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中学受験の英語入試とは?4つの型と英検の使い方を元塾講師が解説

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kou|教育系Webライター・プロ家庭教師(指導歴10年超)

早稲田アカデミーから慶應義塾高校に合格、慶應義塾大学経済学部卒。在学中は早稲田アカデミーで講師として受験生を指導し、現在はフリーのプロ家庭教師として中学受験・高校受験・大学受験の英語を含む指導を続けています。

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公開日:2026年10月14日/最終更新日:2026年10月14日
※情報変更があった場合は随時更新します。

🎯 結論

結論:中学受験の英語入試は「英語が得意な子の近道」になり得ますが、国語・算数を捨てられる入試ではありません。首都圏では2026年度入試で約140校(私立・国立の約4割)が英語に関わる入試を設けていますが、その多くは国語・算数と組み合わせる型や、英検を加点・免除に使う型です。

「英語を習っているから英語入試で」と決める前に、志望校がどの型で英語を使うのかを確かめることが、遠回りしないための第一歩だと考えます。

🔍 こんな疑問にお答えします

「英語入試って、そもそも何をする入試なの?」「英検を持っていると本当に有利?」——英語を習わせてきたご家庭ほど、中学受験との関係で迷われると思います。この記事では次の疑問を順に解消します。

  • 英語入試とは何か、どれくらいの学校が実施しているのか
  • 英語入試の4つの型と、英検が使われる3つのパターン
  • 英語入試に向いている子・向いていない子の違い
  • 見落としやすいデメリットと、学年別の準備の進め方

読み終えるころには、わが子が英語入試を使うべきか、使うならどの型を狙うかを判断できる状態を目指しています。

📝 本記事の情報について

私は早稲田アカデミーでの講師経験とプロ家庭教師として中学受験生・英語学習者を指導してきた立場から書いています。ただし、各校の英語入試の出題内容は公式発表・報道の範囲内でお伝えしており、私が個々の学校の英語入試問題を直接指導・分析したわけではありません。実施校数などは2026年度入試時点の公開データにもとづきます。

中学受験の英語入試とは?実施校数と広がった背景

📌 この章のポイント

2014年に首都圏でわずか15校だった英語(選択)入試は、いまや「珍しい入試」ではなくなりました。まずは英語入試の定義と、どこまで広がったのかを数字で確認します。

中学受験の英語入試とは?

🔰 英語入試の定義

中学受験の英語入試とは、一般入試の受験科目に英語(筆記・面接)や英語資格を組み込んだ私立・国立中学の入試の総称です。英語を国語・算数と組み合わせて受ける型、4教科の代わりに英語を選べる型、英語だけで受ける型、英検などの資格を加点・免除に使う型があります。

海外在住経験を出願資格とする「帰国生入試」とは別枠で、首都圏模試センターの実施校数の集計も帰国生入試を除いた数字です。

また、本記事で扱う実施校数は私立・国立中学の集計で、公立中高一貫校の適性検査は含みません。公立中高一貫校を併願する場合は、別の対策が必要になる点に注意してください。

英語入試の実施校数の推移

📊 実施校数の推移(首都圏)

英語(選択)入試の実施校数801600153364951121251411431401415161718192021…26入試年(西暦下2桁)/22〜25年は本記事で未確認のため省略2026年度の英語入試の中身英語資格を併用する英語入試63.6%学科試験のみの英語入試(2022年度→2026年度)2022年度 55.5%2026年度 35.0%出典:2014〜21年 首都圏模試センター調べ(帰国生入試除く)/2026年度 ONETES調べ(栄光ゼミナール掲載)

2026年度の140校は1都3県に加え茨城・栃木・静岡・出張入試校の私立・国立を対象とした集計で、公立中高一貫校は含みません。集計範囲が年によって異なる可能性があるため、推移は「傾向」として読んでください。なお、出典コラムの見出しは「2025年」と表記されていますが、本文では2026年度入試の集計として紹介されているため、本記事は本文の記載に従っています。

💡 グラフから読み取れること

私がこのデータで注目しているのは、学校の数よりも「中身」の変化です。実施校数は2020年前後から140校前後で横ばいなのに対し、学科試験だけで判定する英語入試の割合は4年で約20ポイント下がりました。

つまり、英語入試は「英語の筆記試験を受ける入試」から、「英検などの資格を持ち込んで国算と組み合わせる入試」へ重心が移りつつあると読めます。保護者の方が準備すべきものも、英語の入試問題対策より「資格の取得計画」の比重が増していると考えます。

英語入試が広がった背景と小学校英語の教科化

📋 背景にある制度の変化

2020年度から小学校の学習指導要領が全面実施され、3・4年生で「外国語活動」、5・6年生で教科としての「外国語」が始まりました(文部科学省・外国語教育)。小学生のうちから英語を本格的に学ぶ子が増え、学校側も「英語の力」を入試で評価する理由ができたと言えます。

加えて、私立中学にとっては4教科の受験層とは異なる層の受験生を集める手段にもなっています。この点は後半の注意点で詳しく触れます。

英語入試の4つの型と英検が使われる3つのパターン

📌 この章のポイント

ひと口に「英語入試」と言っても、英語の比重は学校によって大きく違います。型を知らないまま準備を始めると、必要のない対策に時間を使ってしまうことがあります。

英語入試の4つの型の違い

🆚 英語入試の4つの型

型内容国語・算数の必要度
科目固定型「英語・国語・算数」「英語・算数」など英語を含む科目が決まっている高い
選択型国算理社と英語の中から受験科目を選ぶ中〜高
英語のみ型英語(筆記・面接など)だけで判定する低い
資格活用型英検などの資格を免除・加点・受験条件に使う学校により高い

分類は栄光ゼミナールのコラム(ONETES調べ)をもとに整理。試験は筆記のみ、または筆記と面接の組み合わせが主流です。

英検の活用は免除・加点・受験条件の3種類

📋 英検など英語資格の使われ方

使われ方仕組み2026年度の例
学科試験の免除所定の級を持っていれば英語などの試験が免除される大妻中野、共立女子第二、駒込、和洋国府台女子など
加点取得級やCEFRに応じて得点を加算・換算する頌栄女子学院、開智、神奈川学園、豊島岡女子学園、富士見など
受験条件所定の級の取得が出願の前提になる浦和ルーテル学院、広尾学園、広尾学園小石川など

出典:栄光ゼミナールのコラム(ONETES調べ・2026年度入試の集計として掲載)。各校の対象入試回・必要級は年度により変わります。

📝 進路情報に関するご注意

本記事の情報はあくまで一般的な傾向に基づくものです。最終的な進路・教育の選択は、お子様・ご本人と保護者が十分に情報を収集・比較検討したうえで行ってください。

2026年度入試で目立った学校の動き

🏢 報道された主な動き

  • 頌栄女子学院:2026年度に英語資格を使う入試を新設。英検3級以上の資格が前提で、国語・算数(各100点)に資格の換算点を合わせて判定(ダイヤモンド・オンライン)
  • 豊島岡女子学園:2025年度に算数1科と英語資格を組み合わせた入試を実施し、少数の募集に300人近くが志願
  • 江戸川学園取手:5科か国算英の3科を選べる型。2026年度から英語のリスニングを取りやめ
  • 白百合学園:2027年度に英語入試を導入すると発表(栄光ゼミナールのコラムより)。2027年度入試の詳細は学校の公式発表で確認してください

💬 難関校の参入が意味すること

頌栄や豊島岡といった人気校が英語資格型を導入しても、国語・算数の試験は残っています。私はここに学校側の本音が出ていると見ています。英語力は評価したいが、入学後の授業についてこられる国語・算数の基礎は譲れない、ということです。

また、豊島岡の例のように募集が少ない新設の資格型には志願が集中しやすい点も見逃せません。「英検を持っているから受かりやすい」とは限らず、むしろ高倍率の勝負になりうると考えておくのが安全です。

元塾講師が見る英語入試の本当の位置づけ

✏️ この章で伝えたいこと

私は中学受験と高校受験の両方で英語を含めて指導してきました。その経験から、英語入試をどう位置づけると失敗しにくいかを率直にお伝えします。

英語で受けられることは負担が軽いことではない

💡 よくある誤解

英語入試を検討されるご家庭から多いのが、「4教科より負担が軽いのでは」という期待です。しかし4つの型のうち、国語・算数の試験が原則なくなるのは英語のみ型だけです。科目固定型・選択型・資格活用型の多くでは、国語・算数の得点が合否を左右します。

指導の現場で感じるのは、英語が得意な子ほど算数の演習量が不足しがちだということです。英会話教室や英検の勉強に週数時間を使っていると、中学受験算数に必要な反復の時間がどうしても削られます。英語入試を選ぶなら、英語を「足す」のではなく、理科・社会の時間を英語に「置き換える」設計にしないと、全体の勉強量が破綻しやすいと考えます。

実施校数の数字が媒体によって違う理由

⚖️ 数字の比較

媒体数字集計範囲
ONETES(栄光ゼミナール掲載)140校(2026年度)1都3県+茨城・栃木・静岡・出張校の私立・国立
ダイヤモンド・オンライン(森上教育研究所)124校+茨城2校(2025年度)首都圏私立の一般生向け

💬 数字の読み方

同じ「英語入試」でも、国立を含めるか、出張入試校を含めるか、資格活用型をどこまで数えるかで数字は変わります。私は模試の偏差値と同じく、どの機関の数字かを確認してから比べる習慣をおすすめしています。大切なのは総数ではなく、志望校候補のうち何校が英語を使えるかです。

英語入試に向いている子・向いていない子

❓ 判断の前に

英語入試を使うかどうかは、英語力の高さだけでは決まりません。今の学習状況と志望校の型を照らし合わせて考えましょう。

英語入試を検討しやすい子の特徴

✅ 向いている可能性が高い子

  • すでに英検で志望校の基準級を持っている、または小5までに取得できる見通しがある
  • 国語・算数は安定しているが、理科・社会の暗記量に苦戦している
  • 志望校候補に英語を使える学校が複数ある
  • 入学後も英語を伸ばしたいという本人の意思がある

4教科型を軸にしたほうがよい子の特徴

⚠️ 慎重に考えたい子

  • 算数が苦手で、英語でカバーしたいと考えている(国算英型では算数が残る)
  • 英語は「習っている」が、英検などの客観的な級をまだ持っていない
  • 第一志望校に英語入試がない
  • 4教科の塾カリキュラムと英語学習の両立に、すでに時間が足りていない

💬 迷ったときの考え方

私が保護者の方にお伝えしているのは、「英語入試は併願の選択肢を増やす手段であって、主戦場にするかは別問題」ということです。4教科型の準備を軸にしつつ、英検の級を「保険」として持っておく形が、多くの家庭にとって無理のない落としどころだと考えます。中学受験全体の進め方は学年別の中学受験ロードマップで整理しています。

英語入試の注意点とデメリット

❗ 知っておきたいリスク

英語入試にはメリットだけでなく、選んだ後に気づきやすい落とし穴があります。出願前に確認しておきたい点をまとめました。

併願校の選択肢が狭くなりやすい

📉 デメリット

2026年度の実施校140校は首都圏の私立・国立の約4割です。裏を返せば、約6割の学校は英語では受けられません。英語型に絞って準備を進めると、合否が出た後に追加で出願できる学校が限られ、後半日程で受けられる学校が見つかりにくくなるおそれがあります。

日程の組み方は中学受験の日程と併願の組み方も参考にしてください。

入学後の英語の授業とのギャップ

⚠️ 入学後に起こりうること

入学者の英語経験には大きな差があるため、学校によっては中1の授業が英語初学者も想定した内容になることがあり得ます。英語力が高い子が物足りなさを感じないよう、説明会で習熟度別クラスや取り出し授業の有無を確認しておくと安心です。

反対に、4教科型で入学した同級生と比べて国語・算数の土台が弱いと、数学の進度が速い中高一貫校では負担が大きくなります。

募集要項と英検の提出期限は毎年変わる

🔺 要項確認のチェックポイント

  • 英語入試を実施する回(2月1日午前だけ、など)
  • 必要な級と、合格証明書の提出方法・期限
  • リスニングや面接の有無(江戸川学園取手のように変更される例あり)
  • 資格の有効期限(取得時期の制限)

英検の試験日程は日本英語検定協会の公式サイトで確認できます。

英語入試の対策と準備の進め方

🧭 準備の全体像

英語入試の準備は、「英検の取得」「国語・算数の維持」「志望校の型の確認」の3本柱です。学年ごとの進め方を整理しました。

学年別の準備ステップ

📋 学年別ステップ

① 小3〜小4:英語の基礎(音・語彙)を固めつつ、国語・算数の土台づくりを優先。英検は5級・4級で受験に慣れる
② 小5:志望校候補の英語入試の型と必要級を一覧にし、目標級の取得計画を立てる。塾の4教科カリキュラムとの時間配分を決める
③ 小6前半:目標級を取得。未取得なら受験回数を逆算し、再受験の機会を確保
④ 小6後半:過去問で英語筆記・面接の形式に慣れる。国語・算数の過去問演習を並行

📖 英検の級と入試の得点は別物

高校受験の英語を指導してきた経験から言えるのは、英検の級を持っていることと、学校独自の英語試験で点を取れることは必ずしも一致しないということです。英検の一次試験は選択式が中心ですが、学校独自の試験では英作文や面接が加わる場合があり、時間配分や書く力で差がつきます。

資格活用型を狙う場合でも、筆記がある回を併願するなら小6の秋以降は志望校の過去問で形式に慣れる時間を確保してください。演習の時期と量は過去問の始め方と復習法が参考になります。

塾・家庭教師・通信講座の使い分け

💡 学習手段の選び方

私が早稲田アカデミーで指導していた当時も含め、中学受験塾の中心は4教科型のカリキュラムです。英語入試への対応状況は塾ごとに異なるため、入塾前の確認が欠かせません。そのうえで私は、4教科は集団塾、英語は英語塾や家庭教師で補うという分担が現実的だと考えています。英語塾の選び方は小学生向け英語塾の5タイプで詳しく解説しています。

費用を抑えたい場合は、国語・算数の基礎固めにオンライン教材を使う選択肢もあります。スタサプで中学受験にどこまで対応できるかは別記事で検証しました。

中学受験の英語入試でよくある質問

❓ よくある質問

Q1. 中学受験の英語入試は何校くらいで実施されていますか?

ONETESの集計を紹介した栄光ゼミナールのコラムによると、2026年度入試では首都圏の私立・国立中学の約4割にあたる140校が英語に関わる入試を設けています。集計範囲は媒体によって異なるため、数字は目安として捉えてください。

Q2. 英検は何級あれば中学受験で有利になりますか?

必要な級は学校ごとに異なり、一律の基準はありません。たとえば頌栄女子学院の2026年度の英語資格型入試は英検3級以上の資格が出願の前提でした。英検の使われ方には学科試験の免除・加点・受験条件の3種類があるため、志望校の最新の募集要項で級と扱いを確認してください。

Q3. 英語入試だけで中学受験をしても大丈夫ですか?

英語入試を実施するのは首都圏の私立・国立の約4割で、残り約6割は英語で受験できません。英語型だけで併願校を組むと選択肢が狭くなりやすいため、国語・算数の学力を並行して維持しておくことをおすすめします。

Q4. 英語入試と帰国生入試は何が違いますか?

帰国生入試は海外在住期間などの出願資格を設けるのが一般的です。一方、一般入試の中に置かれる英語(選択)入試は海外経験を問わない学校が多く、首都圏模試センターの実施校数の集計も帰国生入試を除いた数字です。

Q5. 中学受験の英語入試対策はいつから始めればよいですか?

英検を出願や加点に使う場合は、出願時期から逆算して小学5年生ごろまでに目標級の受験計画を立てるのが現実的です。英検の従来型は年3回実施のため、不合格時の再受験の機会も見込んでおくと安心です。国語・算数の対策時間を削りすぎないことも大切です。

まとめ:中学受験の英語入試は型を見極めて使う

🎯 この記事のまとめ

  • 2026年度入試では首都圏の私立・国立の約4割、140校が英語に関わる入試を実施
  • 型は科目固定型・選択型・英語のみ型・資格活用型の4つ
  • 英検は免除・加点・受験条件の3パターンで使われる
  • 多くの型で国語・算数は残るため、英語は「置き換え」で設計する
  • 併願の幅・入学後の授業・要項の変更に注意

📋 最終チェックリスト

確認項目はい → 英語入試を検討
志望校候補に英語入試の学校が複数ある□
必要な英検の級を取得済み/小6前半までに取得見込み□
国語・算数の成績が安定している□
英語を入学後も伸ばしたい意思がある□

当てはまる項目が少ない場合は、4教科型を軸に塾選びを考えるのが安全です。学習塾・家庭教師の比較ランキングも判断材料にしてください。

🎓 執筆者プロフィール

執筆者kouのプロフィール写真

kou|教育系Webライター・プロ家庭教師

指導歴10年超。中学時代に早稲田アカデミーに通い慶應義塾高校に合格し、慶應義塾大学経済学部を卒業。在学中は早稲田アカデミーで多数の受験生を指導しました。現在はフリーランスのプロ家庭教師として、中学受験・高校受験・大学受験・中高一貫校生・浪人生のほか、不登校や発達障害のあるお子さんの指導にも携わっています。

この記事を書く理由:中学受験の4教科指導と、高校受験・大学受験の英語指導の両方を経験してきた立場から、「英語」と「中学受験」をつなぐ判断材料を、特定の塾や教材に偏らずにお届けしたいと考えたためです。

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📝 調査概要

  • 調査対象:首都圏の私立・国立中学における英語(選択)入試・英語資格活用入試
  • 調査方法:公開情報・報道の文献調査/著者の指導経験にもとづく考察
  • 調査実施日:2026年10月14日
  • 情報の限界:2022〜2025年度の実施校数の公表値、各校の2027年度募集要項の詳細は確認できていません。著者は個々の学校の英語入試問題を直接分析していないため、出題内容は報道・公表の範囲内で記載しています。
  • 利益相反の有無:なし(本記事に広告・アフィリエイトリンクは含まれません)

公開日:2026年10月14日/最終更新日:2026年10月14日
※情報変更があった場合は随時更新します。