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高校受験の理科でよく出る問題は?元塾講師が頻出単元を解説

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kou/教育系Webライター・プロ家庭教師(指導歴10年超)
専門領域:中学受験・高校受験・大学受験の学習指導と塾選び

中学時代に早稲田アカデミーへ通い慶應義塾高等学校に進学、慶應義塾大学経済学部を卒業。在学中は早稲田アカデミーで高校受験生の指導を担当し、現在はプロ家庭教師として指導を続けています。理科の頻出単元でどこに生徒がつまずくかを、教室で繰り返し見てきました。

🎯 結論

結論:高校受験の理科でよく出る問題は、「物理・化学・生物・地学の4分野からほぼ均等に、実験・グラフ・計算をセットにした形で出題される」のが基本です。

「理科は暗記科目だから直前でなんとかなる」と考えて、秋以降に慌てる受験生を私は毎年見てきました。実際の公立入試は、用語を知っているかどうかではなく、実験の結果を読み取って処理できるかを問う設計になっています。だからこそ「どの単元が、どういう形で出るのか」を先に把握しておくことが、そのまま得点差になります。

📌 この記事で解決できること

  • 高校受験の理科でよく出る問題は、分野ごとに具体的にどれか
  • 頻出単元の中でも「差がつく問題」と「全員が取る問題」の見分け方
  • 公立入試の理科が実際にどのくらいの難易度なのか(公表データで確認)
  • 頻出問題を得点に変えるための、時期別の具体的な進め方
  • 頻出単元対策でやりがちな失敗と、その回避法

読み終える頃には、「今日から理科のどこを、どの順番で潰せばいいか」が決まっている状態になります。

📚 執筆にあたっての前提

本記事は、私自身の高校受験指導の経験に加え、東京都教育委員会が公表している入学者選抜の学力検査結果および学力検査問題など、公開されている一次資料の調査に基づいて執筆しています。特定の塾・教材との利害関係はありません。単元の出題傾向は各都道府県で差があるため、最終的には志望校を受験する自治体の公表資料でご確認ください。

高校受験の理科でよく出る問題とは?

🔍 まず全体の設計を知る

「理科のよく出る問題」を調べる受験生の多くは、単元名のリストを求めています。ただ、リストだけを先に見ても優先順位はつきません。公立入試の理科がどういう設計思想で作られているかを先に押さえると、リストの意味が変わります。この章では、出題の骨組みと実際の難易度を確認します。

高校受験の理科でよく出る問題は「4分野均等+実験・観察」が基本

📋 出題の骨組み

中学校の理科は「エネルギー」「粒子」「生命」「地球」の4領域で編成されており、公立高校入試もこの区分に沿って出題されます。私が各自治体の公開問題を見てきた限り、この4領域から大問がおおむね均等に配置され、序盤の小問集合で各分野の基礎を広く問い、その後に分野別の大問が続く構成をとる自治体が多数派です。ただし配分の厳密さは自治体によって差があります。

入試で何教科が課され、理科がどの程度の比重を占めるのかは、入試教科と内申の配点のしくみもあわせて確認しておくと、対策の優先順位を決めやすくなります。

そして分野別の大問は、その多くが実験や観察の場面設定から始まります。装置の図と手順、結果の表やグラフが与えられ、そこから読み取らせる形です。つまり「よく出る問題」とは単元名だけでなく、「単元 × 実験の型」で覚えるべきものだということになります。

✅ 頻出の「実験の型」5パターン

以下は、公開されている過去問を読み比べて私自身が整理した分類であり、公式に定められた区分ではありません。単元名と紐づけて覚えるための道具としてお使いください。

代表的な出題例
対照実験光合成(ふ入りの葉・オオカナダモ)、だ液のはたらき
比例関係の測定ばねの伸びと力、電流と電圧、金属の酸化と質量
時間変化の記録記録タイマーによる台車の運動、状態変化の温度グラフ
観測データの処理湿度と飽和水蒸気量、地震のP波・S波、太陽の日周運動
物質の同定水溶液の判別、気体の性質、化学反応式の完成

出題範囲は3年分すべて|学年で山を張るのは危険

⚠️ 「中3の内容が多い」は思い込み

指導していて多いのが、「入試は中3の内容が中心でしょう」という誤解です。実際には中1・中2・中3の内容が広く出ます。中1で習う光・音・力、植物のつくり、身のまわりの物質、火山や地層は、小問集合や大問の前半で確実に顔を出します。

むしろ怖いのは、中1・中2の単元を1年以上放置したまま中3の新出単元だけを追いかけてしまうパターンです。入試全体でどこまでが範囲になるのかは中1から中3までの出題範囲の考え方で整理していますので、学習計画を立てる前に一度確認しておくと安全です。

公表データで見る理科の難易度

🔢 平均点から読み取れること

難易度の実感をつかむために、公表されている数字を1つ見ておきます。東京都教育委員会が公表した令和7年度(2025年度)都立高等学校入学者選抜の学力検査結果によると、共通問題の教科別平均点は理科が59.2点、5教科合計で318.2点でした(2025年6月26日公表)。理科は前年度から下降しています。

100点満点で60点前後という水準は、「基礎問題は取れているが、実験考察や計算で落としている受験生が多い」ことを示唆します。逆に言えば、頻出単元の計算・記述を取り切れば、平均から一段抜けやすい教科だということです。

令和7年度 都立高校入試(共通問題)教科別平均点 100点満点/5教科合計 318.2点 0 50 100 国語 75.0 英語 63.7 数学 60.4 社会 59.9 理科 59.2 出典:東京都教育委員会「令和7年度東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査」(2025年6月26日公表)

📝 データの取り扱いについて

上記は東京都の共通問題における数値であり、他の道府県の難易度をそのまま示すものではありません。また年度によって変動します。本記事の情報は執筆時点のものです。最終的な進路・教育の選択は、お子様・ご本人と保護者が十分に情報を収集・比較検討したうえで行ってください。

物理・化学分野でよく出る問題

📌 計算が集中する2分野

理科の中で受験生の得点が最も割れるのが、物理と化学です。理由ははっきりしていて、この2分野には計算問題とグラフ読み取りが集中しているからです。ここでは、公立入試で繰り返し出題される具体的なテーマを挙げていきます。

電流・電圧・抵抗と電力の計算

📈 出題の中心はここ

  • 回路図から抵抗値・電流・電圧を求める(直列と並列の合成抵抗)
  • 電力(W)と熱量(J)の計算(電熱線による水の温度上昇の実験)
  • 電流と電圧の比例関係を示すグラフの読み取り
  • 電流が磁界から受ける力、電磁誘導と誘導電流の向き
  • 静電気と放電、電子の流れの向き

特に「電熱線を水に入れて何分後に何℃上がったか」という形式は、多くの自治体で見かける定番です。電力×時間=熱量という関係を、単位をそろえて処理できるかだけを問うています。

力・運動・エネルギーの実験問題

📈 頻出テーマ

  • 記録タイマーを使った台車の運動(等速直線運動と斜面上の加速)
  • 仕事・仕事率と、動滑車を使ったときの仕事の原理
  • 力学的エネルギーの保存(振り子・斜面を下る球)
  • ばねの伸びと力の大きさ(フックの法則のグラフ)
  • 水圧と浮力、力の合成・分解と作図

この領域は、テープの打点間隔から速さを求める処理さえ身につけば、大問がまるごと得点源になります。逆に、そこで手が止まると大問1つを丸ごと落とします。1問の差ではなく、大問単位で差がつくのがこの分野の特徴です。

化学変化と質量の関係

📈 化学で最も出る計算

  • 金属を加熱したときの質量変化(銅・マグネシウムの酸化とグラフ)
  • 酸化銅の炭素による還元と、発生した気体の確認
  • 炭酸水素ナトリウムの熱分解、水の電気分解
  • 化学反応式の完成とモデル図(原子の数を合わせる)
  • 質量保存の法則を確かめる実験(密閉容器で反応させる)

グラフから「金属:酸素」や「金属:酸化物」の質量比を読み取り、未反応分を含めて計算させる問題は、化学分野の山場です。比を読み取るところまでは多くの受験生ができますが、「加熱が不十分で一部が反応していない場合」に条件が変わると正答率が落ちます。

水溶液・イオン・中和

📈 中3化学の定番

  • 中和反応とイオンの数の変化(塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加える)
  • 電気分解(塩化銅水溶液・塩酸)と、各極で起こる変化
  • ダニエル電池・化学電池のしくみと金属のイオンへのなりやすさ
  • 質量パーセント濃度の計算、溶解度と再結晶
  • 電解質と非電解質の判別

中和は「イオンの数がどう増減するかをグラフで選ばせる」形が繰り返し出ます。水素イオンが減り、ナトリウムイオンが増え、塩化物イオンは変わらない——この3本のグラフの形を、理屈で説明できるようにしておくと確実です。

💬 現場で見てきた「物理・化学のつまずき方」

私が教室で見てきた限り、物理・化学が伸び悩む生徒には共通点があります。公式は覚えているのに、問題文の実験手順を読み飛ばしていることです。理科の計算問題は、数式より前に「何と何を変えて、何を測ったのか」を把握する読解の勝負になっています。

そのため私は、計算問題が苦手な生徒には、まず答えを出さずに「この実験で変えたもの・そろえたもの・測ったもの」を3行で書き出す練習をさせていました。地味ですが、この一手間を挟むだけで正答率が変わります。分野横断の学習の進め方は理科全体の時期別・単元別の勉強法にまとめています。

生物・地学分野でよく出る問題

📌 「暗記で済む」と侮られやすい2分野

生物と地学は暗記量が多い分、物理・化学より簡単だと思われがちです。しかし実際には、対照実験の目的を説明させる記述や、観測データを処理する計算が組み込まれており、丸暗記だけでは満点が取れない設計になっています。

生物:対照実験と記述問題

📈 頻出の実験

テーマ問われ方
光合成ふ入りの葉・アルミはくで覆う・BTB溶液とオオカナダモ。「なぜその部分を用意したか」の記述
消化と吸収だ液とデンプン、ヨウ素液とベネジクト液の反応、対照実験の設計
蒸散葉の表・裏・茎にワセリンを塗り、水の減少量から蒸散量を計算
遺伝メンデルの実験、分離の法則、子や孫の代の形質の比
細胞分裂根の先端の観察、染色液、分裂の順に並べ替え

蒸散の計算は、表・裏・茎のどこから水が出ているかを引き算で求めさせる、ほぼ形式が固定された問題です。一度パターンを理解すれば安定した得点源になります。

生物:分類・進化・生態系

📈 知識で確実に取れる範囲

  • 脊椎動物5グループの特徴(呼吸・体温・生まれ方)と分類の基準
  • 種子植物・シダ・コケの分類、双子葉類と単子葉類の違い
  • 相同器官と進化の証拠、セキツイ動物の前あしの比較
  • 食物連鎖と生態ピラミッド、分解者のはたらき
  • 刺激と反応、反射の経路、感覚器官のつくり

ここは純粋な知識問題の比率が高く、暗記の努力が最も素直に点数化される領域です。理科が苦手な受験生ほど、まずここを固めると手応えが出ます。

地学:天気と湿度の計算

📈 出題の中心

  • 飽和水蒸気量の表を使った湿度の計算と、露点を求める問題
  • 寒冷前線・温暖前線の通過と、気温・風向の変化のグラフ
  • 天気図の読み取り(等圧線・高気圧と低気圧・風の向き)
  • 日本の四季の気圧配置と、季節風のしくみ
  • 雲のでき方(上昇気流と気圧・気温の低下)の記述

湿度の計算は、表の読み取りと割り算だけで解けるにもかかわらず、飽和水蒸気量と実際の水蒸気量を取り違えて失点する例が非常に多い問題です。

地学:地震・地層・天体

📈 パターン化しやすい定番

  • 初期微動継続時間から震源距離を求める計算(P波・S波の速さ)
  • 柱状図の比較と、地層の傾き・堆積した順序の判断
  • 示相化石と示準化石、火成岩のつくりと鉱物
  • 透明半球による太陽の日周運動、南中高度の計算と季節変化
  • 月の満ち欠けと位置関係、金星の見え方と大きさの変化

天体は空間把握が必要で敬遠されがちですが、出題される図はほぼ決まっています。「地球を上から見た図」と「観測者から見た空の図」を対応づける練習を数回やれば、頭の中で回せるようになります。単元別の演習量を確保したい場合の教材選びは理科の問題集の選び方と使い方が参考になります。

💬 私が「生物・地学を先に固めさせる」理由

物理・化学の計算に不安がある生徒を担当したとき、私はまず生物・地学から手をつけてもらうことが多くありました。理由は2つあります。1つは、この2分野には知識で確定する設問が多く、投下した時間が最も短い期間で点数に変わるから。もう1つは、点数が動いた実感が理科全体への抵抗感を下げるからです。

計算分野から入って「理科は分からない教科だ」と刷り込まれてしまうと、その後どの単元を教えても手が止まります。順番の設計は、単なる効率の話ではなく受験生の自己評価を守る作業でもあると私は考えています。ただし、生物・地学に逃げ込んだまま物理・化学を最後まで放置すると、結局は上位層との差が開きます。あくまで「先に固める」であって「代わりにする」ではありません。

よく出る問題の中でも「差がつく」のはどこか?

🔍 頻出=得点しやすい、ではない

ここまで挙げた頻出単元は、全受験生が対策してきます。だからこそ「頻出単元の中で、どこが実際に正答率を下げているのか」を知ることが重要です。優先順位を間違えると、努力量のわりに順位が動きません。

全員が取る問題と、上位層だけが取る問題

⚖️ 出題形式で層が分かれる

形式性質優先度
用語の選択・穴埋めほぼ全員が正解する。落とすと致命傷最優先で確実に
実験結果の読み取り中位層で差がつき始める高い
計算(2段階以上)上位と中位が分かれる高い
理由を説明する記述白紙が多く、上位層の得点源中〜高
作図(力・光線・天体)練習量がそのまま出る

理科で伸び悩む受験生の多くは、上の表の1行目と2行目までは押さえています。差がつくのは3行目以降で、ここに手をつけるかどうかが偏差値の壁になります。

着手の順番を決める目安として、私は模試や過去問での現在の得点帯を基準にしていました。50点未満なら1〜2行目の徹底(用語と実験結果の読み取り)50〜70点なら2段階の計算70点を超えてから記述・作図という順です。得点帯を飛ばして記述対策から入っても、基礎の失点が残っている限り総得点はほとんど動きません。なお、この基準は100点満点の共通問題を想定した目安であり、自校作成問題や私立入試ではあてはまらない場合があります。

捨ててはいけない「記述・作図」問題

✏️ 記述は「型」で書けば埋まる

記述問題を「センスが必要」と考えて最初から飛ばす受験生がいますが、私は逆だと考えています。理科の記述は問われ方が限られており、ほとんどが「条件をそろえるため」「比較するため」「〜だから〜になる」の3つの型に収まります。

実際に指導していたときは、記述を空欄にする生徒に対して、まず過去問の模範解答を10問分書き写させていました。文末表現と使う語彙のパターンが見えてくると、自力で書けるようになる生徒が多かったからです。部分点が拾えるようになるだけでも、理科の得点は数点動きます。

頻出単元でも都道府県で重みが違う

❗ 全国共通の頻出リストだけでは足りない

学習指導要領が共通である以上、出題範囲は全国でほぼ同じです。しかし、大問の数、記述の分量、作図の有無、マークシートか記述式かといった出題形式は自治体ごとに大きく異なります。同じ「電流」の単元でも、計算1問で終わる県と、大問まるごと使う県があります。

したがって、本記事のような全国共通の頻出リストは「学習の骨格」として使い、実際の重みづけは志望校を受験する自治体の過去問で確認してください。東京都の場合は、東京都教育委員会が学力検査問題および正答表を公開しています。多くの都道府県教育委員会も同様の情報を公開しているため、まずは一次情報を探すのが確実です。

よく出る問題を得点に変える勉強法

📌 「知っている」から「解ける」へ

頻出単元を把握しただけでは点は上がりません。ここからは、そのリストを実際の得点に変換するための手順を、時期の目安とあわせて具体的に示します。なお本章は「頻出単元を軸に過去問を運用する方法」に絞った内容です。基礎からの積み上げや教科書の使い方を含む理科全体の学習手順は別記事で扱っていますので、必要に応じて読み分けてください。

過去問を「単元別」に解き直す手順

🧭 頻出単元を潰す4ステップ

① 年度順ではなく単元順に並べ替える
過去5年分の理科の大問を、電流・化学変化・天気…と単元ごとに仕分けします。コピーして単元別のファイルにまとめると扱いやすくなります。
② 同じ単元を連続で解く
5年分の「電流」だけを続けて解きます。出題される図や聞かれ方の共通点が、1年分ずつ解くより圧倒的に見えやすくなります。
③ 間違いを「知識・読み取り・計算」に分類する
用語を知らなかったのか、実験の条件を読み違えたのか、計算処理でミスしたのか。原因を分けないと対策も分かれません。
④ 分類ごとに違う手当てをする
知識の穴は教科書と一問一答、読み取りは実験条件の書き出し練習、計算は同種の問題を10問連続。同じ「復習」でも中身を変えます。

この進め方に切り替えるだけで、同じ過去問から得られる情報量が変わります。過去問を始める時期の判断は過去問の開始時期と進め方で詳しく解説しています。

時期別の進め方の目安

📊 中3の年間イメージ

時期やること
〜夏休み前中1・中2の全分野を薄く一周。用語と基本の実験を確認
夏休み物理・化学の計算単元を集中的に。電流と化学変化を最優先
9〜11月中3の新出単元と並行して、生物・地学の知識を仕上げる
12〜1月過去問の単元別演習。記述・作図に本格的に着手
入試直前間違い直しノートの周回と、頻出計算の反射的な処理

あくまで一般的な目安です。1日あたりどれくらい確保すべきかの考え方は時期別・志望校別の勉強時間の目安を参考にしてください。

理解が追いつかない単元をどう補うか?

💡 「解説を読んでも分からない」への対処

理科でよくあるのが、問題集の解説を読んでも納得できず、そのまま丸暗記に逃げてしまうケースです。特に電磁誘導、イオンの移動、天体の位置関係は、文字と静止画だけでは像を結びにくい単元だと感じています。

こうした単元は、映像で一度説明を通しで見たほうが早いことがあります。中学生向けの映像授業を単元単位で使う選択肢もあり、スタディサプリ中学講座の実際の評価と向き不向きは判断材料になるはずです。ただし、映像を見ただけでは解けるようにならないため、視聴後に必ず同単元の問題を解くところまでを1セットにしてください。

理科の頻出問題対策で失敗しやすい注意点

📌 うまくいかないパターンを先に知る

ここまでの内容と逆行するようですが、「よく出る問題」を軸にした対策には副作用もあります。実際に成績が伸び悩んだ受験生に共通していた失敗を、正直に共有します。

「よく出る=簡単」ではない

❌ 頻出単元こそ差がつく

頻出単元は全員が対策するため、基礎レベルの設問は差がつきません。出題者もそれを分かっているので、頻出単元ほど条件を1つひねった応用問題を置いてきます。「よく出るから優しいはず」と考えて基礎の確認だけで済ませると、本番で最も点を落とすのが頻出単元という逆転が起こります。

頻出リストだけを追うと穴が残る

⚠️ 4分野均等だからこそ危険

公立入試は4分野からまんべんなく出るため、「地学は捨てる」といった切り捨てが最も危険です。1分野を丸ごと落とすと、構造的に4分の1近くを失うことになります。特に地学は暗記で取れる設問が多く、捨てるにはもったいない分野です。

時間が足りない場合でも、まず全分野の基礎を薄く一周してから頻出単元を厚くする順番を守ってください。順序を逆にすると、直前期に「手をつけていない分野がある」という不安を抱えたまま本番を迎えることになります。

この進め方が向いていない人

📉 自力での頻出単元対策が合いにくいケース

  • 中1・中2の内容がほぼ白紙の状態:頻出単元から入ると前提知識が足りず、解説が理解できません。教科書の通読から始めるほうが結果的に早くなります。
  • 計算そのものに不安がある:割合・比例・単位換算でつまずいている場合、理科の前に算数・数学側の手当てが必要です。
  • 自分で計画を立てて維持するのが難しい:単元別の並べ替えや原因分類は、自己管理の負荷が高い作業です。

これらに当てはまる場合、独学で押し切るより第三者の管理を入れたほうが早いこともあります。判断材料として塾に通わずに高校受験を進める場合の条件と注意点を読んでおくと、自分に合う形が見えてくるはずです。なお、どの方法が向くかは学力状況や家庭の事情によって変わるため、迷う場合は学校の先生など身近な専門家にも相談してください。

よくある質問

❓ 受験生・保護者からよく届く疑問

ここでは、理科の頻出問題対策について実際に相談を受けることの多い質問にお答えします。

🔰 Q1. 高校受験の理科でよく出る問題は、何年生で習う内容が多いですか?

A. 特定の学年に偏るというより、中1・中2・中3の内容がおおむね均等に出題されるのが公立入試の基本設計です。ただし配点が大きく差がつきやすいのは、中2の電流・化学変化・天気、中3の運動とエネルギー・イオン・天体といった計算やグラフを伴う単元です。中1内容は基礎的な設問で出ることが多く、取りこぼすと痛手になります。

🔰 Q2. 理科は暗記だけで何点くらい取れますか?

A. 用語の暗記だけで到達できるのは、おおむね基礎的な一問一答レベルの設問までです。私が公開問題を確認する限り、実験の手順や結果を読み取らせる設問やグラフ・表から数値を処理する設問が相応の割合を占めており、暗記だけでは中位層から上に抜けにくいと感じています。得点を伸ばすには、用語を覚えたうえで「なぜその結果になるのか」を説明できる状態まで持っていく必要があります。

🔰 Q3. よく出る問題だけを対策すれば入試に間に合いますか?

A. 残り時間が少ない場合の優先順位づけとしては有効ですが、頻出単元だけに絞ると出題年によって大きく失点するリスクがあります。理科は4分野からまんべんなく出るため、頻出単元を軸にしつつ、他分野も基礎レベルは一通り触れておく形が現実的です。時間がないほど、まず全分野の基礎を薄く一周してから頻出単元を厚くする順番が有効だと考えます。

🔰 Q4. 理科の計算問題が苦手です。どこから手をつければいいですか?

A. オームの法則を使った回路計算、湿度と飽和水蒸気量の計算、地震のP波・S波から震源距離を求める計算の3つから始めるのがおすすめです。いずれも公式が1つか2つで完結し、出題パターンも限られているため、短期間で得点に変わりやすいからです。化学変化の質量比のようにグラフ読み取りが絡むものは、その後に回すほうが挫折しにくくなります。

🔰 Q5. 都道府県によって、よく出る問題は違いますか?

A. 出題範囲は学習指導要領で共通ですが、大問の構成や記述問題の量、作図の有無などは都道府県ごとに明確な個性があります。したがって全国共通の頻出単元を押さえたうえで、志望校の入試を実施する自治体の過去問で出題形式を確認する二段構えが必要です。教育委員会が過去の問題や正答表を公開している場合は、それが最も確実な一次情報になります。

🔰 Q6. 理科の過去問は何年分くらい解けばいいですか?

A. 志望校を受験する自治体の共通問題であれば、5年分程度を目安に、年度順ではなく単元別に解き直すやり方が効果的だと考えます。同じ単元の設問を年度をまたいで連続で解くと、出題パターンの共通点が見えやすくなるためです。時間が確保できる場合は、近隣自治体の問題を追加して同一単元の演習量を増やす方法もあります。

まとめ:高校受験の理科でよく出る問題は「単元×出題形式」で押さえる

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🎯 この記事の結論

高校受験の理科でよく出る問題は、4分野から均等に、実験・グラフ・計算をセットにした形で出題されます。単元名を覚えるだけでは足りず、「その単元がどの実験の型で問われるか」まで押さえることが得点への最短ルートです。

✅ 記事のポイント

  • 出題は物理・化学・生物・地学の4分野からほぼ均等。学年で山を張るのは危険
  • 物理は電流・運動とエネルギー、化学は質量変化とイオン・中和が計算の中心
  • 生物は対照実験と蒸散の計算、地学は湿度計算・地震・天体が定番
  • 差がつくのは2段階以上の計算・記述・作図。ここに着手するかが分かれ目
  • 令和7年度の都立共通問題では理科の平均点は59.2点(東京都教育委員会公表)。得点帯に応じて着手する設問形式を変える
  • 頻出単元は全員が対策するため応用で差がつく。「よく出る=簡単」ではない

⚖️ この対策法が向いている人・向いていない人

向いている人向いていない人
基礎的な用語は一通り入っている中1・中2の内容がほぼ白紙
残り時間から優先順位をつけたい割合・比例・単位換算に不安がある
過去問を自分で分類して回せる計画の作成・維持が一人では難しい
記述・作図で上積みを狙いたいまず学習習慣そのものを作る段階

🧭 今日からできる第一歩

まずは手元にある過去問(または志望自治体の公開問題)を1年分開き、大問ごとに「物理・化学・生物・地学」のラベルを書き込むだけから始めてください。所要時間は5分程度です。それだけで、自分がどの分野を丸ごと落としているかが一目で分かり、次にやるべき単元が決まります。

🎓 執筆者プロフィール

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kou/教育系Webライター・プロ家庭教師(フリーランス)
専門領域:中学受験・高校受験・大学受験、中高一貫校・浪人生・不登校・発達障害のある生徒の学習指導

この記事を書く資格:中学時代に早稲田アカデミーへ通い、慶應義塾高等学校に進学。慶應義塾大学経済学部に在学中は早稲田アカデミーで多数の受験生を指導しました。指導歴は10年を超え、現在もプロ家庭教師として高校受験生を担当しています。理科の頻出単元で生徒がどこでつまずき、どの手当てで得点が動くのかを、教室と家庭教師の現場の双方で見てきました。

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📝 調査概要

  • 調査対象:公立高校入試(理科)の出題単元・出題形式および学力検査結果の公表データ
  • 調査方法:都道府県教育委員会が公開する入学者選抜関連資料の調査/文献調査/著者の高校受験指導経験に基づく分析
  • 調査実施日:2026年8月21日
  • 情報の限界:本記事で参照した平均点は東京都の共通問題に関するもので、全国の難易度を代表するものではありません。全47都道府県の出題分析は実施していないため、分野別の出題比率について全国規模の集計値は示していません。また、著者は各自治体の作問関係者への取材を行っておらず、出題意図に関する記述は公開問題と指導経験からの推察です。単元別の正答率など、自治体によっては公表されていないデータについては確認できませんでした。なお、令和8年度(2026年度)の学力検査結果についても各教育委員会から順次公表されていますが、本記事では年度間で比較可能な形での確認が取れた令和7年度の数値のみを掲載しています。
  • 利益相反の有無:なし。本記事にアフィリエイト広告は含まれず、特定の塾・教材事業者から報酬・便宜の提供を受けていません。

📚 参考文献・引用元

🏷️ 記事情報

公開日:2026年8月21日/最終更新日:2026年8月21日
※情報変更があった場合は随時更新します。