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都立高校の受験料は2200円|払い方と免除制度を元塾講師が解説

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kou/教育系Webライター・プロ家庭教師(指導歴10年超)

早稲田アカデミーに通って慶應義塾高等学校に進学し、慶應義塾大学経済学部在学中は同じ早稲田アカデミーで多数の受験生を指導しました。首都圏の高校受験生と保護者を、教える側と教わる側の両方から見てきた立場で書いています。

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🎯 結論

結論:都立高校の受験料(正式名称は入学考査料)は、全日制が2,200円、定時制・通信制が950円です。金額そのもので迷う場面はほとんどありません。

実際に相談が集まるのは、「どうやって払うのか」「推薦と一般を両方受けたら2回かかるのか」「払ったお金は戻るのか」「経済的に厳しい場合はどうすればよいのか」という手続きと支援制度の部分です。この記事は、東京都教育委員会が公表している資料を根拠にそこを先回りして整理します。

📋 この記事で解決できること

  • 都立高校の受験料が課程別にいくらか(授業料・入学料まで一覧で)
  • 納付に使える支払方法は何か、いつ払うのか
  • 推薦・一次・二次を組み合わせたときに受験料が何回かかるのか
  • 受験料・入学料の減免制度と、受験料を無利子で借りられる都の貸付制度
  • 合格後に納める入学料の期限と、学校ごとに異なる費用の考え方

読み終えるころには、受験までに用意すべき金額と、納付のタイミングをカレンダーに書き込める状態になっているはずです。

📚 執筆にあたっての情報の扱い

金額・制度に関する記述は、東京都教育委員会が公表している「入学考査料、入学料及び授業料等の納付について」(令和7年4月1日現在)などの資料で確認したうえで書いています。私自身は都立高校の出願事務や減免審査に携わる立場にはないため、内部運用や個別審査の実際を見たわけではありません。指導現場で見てきたことと、公表資料で確認できることは分けて記載しました。特定の学校・事業者から対価を受け取って書いた記事ではありません。

都立高校の受験料はいくら?課程別の金額をまず確認

📌 この章の要点

「都立の受験料っていくらでしたっけ?」——中3の秋、保護者面談でいちばん多く受ける事務的な質問のひとつです。答えは課程によって2種類しかありません。まずは金額を確定させ、そのうえでなぜ「受験料」という名前では公式資料に載っていないのかという、検索でたどり着きにくいポイントまで押さえておきましょう。

全日制・定時制・通信制の入学考査料一覧

🔢 都立高校の入学考査料・入学料・授業料

課程入学考査料(受験料)入学料授業料(年額)
全日制2,200円5,650円118,800円
定時制950円2,100円32,400円
定時制(単位制)950円2,100円1単位1,740円×履修単位数
通信制950円500円1単位336円×履修単位数
(通信教育受講料)

出典:東京都教育委員会「入学考査料、入学料及び授業料等の納付について」(令和7年4月1日現在)(2026年8月15日参照)

📝 費用情報についての注記

本記事の費用情報はあくまで目安です。実際の料金は各サービスの公式サイトまたは直接のお問い合わせでご確認ください。記事掲載時点の情報であり、変更の可能性があります。

なぜ「受験料」ではなく「入学考査料」と呼ぶのか?

🔍 名称が違うだけで、探しても出てこない

東京都の公式資料を「受験料」で検索しても、なかなか金額にたどり着けません。都立高校では、入学者選抜を受けるために納める費用を「入学考査料」と呼ぶためです。私立高校では「受験料」「検定料」と呼ばれ、都が公表する私立高校の学費調査でも「検定料」の名称が使われています。

したがって、都立高校の金額を自分で確かめたいときは「入学考査料」で調べるのが最短です。この一語を知っているだけで、募集案内のどこを見ればよいかが変わります。

⚠️ 「入学料」と混同しない

名前が似ている「入学料」は、合格して入学する人だけが払うお金で、受験の時点では不要です。全日制で5,650円。「2,200円+5,650円をいま用意しないといけないのか」と身構えてしまう方がいますが、受験段階で必要なのは2,200円だけです。

定時制・通信制を検討している場合の注意

💬 「安いほう」を選ぶ話ではない、と最初に伝えています

不登校の生徒や中学時代の出席日数に不安がある生徒の指導をしていると、定時制・通信制が具体的な選択肢に上がる場面があります。そのとき保護者から出るのが「受験料も授業料も安いんですよね」という確認です。

数字だけを見ればそのとおりで、通信制の受講料は履修する単位数で決まるため、全日制の年額118,800円という固定額とは費用の構造そのものが違います。ただし私が必ず補足するのは、費用の差より先に、その課程で生活リズムと学習をどう組み立てるかを決めるべきだという点です。単位制では履修単位数が費用にも卒業時期にも直結するため、「安いから」で選ぶと、結局は在籍年数が延びて負担が読めなくなります。

課程の比較を費用から入るのではなく、通学や出席の条件から入りたい場合は、出席日数や内申と進路選択の関係を整理した記事を先に読んでおくと、学校見学で聞くべきことがはっきりします。

私立高校の受験料とは仕組みそのものが違う

🆚 「都が条例で決める額」と「学校が決める額」

都立高校の入学考査料は、東京都立学校の授業料等徴収条例に基づいて金額が定められており、どの都立高校を受けても同額です。志望校によって受験料が変わることはありません。

一方、私立高校の受験料(検定料)は各校が独自に設定します。東京都は毎年「都内私立高等学校(全日制)の学費の状況」として、検定料を含む学費を学校別に公表しているので、併願先を検討する段階でこの資料に当たるのが最も確実です(2026年8月15日参照)。この記事で「私立は平均いくら」と一律の数字を示すことはしません。学校ごとの差が大きく、平均値では出願計画の役に立たないからです。

💰 都立で受験から入学までに納める公的費用(全日制)

受験から入学までに学校へ納める公的費用(全日制) ① 入学考査料(受験時) 2,200円 ② 入学料(合格後5日以内) 5,650円 ③ 授業料(年額) 118,800円 ↓ 高等学校等就学支援金の対象と認定された場合 授業料 0円(就学支援金が学校へ支給されるため) 別途かかるもの(学校ごとに異なる) 学校徴収金:修学旅行等積立金、生徒会費 ほか / 施設費の徴収はなし 出典:東京都教育委員会「入学考査料、入学料及び授業料等の納付について」(令和7年4月1日現在)、 東京都教育委員会「だから都立高」入試情報・授業料等(2026年8月15日参照)

✅ 受験料は、家計の判断材料にはならない金額

図のとおり、受験料も入学料も、授業料と比べれば桁が違います。都立を第一志望にする家庭が受験料の心配をする必要は、実務上ほとんどありません。負担として実際に効いてくるのは、併願する私立の校数と、受験学年の学習費です。高校受験全体でいくらかかるのかを先に把握しておきたい方は、塾に通わせた場合の総額の内訳もあわせて確認しておくと、家計の全体像がつかみやすくなります。

都立高校の受験料はいつ・どうやって払う?

📌 この章の要点

入学考査料は、入学願書を提出する際に納付すると条例で定められています。かつては納付書を持って金融機関へ行き、領収証書を願書の裏面に貼るのが基本でしたが、インターネット出願の導入により選べる手段が増えました。ここでは公表資料で確認できる納付方法だけを整理します。

使える支払い方法は4通り

💳 入学考査料の納付方法

方法内容
納付書所定の納付書により東京都指定金融機関等へ納付し、領収証書を入学願書裏面に貼付
クレジットカードインターネット出願の出願サイト上で決済
コンビニインターネット出願で選択し、コンビニエンスストアで支払い
ペイジーインターネット出願で選択し、ペイジー対応の金融機関等で支払い

なお、窓口の営業時間終了等で金融機関に納付できない定時制・通信制の志願者(昼夜間定時制の志願者を除く)に限り、入学願書提出の際に志願校へ現金で納付することも認められています。

出典:東京都教育委員会「入学考査料、入学料及び授業料等の納付について」(令和7年4月1日現在)(2026年8月15日参照)

インターネット出願での大まかな流れ

🔰 納付は「出願手続きの一部」

① 出願サイトで志願者情報・志望校を入力する
氏名や住所、志望する課程・学科を登録します。
② 在籍中学校の確認を受ける
中学校が内容を確認する工程が入ります。ここは自分では進められません。
③ 入学考査料を納付する
クレジットカード・コンビニ・ペイジーのいずれか、または納付書で納めます。
④ 出願を確定させる
納付が確認されて出願が成立します。

※画面構成・締切・提出書類・受検票の扱いは年度ごとに案内されます。各工程の期限は必ず東京都教育委員会の都立高等学校 入学者選抜のページと在籍中学校からの案内でご確認ください(2026年8月15日参照)。手数料の有無や金額についても、当該年度の出願案内の記載が唯一の正解です。

💬 出願で詰まるのは決済画面ではなく、その手前

出願の相談を受けていて感じるのは、保護者がつまずくのは支払い方法の選択ではなく、中学校の確認を待つ時間だということです。入力した翌日に「まだ払えない、システムが壊れているのでは」と連絡をいただくことがありますが、多くは学校側の作業を待っている状態です。

この時期の中学校は、三者面談、私立の併願手続き、調査書の作成が同時に走っています。出願初日に入力を終えた生徒と、締切2日前に入力した生徒とでは、確認が返ってくるまでの体感が大きく変わる——これは毎年見てきた事実です。私が生徒に指示していたのは、「入力日」と「納付予定日」を別々にカレンダーへ書き、その間に最低3日を挟むこと。同じ日に終わらせるつもりでいると、待ち時間がそのまま不安に変わります。

入力内容に不備があると差し戻しが発生しますが、氏名の表記や在籍情報は調査書に記載される内容と揃っている必要があります。書類まわりの仕組みを先に理解しておくと、先生に確認すべき点も整理しやすくなります。

締切直前に払おうとすると何が起きるか?

⚠️ 「最終日にまとめて」が最も危ない

受験料そのものは少額でも、出願は納付が完了して初めて成立する手続きです。締切当日に入力から始めると、中学校の確認が就業時間内に間に合わない、コンビニ払いの反映が翌日になる、といった事態で出願自体が成立しないおそれがあります。

ここは金額の問題ではなく、受験できるかどうかに直結する部分です。出願期間の初日から中日までに済ませることを強くおすすめします。当日の準備が気になり始めた方は、試験当日の持ち物リストを早めに眺めておくと、受検票の管理まで一続きで準備できます。

受験料は何回かかる?入試パターン別の総額

📌 この章の要点

入学考査料は入学願書を提出する際に納付するものです。つまり、出願する回数だけ必要になります。都立高校には推薦に基づく選抜、第一次募集・分割前期募集、分割後期募集・二次募集と複数の機会があるため、「2,200円払えば都立は受け放題」ではありません。兄弟姉妹が同じ年に受験する場合も、当然それぞれ1人分ずつかかります。

推薦と一次を両方受けると4,400円

🧮 都立だけを受ける場合の受験料

出願パターン出願回数受験料の合計
一次のみ1回2,200円
推薦+一次2回4,400円
推薦+一次+分割後期(二次)3回6,600円

※全日制課程の場合。定時制・通信制は1回950円で計算します。分割後期・二次募集の実施校や実施の有無は年度によって異なります。不合格だった場合の進路については、全部落ちたときに取れる選択肢を先に把握しておくと、二次募集まで含めた計画が立てやすくなります。

✏️ 「推薦は2,200円だから出しておく」で失敗する理由

推薦を受けるかどうかを追加の2,200円で判断する家庭は、まずありません。実際の争点は1月をどう使うかです。推薦の準備には自己PRカードの作成、小論文・作文、面接や集団討論の練習が必要で、山場は1月下旬に来ます。

ここで私が見てきた典型的な失敗は、数学と理科の演習が2〜3週間止まることです。暗記中心の社会や英語の語彙は短期間の中断から戻しやすいのですが、計算処理や記述の型は感覚が落ちやすく、2月の一次に間に合わせるにはもう一度立ち上げ直す時間が要ります。推薦の結果発表から一次までは日数が限られているため、そこで初めて気づくと打ち手がありません。

だから私は、推薦を「受けるか・受けないか」ではなく「一次の学力に響かない範囲で受けられるか」という基準で相談に乗ってきました。具体的には、推薦準備の期間中も過去問演習を週1セットは維持できるか。維持できないなら、推薦を出す価値と失う演習量が釣り合っているかを保護者と一緒に確認します。2,200円は安いが、1月の2週間は安くない——これが現場の実感です。

必要な準備量を具体的にイメージしたい方は、自己PRカードの書き方と例文を見て、作成にどれだけ時間がかかるかを先に測ってみてください。

受験料以外に、出願まわりで必要になるお金

❗ 「2,200円ちょうど」では足りないことがある

  • 決済手数料:支払方法によって別途かかる場合があります。金額・有無は当該年度の出願案内で確認してください。
  • 証明写真:出願時に写真データが必要になる年度があります。撮影費用は自己負担です。
  • 印刷費:受検票などを自宅で印刷する運用の場合、コンビニ印刷代がかかります。
  • 交通費:受検当日の往復に加え、学校説明会や合格発表・入学手続きでの移動も見込んでおくと安心です。

いずれも大きな額ではありませんが、「受験料は2,200円」という数字だけを握って当日を迎えると、細かい出費のたびに慌てることになります。1万円程度を出願期の予備費として別に置いておくと、判断が速くなります。

受験料が免除・減額されるケースと支援制度

📌 この章の要点

東京都は、入学考査料・入学料の減免に加えて、受験料そのものを貸し付ける制度を用意しています。後者は塾代も対象で、条件を満たせば返済が免除されます。金額の大きさに対して知名度が低く、指導していて「知らなかった」と言われることが最も多い制度です。

入学考査料・入学料の減免

🛡️ 公表資料で確認できること

  • 東京都教育委員会は、入学考査料・入学料は減免される場合があると案内しています。
  • 入学料については、納付が経済的に困難な家庭を対象に、免除または2分の1減額する制度があると明記されています。
  • 授業料についても、就学支援金等に該当せず徴収対象となる家庭のうち納付が困難な場合、免除または2分の1減額の制度があります。

一方で、入学考査料の減免の具体的な対象要件・申請期限は、公表資料からは読み取れませんでした。該当する可能性があると感じた時点で、在籍中学校の先生に相談してください。この記事で「あなたは対象です」と判断することはできません。

出典:東京都教育委員会「入学考査料、入学料及び授業料等の納付について」(令和7年4月1日現在)東京都教育委員会「だから都立高」入試情報・授業料等(2026年8月15日参照)

受験料と塾代を借りられる「受験生チャレンジ支援貸付事業」

🗝️ 進学すれば返済が免除される貸付制度

項目内容
対象中学3年生等を養育する一定所得以下の世帯の生計中心者
貸付内容塾代 上限200,000円/受験料 上限27,400円
受験料の範囲都立高校の入学考査料のほか、私立高校等の受験料も対象
利率無利子
返済進学(入学)した場合は償還が免除される
申込先お住まいの区市町村の窓口

出典:東京都教育委員会「入学考査料、入学料及び授業料等の納付について」(令和7年4月1日現在)/制度の詳細は受験生チャレンジ支援貸付事業の専用サイト(2026年8月15日参照)

💡 この制度を知らずに塾を諦めた家庭を、私は何度も見ています

受験料の上限27,400円という金額は、都立と私立を組み合わせた出願を想定した水準です。しかし現場で本当に効くのは、塾代の上限200,000円のほうだと考えています。中3の1年分としては十分な額で、進学すれば返済も免除されます。

それでも利用が広がりにくいのは、制度の存在が受験の直前期まで届かないからです。申込は区市町村の窓口で、収入要件の確認や書類の準備に時間がかかります。夏期講習の申込を迷っている段階で相談を始めていれば間に合ったのに、冬に知って手遅れになる——そういうケースを何度か見てきました。要件に当てはまりそうなら、学年の早い段階で窓口に問い合わせておくべき制度です。

なお、貸付を受けずに費用を抑える方向で考えるなら、通塾以外の選択肢も現実的です。判断材料として塾なしで高校受験に臨む場合の進め方と限界を確認しておくと、支出の優先順位を決めやすくなります。

合格後の入学料・授業料はどうなるか?

💰 合格発表のあとに動くお金

  • 入学料(全日制5,650円)は、合格発表時に配布される納入通知書で納付します。納付期限は合格発表日の翌日を起算日として5日以内(5日目が土日祝の場合は金融機関等の翌営業日)です。
  • 授業料は全日制で年額118,800円、年2回に分けて納入します(分割払も可能)。ただし高等学校等就学支援金の対象と認定されれば授業料は無料になります。対象は保護者等の「区市町村民税の課税標準額×6%-調整控除の額」が304,200円未満(年収目安約910万円未満)の世帯です。
  • 令和7年度には、所得制限により就学支援金の対象外となった生徒についても、高校生等臨時支援金の申請により授業料が無料となる制度が導入されました。令和8年度以降は国が高校授業料の無償化を検討している段階と案内されています。
  • このほか、修学旅行等積立金・生徒会費などの学校徴収金が学校ごとに設定されています。金額・納付時期は学校によって異なるため、各校の経営企画室に確認してください。施設費の徴収はありません。

出典:東京都教育委員会「入学考査料、入学料及び授業料等の納付について」(令和7年4月1日現在)東京都教育委員会「だから都立高」(2026年8月15日参照)

📝 進路選択に関する注記

本記事の情報はあくまで一般的な傾向に基づくものです。最終的な進路・教育の選択は、お子様・ご本人と保護者が十分に情報を収集・比較検討したうえで行ってください。支援制度の適用可否など個別の判断は、在籍中学校・東京都教育委員会・お住まいの区市町村の窓口へご相談ください。

受験料まわりの落とし穴

📌 この章の要点

ここからは、公式資料には書かれていないけれど、指導の現場では毎年のように起きていることを共有します。金額そのものより、金額の受け止め方で判断を誤るケースが想像以上に多いのです。

受験料と学費は、分けて考えないと判断を誤る

💬 面談で必ず紙に分けて書いていた2つの費用

受験料と学費は、性質がまったく違うお金です。受験料は一度きり・数千円、学費は3年間続く・年単位。ところが「都立は安い」という一言で両者が混ざり、受験料の安さを理由に受験校を減らそうとする相談を受けることがあります。

私が面談でやっていたのは、この2つを紙の左右に分けて書き、受験校を1校増やしたときに右側(学費)は1円も動かないことを目で見てもらうことでした。そのうえで確認するのは、増やす1校が「合格を確保するための学校」なのか「気持ちの保険」なのか。前者なら出願する価値がありますが、後者は日程の体力を削るだけで終わることがあります。

受験料は選択肢を広げるための費用であり、削っても家計は変わらない。一方、3年間の学費は進学先の決定そのものに関わります。削る場所を間違えないための線引き——これが、10年指導してきて最も伝えたい実務的な話です。

私立に合格したあと、都立への意欲が揺らぐ時期がある

🗣️ 2月上旬が、いちばん判断がぶれる

私立の受験料や入学手続きの費用を払うと、人は無意識にその学校を「重い選択肢」として扱い始めます。実際、私立に合格した直後に「あれだけ払ったのだから」と都立への意欲が揺らぐ生徒を見たことがあります。経済学では埋没費用(サンクコスト)と呼ばれる現象ですが、受験の現場では「もったいない」という言葉の形で現れます。

この揺れが起きやすいのは、私立の合格発表が出そろい、都立の一次まで2週間ほどという時期です。そこで私が生徒と確認していたのは、支払った金額ではなく次の3点でした。3年間の学費差、通学時間、そして進学実績と校風が本人の希望に合っているか。この3つで比べて私立を選ぶなら、それは立派な判断です。逆に、判断理由が「払ったから」だけなら、一度立ち止まる価値があります。

受験料より、はるかに大きい「見えない出費」

💡 12月〜2月に効いてくるのは受験料ではない

指導経験から言えば、家計に効いてくるのは受験料ではありません。模試の受験料、冬期・直前講習、教材費、受験当日の交通費——これらが積み上がる12月〜2月が、実際の負担のピークです。都立志望であっても、この期間の出費は私立志望の家庭とさほど変わりません。

ここで判断基準になるのは、「その支出が本番の得点に変わるか」という一点です。模試は志望校の判定形式に合うものを絞れば数を減らせますし、直前講習も、弱点が特定できている生徒なら全講座を取る必要はありません。逆に、過去問演習の量が足りていない段階で講習を削ると、本番形式に慣れないまま2月を迎えます。

学習環境そのものから見直したい場合は、目的別に選択肢を並べた学習塾・家庭教師の比較記事が出発点になります。

費用を抑えつつ基礎固めをしたいなら、映像教材を主軸にする方法もあります。実力と限界の両方を知ったうえで選びたい方はスタディサプリ中学講座の評価を確認してみてください。

集団指導と個別指導のどちらが合うかで迷っている場合は、実際の口コミを大量に分析した個別指導キャンパスの評判が、料金と指導内容のバランスを判断する材料になります。

受験料を払う前に知っておきたい注意点

📌 この章の要点

安いからこそ雑に扱うと損をする論点が2つあります。返還されないことと、志望校変更の制度とは別物であることです。納付前に確認しておいてください。

一度納めた受験料は原則戻らない

❌ 返還されないのが原則

納付済みの入学考査料は、受験しなかった場合でも原則として返還されません。体調不良で欠席した場合も、私立への進学を決めて都立を受けなかった場合も同様です。

私立高校の受験料の取扱いは学校ごとに定められており、都立と同じとは限りません。併願先については、各校の募集要項の記載を必ずご確認ください。

出願後の志望校変更(取下げ・再提出)との関係

⚠️ 「変更できること」と「返金されること」は別

都立高校の入学者選抜には、応募状況(倍率)の発表後に出願先を変更できる取下げ・再提出の期間が設けられています。倍率が想定より高かった場合の調整弁として機能する、都立特有の仕組みです。

ただし、これは変更を認める制度であって、返金の制度ではありません。手続きの期間・方法は年度ごとの募集案内に従ってください東京都教育委員会・都立高等学校 入学者選抜、2026年8月15日参照)。倍率を見て慌てないためには、内申点が合否にどう効くのかを先に理解しておくことが助けになります。

確認しきれなかったこと

📝 情報の限界を正直にお伝えします

次の点は、公表資料だけでは断定できないため、確定的な記述を避けました。

  • 次年度入試の具体的な日程・出願期間:年度ごとに東京都教育委員会が公表します。
  • 決済手数料の有無と金額:出願システムの仕様として年度ごとに案内されます。
  • 入学考査料の減免の具体的な適用要件・申請期限:公表資料では「減免される場合がある」までしか確認できませんでした。
  • 調査書等の書類発行にかかる費用:発行主体は在籍中学校であり、取扱いを確認できませんでした。担任の先生にご確認ください。
  • 都外からの受検や島しょ地域からの出願における手続きの差異:本記事では扱っていません。
  • 取下げ・再提出時の受験料の細部の取扱い:募集案内の記載に従ってください。

「たぶんこうだろう」と書くほうが読みやすいのは承知していますが、費用と手続きに関わる部分で推測を書くわけにはいきません。確認できなかったことは、確認できなかったとお伝えします。

よくある質問

❓ Q1. 都立高校の受験料はいくらですか?

A. 東京都教育委員会が公表する入学考査料は、全日制課程が2,200円、定時制課程・通信制課程が950円です(令和7年4月1日現在の公表資料による)。この入学考査料が、一般に受験料と呼ばれているものです。

❓ Q2. 都立高校の受験料はどうやって払いますか?

A. 所定の納付書で東京都指定金融機関等に納付する方法のほか、インターネット出願ではクレジットカード決済・コンビニ払い・ペイジーが利用できます。窓口の営業時間終了等で金融機関に納付できない定時制・通信制の志願者(昼夜間定時制を除く)に限り、入学願書提出の際に志願校へ現金で納付することも認められています。

❓ Q3. 推薦入試と一般入試の両方を受けると2回かかりますか?

A. はい。入学考査料は入学願書を提出する際に納付するものなので、出願する回数だけ必要です。全日制で推薦と第一次募集・分割前期募集の両方に出願すれば、2,200円×2回で合計4,400円。兄弟姉妹が同時に受験する場合も、それぞれ1人分ずつかかります。

❓ Q4. 都立高校の受験料が免除されることはありますか?

A. 東京都教育委員会は入学考査料・入学料が減免される場合があると案内しており、入学料については納付が経済的に困難な家庭を対象に免除または2分の1減額する制度があります。加えて、受験生チャレンジ支援貸付事業では一定所得以下の世帯に受験料を上限27,400円まで無利子で貸し付け、進学した場合は償還が免除されます。対象要件は個別判断となるため、在籍中学校または区市町村の窓口へご相談ください。

❓ Q5. 払ったあとに志望校を変えたら、受験料は戻りますか?

A. 納付済みの入学考査料は原則として返還されません。応募状況の発表後に出願先を変更できる取下げ・再提出の期間はありますが、これは変更を認める制度であって返金の制度ではありません。取扱いの細部は年度ごとの募集案内に従ってください。

❓ Q6. 合格したあとに払うお金はいくらですか?

A. 入学料として全日制5,650円、定時制2,100円、通信制500円がかかります。合格発表時に納入通知書が配布され、納付期限は合格発表日の翌日を起算日として5日以内です。授業料は全日制で年額118,800円ですが、就学支援金の対象と認定されれば無料になります。このほか修学旅行積立金・生徒会費などの学校徴収金が学校ごとに必要です。

❓ Q7. 都立高校の授業料は無償化されているのですか?

A. 高等学校等就学支援金の対象世帯は授業料が無料になります。令和7年度には、所得制限により就学支援金の対象外となった生徒についても高校生等臨時支援金の申請により授業料が無料となる制度が導入されました。令和8年度以降については国が高校授業料の無償化を検討している段階と案内されているため、最新の状況は東京都教育委員会の公表資料でご確認ください。

まとめ:都立高校の受験料で迷わないために

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🎯 この記事の結論

都立高校の受験料は全日制2,200円・定時制・通信制950円。金額で悩む必要はなく、押さえるべきは「納付の手順」と「使える支援制度」です。

  • 正式名称は入学考査料。「入学料」(全日制5,650円)とは別物で、受験時には不要
  • 納付方法は納付書・クレジットカード・コンビニ・ペイジー。出願は納付が完了して初めて成立する
  • 入学願書の提出ごとに納付するため、推薦+一次なら4,400円
  • 入学料には免除・2分の1減額の制度、受験料には上限27,400円の無利子貸付(進学すれば償還免除)がある
  • 納めた受験料は原則返還されない。取下げ・再提出ができることとは別の話
  • 合格後の入学料は発表翌日から5日以内が期限。手続きが短期集中で来ることを想定しておく

⭕ この記事の考え方が役に立つ人

  • 都立第一志望で、受験までに必要な金額をいま把握しておきたい保護者の方
  • インターネット出願が初めてで、納付の手順に不安がある方
  • 推薦を受けるかどうか、費用と1月の学習時間の両面から検討したい方
  • 家計の事情があり、使える支援制度を早めに知っておきたい方

❌ この記事だけでは足りない人

  • 次年度の具体的な出願日程を知りたい方:東京都教育委員会の当該年度の発表をご確認ください
  • 志望校固有の手続きや学校徴収金を確認したい方:各校の募集案内・経営企画室への問い合わせが確実です
  • 減免や貸付の適用可否を確定させたい方:在籍中学校・区市町村窓口への個別相談が必要です

🧭 いま取るべき次の一歩

① 東京都教育委員会の入学者選抜ページをブックマークする
都立高等学校 入学・転入学/授業料等で、当該年度の日程と出願案内が公表されます。
② 「入力日」と「納付予定日」を3日空けてカレンダーに書く
中学校の確認を待つ時間を織り込むだけで、締切直前の事故を防げます。
③ 支援制度の要件に当てはまるか、学年の早いうちに窓口へ確認する
受験生チャレンジ支援貸付事業は塾代も対象です。冬に知って手遅れになるのが最ももったいない制度です。

※制度・金額は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

🎓 執筆者プロフィール

元塾講師・プロ家庭教師のkouのプロフィール画像

kou/教育系Webライター・プロ家庭教師(フリーランス)/指導歴10年超

専門領域:中学受験・高校受験・大学受験/中高一貫校・浪人生・不登校・発達障害の指導

この記事を書く資格がある理由
中学生時代に早稲田アカデミーへ通い、慶應義塾高等学校に進学。慶應義塾大学経済学部に在学中は、その早稲田アカデミーで多数の高校受験生を指導してきました。首都圏の高校入試を、受験する側と指導する側の双方から経験しています。出願手続きや費用に関する保護者からの相談は、面談の場で毎年繰り返し受けてきたテーマです。

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📋 調査概要

  • 調査対象:東京都立高等学校の入学考査料(受験料)、入学料、授業料、納付方法および関連する減免・貸付制度
  • 調査方法:東京都教育委員会が公表する「入学考査料、入学料及び授業料等の納付について」(令和7年4月1日現在)等の資料調査、東京都の公表する私立高校学費資料の確認、著者の指導経験に基づく考察
  • 調査実施日:2026年8月15日
  • 情報の限界:著者は都立高校の出願事務・減免審査に携わる立場にはなく、システムの内部仕様や個別の審査実務を直接確認したものではありません。次年度入試の具体的日程、決済手数料の有無と金額、入学考査料の減免の具体的要件、書類発行にかかる費用、都外・島しょ地域からの出願手続きの差異は確認できなかったため、本記事では断定を避けています。私立高校の受験料は各校が個別に設定するため、平均額等の数値は掲載していません。
  • 利益相反の有無:なし。本記事の作成にあたり、特定の学校・学習塾・事業者から金銭その他の対価は受け取っていません。アフィリエイト広告も掲載していません。

🏷️ 記事情報

公開日:2026年8月15日/最終更新日:2026年8月15日
※情報変更があった場合は随時更新します。