応じた経済支援(Financial Aid)や成績に応じた奨学金を用意している大学があります。ただし、留学生を対象にするかどうかは大学ごとに異なります
  • 都道府県・自治体の制度:JASSOの都道府県推薦枠のように、在籍校のある地域の教育委員会を通じた枠もあります

いずれも締切が大学出願より早いことが多いため、高2のうちに一覧化しておくことをおすすめします。

海外の大学受験の注意点と向いていない人

⚠️ この章のポイント

海外大進学には魅力がある一方で、日本の受験にはないリスクもあります。「行けば何とかなる」と考える前に、ここで挙げる注意点をご家庭で話し合ってみてください。

海外の大学受験のデメリット・リスク

❌ 知っておきたいデメリット

  • 費用が高く、為替の影響を受ける:前章のとおり学費だけで年数百万円規模になり、円安になれば総額がさらに増えます
  • 準備期間が長く、途中で方向転換しにくい:高1からの成績・英語資格・書類が必要で、高3から急に始めるのは困難です
  • 情報が英語中心で集めにくい:入試要件は大学ごと・年度ごとに異なり、日本語の情報だけでは不十分なことがあります
  • 入学時期のずれと渡航手続き:入学が8〜9月中心のため、日本の高校卒業から半年ほどの空白期間が生まれます。この期間に学生ビザの申請や住居の手配も必要で、要件は国ごとに異なるため各国大使館の公式情報で確認が必要です

日本の大学との併願で起こりやすい落とし穴

💬 受験生を指導してきた立場から見た「併願の負荷」

大学受験生を指導してきた経験から言うと、高3の秋から冬は、日本の一般入試だけでも最も余裕がない時期です。前述のタイムラインのとおり、海外大の出願書類(エッセイ・推薦状)の山場は10月〜1月で、共通テストや私大の一般入試対策の追い込みとちょうど重なります。両方を「全力で」やろうとすると、どちらも中途半端になるリスクが高いと考えます。

併願するなら、日本側は総合型選抜や英語資格を活かせる入試など、海外大の準備(英語・志望理由の言語化)がそのまま活きる方式を組み合わせるのが現実的です。日本の一般入試を主軸にする場合は、映像授業で効率よく基礎を固める方法もあります。スタサプ大学受験講座の評判で、使い方と限界を詳しく解説しています。

🔗 自学自習だけで進める場合の注意

費用を抑えるために、日本の受験対策を独学中心で進めるご家庭もあると思います。独学でどこまで戦えるかはスタサプだけで大学受験は可能かの検証で、限界と補い方を整理しています。

海外の大学受験に向いている人・向いていない人

⭕ 向いている人

  • 高1・高2のうちから計画的に準備を始められる
  • 定期テストの成績を安定して維持できる
  • 英語で「話す・書く」ことに抵抗が少ない、または鍛える意欲がある
  • 学びたいこと・挑戦したいことを自分の言葉で説明できる
  • 費用や奨学金について家族で具体的に話し合える

❌ 向いていない可能性がある人

  • 高3になってから急に海外大を考え始めた
  • 「当日の試験で一発逆転したい」タイプで、評定に自信がない
  • 海外に行くこと自体が目的で、学びたいことがまだ見えていない
  • 費用の見通しが立っておらず、奨学金の締切にも間に合わない

向いていない項目に当てはまっても、それは「能力が足りない」という意味ではありません。日本の大学に進学してから交換留学や大学院留学を目指すなど、海外で学ぶ道は学部入学だけではないことも知っておいてください。

📝 進路選択についての注意

本記事の情報はあくまで一般的な傾向に基づくものです。最終的な進路・教育の選択は、お子様・ご本人と保護者が十分に情報を収集・比較検討したうえで行ってください。

海外の大学受験に関するよくある質問

❓ この章のポイント

ここでは、海外の大学受験を考え始めた受験生・保護者の方から寄せられやすい疑問に、公式情報をもとにお答えします。

日本の高校からでも海外の大学に直接出願できますか?

❓ 回答

Q. 日本の高校からでも海外の大学に直接出願できますか?

A. アメリカやカナダの多くの大学は、日本の高校卒業(見込み)資格で学部1年生として出願できます。一方イギリスは日本の高校卒業資格だけでは入学要件を満たさない大学・学科が多く、ファウンデーションコースを経由するのが一般的です。最終的な要件は各大学の公式サイトで確認してください。

海外の大学受験に必要な英語力はどのくらいですか?

❓ 回答

Q. 海外の大学受験に必要な英語力はどのくらいですか?

A. 大学ごとに異なりますが、JASSOの学部学位取得型奨学金の語学要件はTOEFL iBT 4.0以上(2026年1月21日以降の新スコア)、旧スコア80以上、またはIELTS 6.0以上です。選抜性の高い大学ではこれを上回る水準が求められる傾向があります。

アメリカの大学受験でSATは必須ですか?

❓ 回答

Q. アメリカの大学受験でSATは必須ですか?

A. 大学によって必須・任意・不要が分かれており、方針も年度ごとに変わります。志望校の入試ページで、出願年度の方針を個別に確認する必要があります。

海外の大学の費用を抑える方法はありますか?

❓ 回答

Q. 海外の大学の費用を抑える方法はありますか?

A. 給付型奨学金(JASSOの海外留学支援制度や民間財団)、大学独自の奨学金や経済支援、州立大学やアジア・欧州の英語プログラムを選ぶ方法があります。奨学金は高3の秋など早い時期に締切が来るため、高2のうちに情報収集を始めることが重要です。

海外の大学と日本の大学は併願できますか?

❓ 回答

Q. 海外の大学と日本の大学は併願できますか?

A. 併願は可能ですが、海外大の出願書類作成と日本の一般入試対策の山場が高3の秋から冬に重なります。日本側は総合型選抜や英語資格を活かせる方式を選ぶなど、準備が重なる方式を組み合わせると負担を抑えやすくなります。

まとめ:海外の大学受験は高1からの計画で決まる

🎯 この記事の結論

  • 海外の大学受験は、高校の成績・英語資格・エッセイなどの書類で総合評価される入試です
  • アメリカは入学後に専攻を決めやすく、イギリスは出願時に学科を決め、日本の高校からは準備課程が必要になることが多いです
  • 2027年入学の場合、UCASは10月15日・1月13日、JASSO奨学金の書類締切は10月1日でした
  • 米国の学費は私立平均で年45,000ドル(2025-26年度)と高額で、給付型奨学金の情報収集が欠かせません
  • 日本の受験のような「最後の追い込み」が効きにくいため、高1〜高2のうちに国・英語・評定・奨学金の4点の見通しを立てることが成功の条件です

📋 海外の大学受験 準備チェックリスト

  • ☐ 志望国(アメリカ型かイギリス型か)を仮決めした
  • ☐ TOEFLまたはIELTSで現在のスコアを把握した
  • ☐ 評定平均3.7以上を維持できる見込みがある
  • ☐ エッセイの材料になる活動記録を残している
  • ☐ 奨学金の要件と締切を家族で共有した
  • ☐ 日本の大学と併願するかどうか方針を決めた

チェックが少なくても大丈夫です。まずは英語資格の現在地を測ることから始めてみてください。

🎓 著者プロフィール

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kou|教育系Webライター・プロ家庭教師(フリーランス)

中学時代に早稲田アカデミーに通い、慶應義塾高等学校に合格。慶應義塾大学経済学部卒業。在学中から早稲田アカデミーで多数の受験生を指導し、指導歴は10年超。現在はプロ家庭教師として、中学受験・高校受験・大学受験・中高一貫校・浪人生・不登校・発達障害の生徒の指導経験があります。

この記事を書く理由:日本の受験指導を長く続けてきたからこそ、「日本の受験の常識」と海外大入試の違いを、比較の視点でお伝えできると考えました。海外大の受験経験はないため、制度・数値は公式情報の調査に基づいて記述しています。

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📝 調査概要

  • 調査対象:海外大学(主に米国・英国)の学部入試制度、出願締切、学費、日本人向け給付型奨学金、日本人留学生数の統計
  • 調査方法:公式サイト調査(文部科学省・JASSO・UCAS・College Board・Common App)/著者の受験指導経験に基づく考察
  • 調査実施日:2026年10月24日
  • 情報の限界:著者は海外大学の受験・在籍経験がなく、合格者・在学生へのヒアリングも行っていません。米国大学の出願締切・SATの扱いは大学ごとに異なるため一般的な目安として記載しました。JASSO奨学金の授業料支援の有無・上限額、民間財団の給付額は今回確認できませんでした
  • 利益相反の有無:なし(本記事にアフィリエイト広告・留学エージェントとの提携はありません)

📚 参考文献・引用元

🏷️ 記事情報

公開日:2026年10月24日/最終更新日:2026年10月24日
※情報変更があった場合は随時更新します。