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高校受験の塾なし割合は何%?公的データを元塾講師が徹底解説

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元塾講師・プロ家庭教師kouのプロフィール画像

kou|教育系Webライター・プロ家庭教師
指導歴10年超。中学生時代に早稲田アカデミーへ通い慶應義塾高等学校に合格、慶應義塾大学経済学部を卒業。在学中は早稲田アカデミーで多数の受験生を指導しました。中学受験・高校受験・大学受験・中高一貫校・浪人生・不登校・発達障害のお子さんまで幅広く担当しています。

この記事を書く資格:集団指導の現場で「塾に通う側」を、フリーランスの家庭教師として「塾に通わない側」を、どちらも継続して見てきました。両側の景色を知る立場から、統計の数字だけでは見えない部分をお伝えします。

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🎯 結論:一つの数字を探すより、自分の地域の相場を見たほうが早い

結論:「高校受験で塾なしは何%」を全国一律で示す公的統計は、私が調べた範囲では公表されていません。文部科学省の「子供の学習費調査」は通塾率ではなく支出額を調べた統計だからです。

ただし、その支出額データからは「中学3年で通塾が一気に一般化すること」「塾なしを選びやすい地域と選びにくい地域が明確に分かれること」がはっきり読み取れます。むしろ大切なのは、全国平均の1つの数字ではなく、あなたの地域と家庭の条件のなかで塾なしが成立するかどうかです。

📌 この記事を読むと分かること

  • 「塾なしの割合」がなぜ一つの数字で示されないのか
  • 文部科学省の最新調査が示す、学年別の学校外学習費の跳ね上がり方
  • 地域規模・世帯年収で通塾のしやすさがどれだけ変わるか
  • 塾なしで伸びる子と、塾なしを勧めにくいケースの違い
  • 塾なしで進めると決めたときに、最初にやるべき3つのこと

📚 執筆の前提と情報の限界

本記事の統計部分は、文部科学省が公表した一次資料の調査に基づいて執筆しています。私自身は今回の統計調査の実施主体ではないため、公表資料に載っていない数値は推測で補わず、「確認できなかった」と明記しました。指導経験に基づく見解は、統計の解説とは区別して記述しています。利益相反となる広告掲載はありません。

高校受験で塾なしの割合はどれくらいなのか?

🔍 このセクションで整理すること

「塾なしの割合」を検索したとき、サイトによって示される数字が食い違っていて、戸惑った方も多いのではないでしょうか。数字がそろわないのには、統計上のはっきりした理由があります。まずそこを押さえたうえで、公表データから確実に言えることを見ていきます。

「塾なしの割合」が一つの数字で示されない理由

📋 統計によって「塾」の定義がそろっていない

通塾に関わる主な公的統計は複数あり、それぞれ調べている対象が違います。同じ「塾」という言葉でも、集計の土台が異なれば結果は一致しません。

統計調べているものずれが生じる理由
子供の学習費調査(文部科学省)保護者が1年間に支出した金額支出額の調査であり、報道発表資料に学年別の通塾率は掲載されていない
全国学力・学習状況調査(文部科学省)中学3年生本人への質問への回答家庭教師を含む形で質問されるなど、選択肢の設計が異なる
民間企業のアンケート回答者の自己申告サンプル数・回答者の属性・調査時期がそれぞれ違う

⚠️ 「何割」という数字を鵜呑みにしない

私が今回、文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」の公表資料を確認した範囲では、学年別の通塾率(学習塾費を支出した家庭の割合)は報道発表資料に掲載されていませんでした。より詳細な内訳は政府統計ポータル「e-Stat」の統計表に収録されているため、正確な支出者割合を確認したい方は原典にあたることをおすすめします。ここで根拠のない数字を書くことはできませんので、以下では私が原典で確認できた金額データのみを扱います。

公的データが示す「中3で通塾が一気に増える」実態

📊 学年が上がるほど学校外の支出は跳ね上がる

文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」によると、公立学校に通う子どもの学校外活動費(塾・通信教育・習い事などの合計)は、中学校第3学年の約44万6千円が全学年で最も高いとされています。内訳を追うと、その伸びを牽引しているのが塾や通信教育を含む「補助学習費」であることが分かります。

学年(公立)補助学習費その他の学校外活動費合計
小学6年18.7万円12.1万円30.8万円
中学1年17.2万円10.6万円27.8万円
中学2年24.9万円9.2万円34.1万円
中学3年39.0万円5.6万円44.6万円

出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査結果のポイント」(2026年8月21日参照)。数値は四捨五入のため内訳と合計が一致しない場合があります。

学年別 学校外活動費の内訳(公立) 0 25万 50万 30.8 小6 27.8 中1 34.1 中2 44.6 中3 39.0 補助学習費(塾・通信教育等) その他の学校外活動費(習い事等) 出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」/単位:万円

💡 この数字から私が読み取っていること

注目すべきは、中1から中3にかけて補助学習費が2倍以上に伸びる一方、習い事などの支出は逆に減っていることです。中1で10.6万円あった「その他」が中3では5.6万円まで落ちています。つまり多くの家庭は、新たに予算を上乗せしたというより、習い事をたたんで受験に振り替えている。これは指導現場の実感とも一致します。中3の夏前後に「部活も習い事も一区切りついたので」と相談が来るのは、まさにこの切り替えのタイミングです。

裏を返せば、塾なしを選ぶ家庭は「振り替え先が塾ではない」だけで、学習に資源を集中させている点は同じです。塾なし=受験に手をかけていない、という図式ではありません。

地域と世帯年収で「割合」は大きく変わる

🔢 同じ「公立中学生」でも支出は1.4〜2.7倍の開き

同じ調査では、市区町村の人口規模が大きいほど学校外活動費が多くなる傾向が示されています。公立中学校では、最も人口規模が小さい区分で約29万3千円、最も大きい区分(100万人以上・特別区)で約43万4千円と、1.4倍以上の差があります。世帯年収別に見ると差はさらに大きく、公立中学校では年収400万円未満の約20万3千円に対し、1,200万円以上では約55万円と2.7倍です。

世帯年収別 学校外活動費(公立中学校) 400万円未満 20.3万円 400〜599万円 28.0万円 600〜799万円 30.7万円 800〜999万円 39.8万円 1000〜1199万円 48.5万円 1200万円以上 55.0万円 最上位と最下位の差:約2.7倍 出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」(2026年8月21日参照)

🗣️ 「全国平均の割合」を追う意味が薄い理由

この2つの差を見れば、「全国の塾なし割合が何%か」を知っても、あなたの判断材料にはほとんどならないことが分かると思います。人口10万人未満の地域と特別区では、そもそも通える塾の数が違い、電車で30分かけて通う前提が成り立つかも違う。私が家庭教師として地方のご家庭を担当していると、「近所に選べる塾が1つしかない」という状況は珍しくありません。

比べるべきは全国平均ではなく、同じ中学校から同じ高校を受ける子たちが何をしているかです。それは統計ではなく、学校の先生や上級生の保護者からしか得られない情報です。

数字で見る中学生の学校外学習費の実態

🧮 費用の全体像を先に押さえる

塾なしを検討する動機として費用は避けて通れません。ここでは公立と私立の比較も含め、家計から見た受験の全体像を整理します。金額の意味を正確に理解しておくと、「塾に行かせないと不利なのでは」という漠然とした不安が、具体的な検討に変わります。

公立と私立で逆転する塾の使われ方

📊 塾代は「公立のほうが高い」という事実

学習費の総額では公立中学校が約54万2千円、私立中学校が約156万円と3倍近い差があります。ところが学校外活動費の内訳を見ると、補助学習費は公立中学校の約27万2千円に対し、私立中学校は約23万7千円。文部科学省の資料も、補助学習費の額は公立中学校のほうが私立中学校より多いと明記しています。

項目(年額)公立中学校私立中学校
学習費総額約54.2万円約156.0万円
学校外活動費約35.6万円約42.3万円
うち補助学習費約27.2万円約23.7万円

出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査結果のポイント」(2026年8月21日参照)

💬 この逆転が意味するもの

高校受験があるかどうかが、そのまま塾への支出に表れています。一方、中学生全体のうち私立中学に在籍するのは約7.9%(文部科学省「令和5年度学校基本統計」、同調査資料内の参考数値)で、高校受験に向き合う中学生の圧倒的多数は公立中学生です。だからこそ、公立中3の補助学習費39.0万円という数字が、高校受験の相場そのものだと考えていいと私は見ています。

ただし、私が現場で見てきた限り、この逆転は「私立中生が塾に行かない」という意味ではありません。私立中高一貫校に通う生徒からの相談は、中3時点では受験対策ではなく学校の進度についていくための補習が中心でした。金額が下がるのは、通う人数が減るというより、1人あたりの受講コマ数が少なくて済むからです。つまり公立中3の39.0万円は「全教科の受験対策を外注した場合の相場」に近く、塾なしを検討する家庭が本当に比較すべきなのは、この39万円が自分の家庭で何に置き換わるかだと考えています。

費用面をもう少し細かく知りたい方は、高校受験にかかる塾代の相場と内訳を整理した記事もあわせてご覧ください。

📝 費用情報についての注記

本記事の費用情報はあくまで目安です。実際の料金は各サービスの公式サイトまたは直接のお問い合わせでご確認ください。記事掲載時点の情報であり、変更の可能性があります。また、上記はいずれも支出のあった家庭とない家庭を合わせた平均額であり、実際に通塾している家庭の負担額とは一致しません。

3年間の総額で見たときのインパクト

💰 中学3年間の学習費総額

同調査では、公立中学校の3年間の学習費総額は約162万6千円、私立中学校は約467万2千円とされています。公立中学校の場合、この162万円のうち相当部分が学校外活動費です。塾なしを選ぶことは、単年の月謝ではなく3年分の資源配分を変える判断だと捉えたほうが実態に近いと思います。

浮いた費用をどこに回すかも重要です。教材費・模試代・受験料・入学準備金は塾なしでも必ずかかりますし、私立高校を併願するなら受験料と入学金の準備も要ります。「塾代がゼロになる」ではなく「塾代が模試代と教材費に置き換わる」という見積もりが現実的です。

塾なしを選ぶ家庭に共通する背景

📌 理由は一つではない

「塾なし=経済的事情」と単純化されがちですが、私が指導の相談を受けてきた範囲では、動機はもっと多様です。ここでは代表的な3つの背景を挙げます。自分がどれに当てはまるかで、取るべき対策も変わります。

経済的な理由だけではない

✏️ 家庭教師として受けてきた相談の傾向

費用が理由のご家庭ももちろんあります。ただ、それと同じくらい多いのが「集団授業のペースが合わなかった」というケースです。すでに塾に通ったうえで退塾し、自宅学習に切り替えた結果として塾なしになっている。この層は統計上「塾なし」に分類されますが、学習意欲が低いわけではまったくありません。

もう一つ多いのが「上の子で塾を経験して、下の子には合わないと判断した」パターンです。兄姉の受験を通じて塾の中身を理解した保護者ほど、通塾を条件つきで選ぶ傾向があると感じています。

部活動・通学時間との物理的な両立

🔺 時間が足りない、という現実的な制約

部活動が週6日あり、下校後に片道30分かけて塾へ通うとなると、帰宅は22時を回ります。そこから宿題と塾の課題を両方こなすのは無理があります。中2までは塾なしで進め、部活引退後に通塾を検討するというご家庭は少なくありません。実際、先ほどのデータでも補助学習費が大きく伸びるのは中2から中3にかけてでした。

学年ごとの判断基準については、通塾を始める時期の考え方を別記事で詳しく整理しています。

学校の課題量と内申点の設計

📋 学校の課題だけで手一杯になる地域もある

提出物の量が多く、定期テスト対策も学校が手厚く行う中学校では、塾に通う余地がそもそも小さくなります。逆に、課題が少なく生徒の自主性に委ねる学校では、通塾が事実上の標準になりやすい。同じ都道府県内でも、中学校単位で通塾率は相当ばらつきます。

また、公立高校入試では調査書(内申点)の比重が自治体ごとに異なります。内申の比重が高い地域では、塾よりまず定期テストと提出物という優先順位になります。内申点が合否にどう効くのかを先に理解しておくと、塾の要否も判断しやすくなります。

元塾講師が見た「塾なしで伸びる子」の条件

🔍 塾の機能を分解して考える

塾なしで成立するかを判断するには、そもそも塾が何を提供しているのかを分解する必要があります。「授業」だけを見て代替を考えると、たいてい失敗します。ここは統計ではなく、私が集団指導と個別指導の両方で見てきたことをお話しします。

塾が実際に提供している4つの機能

📖 講師として提供していたものの内訳

早稲田アカデミーで教えていた頃、自分が生徒に渡していたものを振り返ると、次の4つに整理できます。授業はそのうちの1つにすぎません。

機能中身自宅で代替する難易度
授業単元の解説・解法の提示低い(映像授業や参考書で代替可)
ペースメイクいつまでに何を終えるかの管理中程度(計画表と週次の点検で可能)
入試情報志望校の出題傾向・併願戦略・当日の動き方高い
位置情報同じ高校を狙う集団の中での立ち位置高い(模試でのみ代替可)

💡 授業の代替はもう難しくない

私が教室に立っていた頃と大きく違うのは、1つ目の「授業」が安価に手に入るようになったことです。映像授業サービスや通信教育の教材は、当時の私が教室で話していた内容と質的にそう変わりません。塾なしが以前より現実的な選択肢になったのは、授業のコモディティ化が進んだからだと私は考えています。

実際にどこまで代替できるかは、映像授業だけで高校受験を進める場合の限界や、通信教育で高校受験対策をする場合の向き不向きをまとめた記事も参考になると思います。

塾なしで代替できないもの

❌ 情報と立ち位置は、意識的に取りに行かないと手に入らない

残る2つ、「入試情報」と「位置情報」は自然には手に入りません。塾に通っていれば、面談で志望校の合格ラインを聞き、教室に貼られた合格実績から相場を知り、隣の席の子と自分を比べることができます。これが自宅学習では丸ごと欠落します。

私が家庭教師として最初にやることの一つは、この欠落を埋めることです。志望校の過去5年分の倍率と合格者平均点を一緒に確認し、いま何点足りないかを数字にする。ここまでやって初めて、勉強計画に意味が生まれます。

私が現場で見てきた分岐点

⭕ 塾なしでうまくいく子に共通していたこと

  • 間違えた問題を自分で分類できる(解法を知らなかったのか、計算を落としたのかを区別できる)
  • 分からないときに、分からないと言える(保護者や学校の先生に質問できる)
  • 1週間単位で予定を修正できる(計画倒れを翌週に持ち越さない)
  • 外部模試の結果を、へこまずに材料として扱える

技術的なスキルというより、自分の学習を外から眺められるかどうかです。逆に言えば、この力がまだ育っていない段階の子に「塾なしで頑張れ」と言うのは酷だと感じています。

🗣️ 保護者の役割が重くなることは正直に伝えたい

塾なしで成功しているご家庭は、ほぼ例外なく保護者が情報の担当者になっています。私が家庭教師として入るとき、保護者にお願いしているのは具体的に次の4つです。①自治体の入学者選抜要項を毎年ダウンロードして読む、②志望校と併願候補の説明会に申し込む(申込開始日が早く、埋まります)、③外部模試を年度初めに全回分予約する、④出願書類の締切をカレンダーに入れる。どれも学力とは無関係な事務作業ですが、塾ではこれを面談と教室掲示で肩代わりしています。

塾に払っていた費用が、保護者の時間に置き換わっているという言い方が一番正確だと思います。そして破綻が表面化するのはたいてい中3の10〜11月です。この時期に併願校を決める段になって、内申の基準や優遇制度を初めて知る、というケースを何度も見てきました。情報の遅れは、その時点の学力では取り返せません。

塾なし受験の注意点と向いていないケース

⚠️ 誠実にお伝えしたいリスク

塾なしを応援する記事は多いのですが、私は勧めにくいケースも同じ重さでお伝えすべきだと考えています。ここは判断を左右する部分なので、率直に書きます。

最大のリスクは学力ではなく情報格差

📉 気づいたときには手遅れになりやすい

塾なしで失敗するパターンの多くは、学力不足そのものではありません。「その高校は当日点より調査書の比重が高かった」「特色検査の対策が必要だった」「併願先の出願期限を勘違いしていた」といった、情報の欠落です。しかもこれらは中3の冬に判明することが多く、その時点では手の打ちようがありません。

模試を受けないことの危険性

❗ 学校の成績だけでは志望校は決められない

定期テストで80点台を安定して取れていても、それは自分の中学校の中での話です。同じ高校を受ける他校の生徒と比べたときの位置は、外部模試を受けない限り誰にも分かりません。塾なしの受験生にとって、模試は費用を削ってはいけない唯一の項目だと私は考えています。

受験当日までの学習量の目安を把握しておきたい方は、時期別に必要な勉強時間の考え方もあわせて確認してみてください。

塾なしを勧めにくいケース

❌ 次に当てはまる場合は慎重に

  • 推薦入試や特色検査が第一志望の入試形式:情報量と対策の蓄積が合否を大きく左右します
  • 学習習慣そのものが定着していない:まず机に向かう時間の確保からになり、自宅だけでは負荷が高い
  • 保護者が入試情報を追う時間を取れない:塾なしの前提が崩れます
  • 特定科目の基礎が中1レベルまで戻っている:戻る範囲の見極めに第三者の目が要ります

ただし、これは「塾に全教科通うべき」という意味ではありません。苦手な1教科だけ個別指導を使い、残りは自宅学習という部分併用が、費用と効果のバランスでは最も現実的なことが多いです。選択肢を比較したい方は塾・家庭教師の比較ランキングで候補を絞るとよいと思います。

📝 進路選択についての注記

本記事の情報はあくまで一般的な傾向に基づくものです。最終的な進路・教育の選択は、お子様・ご本人と保護者が十分に情報を収集・比較検討したうえで行ってください。入試制度の詳細は、必ずお住まいの自治体の教育委員会が公表する最新の入学者選抜要項でご確認ください。

塾なしで進めると決めたら最初にやること

🧭 順番を間違えないことが最も大事

塾なしを決めたご家庭から最初に受ける質問は、たいてい「どの問題集を使えばいいですか」です。しかし教材選びは3番目です。順番を守るだけで、途中でやり直す確率が大きく下がります。

3ステップで進める初動

🔰 塾なしスタートの手順

① 志望校の入試制度と配点を公式資料で確認する
教育委員会が公表する入学者選抜要項で、当日点と調査書の比率、実施される検査の種類、出願日程を書き出します。ここがすべての土台です。
② 年3回以上の外部模試を先に日程として押さえる
勉強計画より先に模試を予約します。締切のない学習は必ずゆるみます。会場受験ができるものを優先してください。
③ 教材と週間計画を固定する
①で確認した配点の重い教科から着手します。教材は増やさず、1冊を3周する前提で選びます。

教材選びで迷ったときの基準

✅ 増やさず、絞る

塾なしの受験生が最も陥りやすいのが、教材の買い足しです。新しい参考書を開くと勉強した気になりますが、定着はしません。「解けなかった問題に印をつけ、同じ本を3周する」という運用のほうが、10冊を1周するより結果が出ます。

具体的な選び方の基準は失敗しない参考書の選び方に、教科ごとの進め方は時期別・教科別の勉強法にまとめています。

よくある質問

❓ Q1.高校受験で塾なしの割合は何%ですか?

A.「塾なしの割合」を全国一律の数字で示す公表統計は、文部科学省の報道発表資料の範囲では見当たりませんでした。同省の「令和5年度子供の学習費調査」は支出額を調べた統計で、公立中学校第3学年の学校外活動費は年間約44万6千円、うち補助学習費が約39万円です。中学1年の補助学習費が約17万2千円であることを踏まえると、中学3年で通塾が急増する構造は明確に読み取れます。割合そのものは地域・世帯年収で大きく変わるため、全国平均の一つの数字で判断しないことをおすすめします。

❓ Q2.塾なしでも公立高校に合格できますか?

A.合否を決めるのは通塾の有無ではなく、入試で問われる範囲を期限内に仕上げられたかどうかです。志望校の入試制度と配点を正確に把握し、外部模試で立ち位置を定期的に確認し、教材と計画を固定できていれば、塾なしでも合格は十分に狙えると考えます。逆にこの3つが欠けたまま自宅学習を続けると、通塾している場合より軌道修正が遅れやすくなります。進め方の全体像は塾なし高校受験の具体的な進め方で詳しく解説しています。

❓ Q3.塾なしだと教育費はどれくらい抑えられますか?

A.文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」によると、公立中学校3年間の学習費総額は約162万6千円で、公立中学校の補助学習費は年間約27万2千円です。ただしこれは支出のあった家庭とない家庭を含めた平均額であり、通塾している家庭の実際の負担額とは一致しません。また塾なしでも模試代・教材費・受験料は必ずかかるため、「ゼロになる」ではなく「置き換わる」と考えるのが現実的です。費用は目安であり、実際の金額は各サービスの公式サイトでご確認ください。

❓ Q4.塾なしの割合は住んでいる地域で変わりますか?

A.変わると考えられます。同調査では、公立中学校の学校外活動費は市区町村の人口規模が大きいほど多くなる傾向が示され、最も小さい区分で約29万3千円、最も大きい区分で約43万4千円と1.4倍以上の差がありました。支出額の差は通塾のしやすさの差でもあります。全国平均より、同じ中学校から同じ高校を受ける生徒の実態を確認するほうが有用です。

❓ Q5.塾なしを選ぶとき、最初に何をすればよいですか?

A.最初にやるべきは、志望校の入試制度と調査書の配点を自治体の公式資料で確認することです。次に、年3回以上の外部模試を先に日程として押さえます。教材と学習計画を固定するのはその後です。順番を逆にして教材選びから始めると、入試で問われない範囲に時間を使ってしまうことがあります。

❓ Q6.塾なしをおすすめしにくいのはどんな場合ですか?

A.推薦入試や特色検査など情報量が合否を左右する形式を第一志望にしている場合、学習の習慣づけ自体につまずいている場合、保護者が入試情報を追う時間を確保できない場合は、塾なしの負担が大きくなりやすいと考えます。ただし全教科を塾に任せる必要はなく、苦手科目だけ個別指導を併用するという中間の選択肢もあります。

❓ Q7.不登校や体調面の事情がある場合はどう考えればよいですか?

A.通塾が難しい事情がある場合、塾なしは「選ばされた」のではなく合理的な選択です。この場合、優先すべきは学力より先に出願要件と調査書の扱いの確認になります。自治体や高校によって出席日数の扱いが異なるため、出席日数と進路の選び方を確認したうえで、中学校の先生に個別に相談することをおすすめします。

まとめ:高校受験の塾なし割合をどう受け止めるか

🎯 この記事の結論

  • 「塾なしの割合」を全国一律で示す公的統計は、公表資料の範囲では確認できませんでした
  • 文部科学省の調査から確実に言えるのは、公立中3の学校外活動費が年約44万6千円で全学年最高、うち補助学習費が約39万円という事実です
  • 中1から中3で補助学習費は2倍以上に増える一方、習い事の支出は減っており、多くの家庭が資源を受験へ振り替えています
  • 支出額は人口規模で1.4倍、世帯年収で2.7倍の差があり、全国平均の割合を知っても判断材料にはなりません
  • 塾なしの成否を分けるのは学力ではなく、入試情報と立ち位置をどう確保するかです

✅ 塾なしが向いている人

  • 間違えた原因を自分で分類できる
  • 週単位で計画を修正できる
  • 保護者が入試情報を追う時間を確保できる
  • 外部模試を年3回以上受ける前提を受け入れられる
  • 通える範囲に選べる塾が少ない、または通塾の時間が物理的に取れない

❌ 塾なしが向いていない人

  • 推薦入試・特色検査が第一志望の入試形式
  • 机に向かう習慣そのものがまだ定着していない
  • 特定科目の基礎が中1レベルまで戻っている
  • 保護者・本人ともに入試情報を集める余力がない

当てはまる項目があっても、全教科の通塾が必要とは限りません。1教科だけ外部の力を借りるという中間案から検討してみてください。

💬 最後に

統計は「周りがどうしているか」を教えてくれますが、「あなたが受かるか」は教えてくれません。私が指導してきた中で、塾に通っていたのに届かなかった子も、塾なしで第一志望に受かった子も、どちらも見てきました。割合を調べる時間は10分で切り上げて、志望校の入試要項を開く時間に使ったほうが、合格には確実に近づきます。

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🎓 執筆者プロフィール

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kou|教育系Webライター・プロ家庭教師
専門領域:中学受験・高校受験・大学受験の学習指導と、学習塾・家庭教師サービスの比較分析。

中学生時代に早稲田アカデミーへ通い、慶應義塾高等学校に合格。慶應義塾大学経済学部を卒業。在学中は早稲田アカデミーの講師として多数の受験生を指導しました。現在はフリーランスのプロ家庭教師として、中高一貫校生・浪人生・不登校のお子さん・発達障害のあるお子さんまで幅広く担当しています。指導歴は10年を超えます。

この記事を書く資格:集団指導塾で「通塾する側」の内側を、家庭教師として「通塾しない側」の学習環境を、いずれも継続的に見てきました。統計データの読み解きと、現場で実際に起きていることの両方を突き合わせて書ける立場にあると考えています。当サイトはいかなる教育機関にも忖度せず、メリットとデメリットの双方を開示する方針で運営しています。

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📋 調査概要

  • 調査対象:高校受験期(中学生)の通塾・塾なしに関する公的統計データ、および学校外教育費の実態
  • 調査方法:文部科学省の公表資料調査(一次資料)、著者の学習塾・家庭教師としての業界知見
  • 調査実施日:2026年8月21日
  • 情報の限界:本記事の統計部分について、著者は調査の実施主体ではありません。学年別の「学習塾費を支出した家庭の割合」は、文部科学省の報道発表資料内では確認できませんでした(政府統計ポータルe-Statの統計表に詳細内訳が収録されています)。そのため本記事では、原典で確認できた金額データのみを扱い、通塾率の具体的な数値は記載していません。また、都道府県別・中学校別の塾なし割合についても、統一された公表値は確認できませんでした。指導経験に基づく記述は著者個人の観察であり、統計的代表性を持つものではありません。
  • 利益相反の有無:なし。本記事にアフィリエイト広告・スポンサーリンクは含まれていません。

📚 参考文献・引用元

🏷️ 更新履歴

公開日:2026年8月21日/最終更新日:2026年8月21日
※情報変更があった場合は随時更新します。