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大学受験の捨て金の平均は約27万円|減らす併願術を元塾講師が解説

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kou

慶應義塾高校・慶應義塾大学経済学部卒。在学中は早稲田アカデミーで受験生を指導し、現在は中学受験から大学受験・浪人生まで幅広く指導しています。

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公開日:2026年10月25日/最終更新日:2026年10月25日
※情報変更があった場合は随時更新します。

🎯 結論

結論:大学受験の「捨て金」(入学しなかった大学への納付金)の平均は272,750円です(全国大学生活協同組合連合会「2026年度保護者に聞く新入生調査」)。私立大学の入学料平均240,365円とほぼ同じ水準で、実態は「滑り止め1校分の入学金」に近いと私は見ています。

そして、この金額は運ではなく出願前の日程設計でかなり減らせます。

🔍 この記事でわかること

「滑り止めの入学金、結局いくら覚悟すればいいの?」「払ったお金は返ってこないの?」と不安に感じていませんか。この記事では次の疑問に答えます。

  • 捨て金の平均額と、系統別(文系・理系・医歯薬など)の違い
  • 入学金が返ってこない理由と、授業料が戻るケース
  • 併願パターン別に、捨て金がいくらになるかの試算
  • 日程表・延納制度・併願校の組み替えで捨て金を減らす方法
  • 捨て金を削りすぎたときのリスク

読み終えるころには、ご家庭の併願計画で「どこで・いくら」お金が出ていくかを自分で見積もれる状態になっているはずです。

💬 執筆者の立場と情報の限界

私は早稲田アカデミーでの指導と、現在のプロ家庭教師としての大学受験指導の中で、併願校の組み方とお金の問題に向き合ってきました。この記事の数値は、文部科学省・大学生協などの公表資料を調べたうえで、私の指導経験から読み解いています。

特定の大学・塾とは利害関係がありません。入学金の扱いは大学・年度ごとに異なるため、最終的には必ず各大学の募集要項をご確認ください。

  1. 大学受験の「捨て金」とは?平均額の結論から
    1. 捨て金とは入学しない大学に払う入学金などのこと
    2. 平均は272,750円 大学生協2026年度調査の数字
    3. 文系・理系・医歯薬で違う未入学大学への納付金
  2. 捨て金が発生する仕組みとお金の内訳
    1. 入学金が返ってこない理由と授業料が戻るケース
    2. 国公立志望で私大の入学金が必要になる日程上の理由
    3. 受験料も捨て金に含めて考えるべきか
  3. 併願パターン別の捨て金シミュレーション
    1. 3つの併願パターンで比べる捨て金の目安
    2. 捨て金が膨らむ典型は「押さえの押さえ」
    3. 共通テスト利用入試を挟むときの注意点
  4. 元塾講師が考える捨て金との向き合い方
    1. 捨て金は浪人リスクへの「保険料」と考える
    2. 併願を組むとき私が最初に確認する3つの日付
    3. 高校受験の延納に慣れた保護者ほど注意したい点
    4. 滑り止めは「通ってもいい大学」から選ぶ
  5. 大学受験の捨て金を減らす具体的な方法
    1. 合格発表日と納付期限の日程表を作る手順
    2. 延納・返還制度のある大学を調べる
    3. 滑り止めの数と難易度を見直す
  6. 捨て金を減らしすぎるリスクと注意点
    1. 滑り止めを削って浪人した場合の負担
    2. 捨て金を払わない選択が向いている家庭
    3. 制度は年度ごとに変わる 募集要項で必ず確認
  7. 大学受験の捨て金に関するよくある質問
  8. まとめ:大学受験の捨て金の平均は約27万円、日程設計で減らせる

大学受験の「捨て金」とは?平均額の結論から

📌 この章の内容

「捨て金」という言葉は聞くけれど、具体的に何を指し、いくらが普通なのでしょうか。まず定義をはっきりさせ、最新の調査データで平均額と系統別の差を確認します。

捨て金とは入学しない大学に払う入学金などのこと

🔰 捨て金の定義

大学受験の捨て金とは、最終的に入学しなかった大学に納めた入学金などのお金のことです。典型例は、第一志望の合格発表より前に滑り止めの入学金納付期限が来て、「押さえ」として入学金を払ったものの、第一志望に合格して滑り止めを辞退するケースです。

本記事では次のように区別して扱います。

  • 狭義の捨て金:入学しなかった大学への納付金(主に入学金)
  • 広義の捨て金:上記に加え、不合格だった大学の受験料など「入学に結びつかなかった支出」

平均は272,750円 大学生協2026年度調査の数字

📊 捨て金の平均額(2026年度)

項目平均額
入学しなかった大学への納付金272,750円
受験料115,030円
入学した大学への納付金721,030円
(参考)私立大学の入学料平均240,365円
(参考)国立大学の入学料標準額282,000円

出典:全国大学生活協同組合連合会「2026年度保護者に聞く新入生調査」(2026年4〜5月実施、回答55,076件)、私立大学入学料は文部科学省「私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査結果」、国立大学入学料は「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」の標準額。参照日:2026年10月25日

💡 この数字の読み方

注目してほしいのは、捨て金の平均(約27.3万円)が私大の入学料平均(約24.0万円)とほぼ同じという点です。「何校分も払っている家庭が多い」のではなく、「1校分の入学金を払った」ケースが中心と読むのが自然だと考えます。

同じ調査で、入学しなかった大学への入学金・授業料の納付を「困ったこと」に挙げた保護者は21.2%でした。およそ5家庭に1家庭が、この出費に悩んでいる計算です。

なお、大学受験全体でかかる費用の総額は受験料から入学金までの総額の目安で整理しています。

文系・理系・医歯薬で違う未入学大学への納付金

📊 系統別の未入学大学納付金(2026年度)

入学しなかった大学への納付金(平均・円)入学した大学の設置者・系統別/破線は全体平均272,750円国公立・文科系国公立・理工系国公立・文理融合系国公立・4年制医歯薬保健国公立・6年制医歯薬私立・文科系私立・理工系私立・文理融合系私立・4年制医歯薬保健私立・6年制医歯薬245,220262,570258,240305,350661,300252,010269,750265,900351,650417,820国公立私立出典:全国大学生活協同組合連合会「2026年度保護者に聞く新入生調査」(参照日2026年10月25日)

6年制の医歯薬系を除けば、どの系統もおおむね24万〜35万円に収まります。医歯薬系は滑り止めも医歯薬系になりやすく、私大医学部などの入学金が高いことが平均を押し上げていると考えられます。

意外なのは、国公立に入学した家庭も私立に入学した家庭も、捨て金の水準はほぼ同じという点です。「国公立志望だから私大の入学金が無駄になる」という構図が、データにもそのまま表れています。

捨て金が発生する仕組みとお金の内訳

📌 この章の内容

なぜ「入学しない大学」にお金を払う必要が生まれるのでしょうか。原因は、入学金の法的な性質と、国公立と私立の入試日程のずれにあります。仕組みがわかれば、どこを工夫すれば減らせるかも見えてきます。

入学金が返ってこない理由と授業料が戻るケース

⚖️ 入学金と授業料の扱いの違い

費目辞退した場合理由
入学金原則返還されない「入学できる地位」を確保する対価とされるため
授業料・施設設備費など3月31日までに辞退の意思表示をすれば原則返還入学しなければ授業等の提供を受けないため

この区別は、学納金の返還をめぐる最高裁判所第二小法廷の判決(平成18年11月27日)で示された考え方です。つまり捨て金として本当に戻らないのは主に入学金で、授業料まで払った場合も、期限内に辞退手続きをすれば取り戻せる可能性が高いということです。

ただし、推薦など「合格したら必ず入学する」ことが前提の専願入試では扱いが異なる場合があります。

📝 法律情報についての注意

本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、法的アドバイスを構成するものではありません。個別の返還トラブルについては、大学の窓口や消費生活センター、弁護士等の専門家にご相談ください。

国公立志望で私大の入学金が必要になる日程上の理由

📋 お金が出ていく順番

国公立の前期日程は、合格発表が3月上旬になるのが一般的です。一方、私大の一般選抜や共通テスト利用入試は2月中に発表され、入学金の納付期限が国公立の発表より前に設定される大学も少なくありません。正確な日付は各大学の募集要項で確認が必要です。

その結果、国公立志望の受験生は「本命の結果がわからないまま、滑り止めの入学金を払うかどうか」を決めなければなりません。ここで払った入学金が、本命合格と同時に捨て金になります。

国公立と私立の日程の違いは、国立大学受験の日程と仕組みで詳しく解説しています。

受験料も捨て金に含めて考えるべきか

✏️ 受験料の考え方

不合格だった大学の受験料も「結果的に入学につながらなかったお金」ですが、私は受験料は捨て金ではなく「挑戦の参加費」として切り分けて考えることをおすすめしています。受験料を惜しんで受験校を減らすと、合格の選択肢そのものが減るからです。

私大の一般選抜の受験料は1回35,000円前後の大学が多く、複数日程や学部の併願割引を使うと1回あたりの負担を下げられます。相場の詳細は私立大学の受験料の平均と総額にまとめています。

併願パターン別の捨て金シミュレーション

📌 この章の内容

平均額だけでは、自分の家庭がいくらになるかはわかりません。代表的な3つの併願パターンで、受験料と捨て金がどう変わるかを試算します。

3つの併願パターンで比べる捨て金の目安

🧮 併願パターン別の試算

パターン受験料の合計捨て金(入学金)
A:国公立前期が本命+私大3校。滑り止め1校に入学金を納付し、国公立に合格140,000円約24万円
B:私大4校。第一志望の発表が滑り止めの納付期限より前140,000円0円
C:私大4校。第一志望の発表前に滑り止め2校の納付期限が来た140,000円約48万円

試算の前提:共通テスト検定料18,000円(3教科以上)、国公立二次17,000円、私大一般選抜35,000円/校、入学金は私大入学料平均240,365円で計算。実際の金額は大学・学部により異なります。

BとCは受験校の数も受験料も同じです。違うのは発表日と納付期限の並び順だけなのに、捨て金は0円と約48万円に分かれます。

📝 費用情報についての注意

本記事の費用情報はあくまで目安です。実際の料金は各大学の募集要項または直接のお問い合わせでご確認ください。記事掲載時点の情報であり、変更の可能性があります。

捨て金が膨らむ典型は「押さえの押さえ」

⚠️ 捨て金が2校分になる流れ

パターンCのように捨て金が2校分になるのは、安全校の納付期限が先に来て入学金を払い、その後に合格した中堅校の期限も第一志望の発表より前に来る、という流れです。「せっかく受かったのだから、より上の大学を押さえたい」という心理が働き、押さえの押さえが生まれます。

出願時点で各校の期限を並べておけば、「この大学に受かったら、こちらの入学金は払わない」とあらかじめ決めておけます。試験期間中の焦った判断を防ぐことが、捨て金対策の大部分です。

共通テスト利用入試を挟むときの注意点

❗ 合格が早い入試は期限も早い

共通テスト利用入試は、試験会場に行かずに合格を確保できる便利な方式です。ただし発表が早い分、入学金の納付期限も早く来やすい点に注意が必要です。早めに合格を取れた安心感から入学金を払い、その後の一般選抜で上位校に受かると、そのまま捨て金になります。

なお、共通テスト利用入試を実施していない大学もあります。たとえば慶應義塾大学には共通テスト利用がないため、慶應志望の併願戦略は日程の組み方が変わります。

元塾講師が考える捨て金との向き合い方

📌 この章の内容

捨て金は「もったいないお金」なのでしょうか。私は、払うべき捨て金と払わなくてよい捨て金があると考えています。受験指導の立場から、判断の軸をお伝えします。

捨て金は浪人リスクへの「保険料」と考える

💬 私が保険料にたとえる理由

私は、滑り止めの入学金を「浪人という最悪のシナリオを避けるための保険料」として説明しています。保険料は事故が起きなければ戻ってきませんが、だからといって無駄だったとは言いません。

比較すべきは、本命に落ちて浪人した場合の負担です。予備校の年間費用は、滑り止めの入学金を大きく上回るのが一般的です(大手予備校の年間総額で試算しています)。さらに翌年も受験料(試算Aなら140,000円)と入学金が再びかかり、1年という時間も失います。この「起きたら困るコスト」と比べて約24万円の保険料が見合うかどうか、という視点で考えると、判断がぶれにくくなります。

併願を組むとき私が最初に確認する3つの日付

📖 偏差値より先に見る日付

併願校を考えるとき、私は偏差値表より先に、次の3つの日付を並べることを重視しています。

  1. 本命の合格発表日
  2. 各併願校の入学金の納付期限(延納制度があればその申請期限も)
  3. 授業料等の納付期限と、辞退で返還される期限

受験生も保護者も、併願校は「受かりそうかどうか」で選びがちです。しかし捨て金を決めるのは難易度ではなく日付の並びです。同じくらいの難易度の大学が2つあるなら、本命の発表後に入学金の期限が来る方を選ぶだけで、捨て金を払う必要がなくなる場合があります。

高校受験の延納に慣れた保護者ほど注意したい点

💡 高校受験と大学受験の違い

私は高校受験の指導もしてきましたが、私が指導してきた範囲では、首都圏の私立高校に公立高校の発表まで入学金の納付を待てる延納の仕組みを設けている学校が少なくありませんでした。そのため高校受験を経験した保護者ほど、「大学も本命の結果を待ってもらえるはず」と考えがちです。

大学ではそうした配慮は一部の大学にとどまります。後述する文部科学省のアンケートでも、負担軽減策を行う方針の私大は約25%でした。高校受験の感覚のまま出願すると、想定外の捨て金が発生しやすいという点は、ぜひ知っておいていただきたいです。

滑り止めは「通ってもいい大学」から選ぶ

✏️ 捨て金にならない滑り止め

本命に落ちたとき、実際に進学するのは滑り止めです。だからこそ、滑り止めは「確実に受かる大学」ではなく「ここなら4年間通ってもいい」と思える大学から選ぶべきだと私は考えています。

本当に通う気がある大学なら、払った入学金は本命合格時には捨て金でも、不合格時には「進学先の入学金」として意味を持ちます。逆に「受かっても行かない」大学の入学金は、どちらに転んでも捨て金です。併願校の組み方に不安がある場合は、受験の全体像を大学受験の高1〜高3の全手順で一度確認しておくと判断しやすくなります。

大学受験の捨て金を減らす具体的な方法

📌 この章の内容

では、実際に捨て金を減らすには何をすればよいのでしょうか。出願前にできる準備を、手順・制度・併願校の見直しの3つに分けて紹介します。

合格発表日と納付期限の日程表を作る手順

📋 捨て金を減らす日程表の作り方

① 受験候補校を全部書き出す
共通テスト利用・一般選抜・国公立前期/後期まで、方式ごとに1行ずつ書き出します。
② 募集要項から日付を転記する
試験日・合格発表日・入学金の納付期限・授業料の納付期限・延納の申請期限を並べます。
③ 本命の発表日に線を引く
本命の発表日より前に入学金の期限が来る大学に印を付けます。ここが捨て金の発生ポイントです。
④ 「払う/払わない」を事前に決める
印の付いた大学ごとに、どの合否のときに入学金を払うかを家族で決めておきます。
⑤ 辞退の期限をカレンダーに入れる
授業料等を払った場合は、3月31日までの辞退手続きを忘れないよう登録します。

延納・返還制度のある大学を調べる

🏢 国の要請と私大の対応状況

文部科学省は2025年6月26日、私立大学に対し、入学しない学生が納める入学料の負担を軽減する方策を講じるよう通知しました(文部科学省の通知)。2025年12月に公表されたアンケート結果は、報道によると次のとおりです。

項目校数
アンケート対象(2026年度に入試を行う私大・短大)836校
負担軽減策を行う方針210校(約25%)
うち2026年度入試で対応83校
うち2027年度入試から対応予定39校
うち対応の方向で検討中88校

2026年度入試で対応する83校の具体策(複数回答)は、「納付期限の後ろ倒し」が39校、「入学金の全部または一部の返還」が25校と報じられています。

💡 制度をどう使うか

つまり、2026年度入試で対応するのは836校中83校、約1割にとどまります。多くの大学はまだ従来どおりの扱いと考えて準備するのが安全です。一方で、同じ難易度帯に返還制度や期限の後ろ倒しがある大学があるなら、それは併願校選びの立派な判断材料になります。制度の有無は年度ごとに変わるので、前年の情報ではなく、必ず受験年度の募集要項で確認してください。

滑り止めの数と難易度を見直す

✅ 見直しのポイント

  • 入学金を払う可能性のある大学を1校に絞る:安全校を複数押さえる必要があるかを見直します。
  • 発表日の遅い入試方式を選ぶ:同じ大学でも、方式によって発表日と期限が異なる場合があります。
  • 本命の合格可能性を模試で冷静に見る:可能性が高いほど、押さえの必要性は下がります。

捨て金を本気で減らしたいなら、併願の組み方を一緒に考えてくれる塾や家庭教師の存在も大きいです。費用感の違いは大学受験の塾費用の年間相場で整理しています。

サービスごとの比較の観点は学習塾・家庭教師の比較ランキングで解説しています。

捨て金を減らしすぎるリスクと注意点

📌 この章の内容

捨て金を0円にすることが、常に正解とは限りません。節約を優先しすぎたときに起こりうるリスクと、情報の取り扱いでの注意点を確認しておきましょう。

滑り止めを削って浪人した場合の負担

📉 削りすぎの代償

入学金を惜しんで滑り止めを払わなかった結果、本命に不合格となれば、選択肢は後期日程か浪人に限られます。浪人すれば、予備校費用に加えて、もう一度受験料や入学金がかかります。約24万円を節約したつもりが、それを大きく上回る出費になる可能性があるのです。

浪人の費用をできるだけ抑えたい場合、オンライン教材を中心にする選択肢もあります。ただし向き不向きがはっきり分かれるため、スタサプだけで大学受験に臨む場合の限界を先に知っておくことが大切です。

実際の利用者の声はスタサプ大学受験講座の口コミ・評判で確認したうえで判断してください。

捨て金を払わない選択が向いている家庭

⚖️ 払う/払わないの判断目安

状況判断の目安
本命に落ちたら浪人すると決めている払わない選択も合理的
滑り止めに通う気がない払っても捨て金にしかならない
現役進学を最優先したい保険料として払う価値がある
本命の合格可能性に不安がある払う方向で検討

制度は年度ごとに変わる 募集要項で必ず確認

⚠️ 情報の鮮度に注意

入学金の返還・延納の扱いは、国の要請を受けて変化している最中です。先輩の体験談やネットの情報は、前年度以前のルールに基づいている可能性があります。判断の根拠は、受験する年度の募集要項と大学の公式発表に限定してください。

📝 進路選択についての注意

本記事の情報はあくまで一般的な傾向に基づくものです。最終的な進路・教育の選択は、お子様・ご本人と保護者が十分に情報を収集・比較検討したうえで行ってください。

大学受験の捨て金に関するよくある質問

❓ よくある質問

Q. 大学受験の捨て金の平均はいくらですか?

A. 全国大学生活協同組合連合会「2026年度保護者に聞く新入生調査」では、入学しなかった大学への納付金の平均は272,750円でした。私立大学の入学料平均(240,365円・文部科学省 令和7年度調査)とほぼ同水準で、滑り止め1校分の入学金が実態に近い金額です。

Q. 滑り止めの入学金は辞退すれば返ってきますか?

A. 入学金は原則として返ってきません。一方、授業料や施設設備費などは、3月31日までに入学辞退の意思表示をすれば原則返還されるという最高裁判決(平成18年11月27日)があります。近年は入学金の一部返還や納付期限の後ろ倒しを行う大学もあるため、必ず各大学の募集要項を確認してください。

Q. 国公立志望なら滑り止めの入学金は必ず払うべきですか?

A. 必ずではありません。本命の合格可能性、滑り止めに本当に通う気があるか、浪人した場合の費用と比べて判断します。本命が不合格でも浪人を選ぶ方針なら、入学金を払わない選択も合理的です。

Q. 入学しなかった大学にお金を払う家庭はどれくらいいますか?

A. 同調査では、入学しなかった大学への入学金・授業料の納付を「困ったこと」として挙げた保護者が21.2%でした。おおよそ5家庭に1家庭の割合で、捨て金の負担を感じていることがわかります。

Q. 捨て金を減らすために最も効果的な方法は何ですか?

A. 出願前に、全受験校の合格発表日と入学金・授業料の納付期限を1枚の日程表にまとめることです。本命の発表が滑り止めの納付期限より前に来るよう受験校や入試方式を組み替えれば、入学金を払う必要自体がなくなります。

Q. 共通テスト利用入試で合格した大学にも入学金の期限はありますか?

A. あります。共通テスト利用入試は合格発表が早い分、入学金の納付期限も早めに設定されることが多く、国公立の結果を待てない場合があります。延納制度の有無と申請期限を募集要項で確認してください。

Q. 総合型選抜や学校推薦型選抜で合格した場合も捨て金は発生しますか?

A. これらの入試は、合格したら入学することを前提とした専願の募集が多く、他大学の入学金を払う場面が生まれにくい方式です。ただし併願可の募集もあるため、出願条件を募集要項で確認してください。

まとめ:大学受験の捨て金の平均は約27万円、日程設計で減らせる

🎯 この記事のまとめ

  • 大学受験の捨て金(入学しなかった大学への納付金)の平均は272,750円(大学生協2026年度調査)
  • 私大入学料の平均240,365円とほぼ同水準で、実態は滑り止め1校分の入学金に近い
  • 戻らないのは主に入学金。授業料等は3月31日までの辞退で原則返還される
  • 捨て金を決めるのは難易度ではなく発表日と納付期限の並び順
  • 負担軽減策を行う方針の私大は約25%。制度は募集要項で毎年確認する

捨て金は「浪人を避ける保険料」として、払う価値があるかを出願前に家族で決めておく。それが、焦りによる余計な出費を防ぐいちばん確実な方法だと私は考えています。

📋 捨て金への向き合い方チェックリスト

こんな家庭は考え方
現役合格を最優先したい入学金は保険料として払う前提で、校数を最小限に
浪人も選択肢に入れている滑り止めの入学金を払わない選択も検討できる
高校受験の延納の感覚が残っている大学は本命の結果を待てないことが多いと認識する
併願校をまだ決めていない偏差値より先に、日付の一覧表を作る

🧭 次の一歩

今日できることは、志望校候補の募集要項を開き、合格発表日と入学金の納付期限を1つの表に並べることです。高1・高2のうちから受験費用まで見通して計画したい場合は、基礎固めの選択肢としてスタサプ高校講座の口コミ・評判も参考になります。

🎓 著者プロフィール

執筆者kouのプロフィール写真

kou|教育系Webライター・プロ家庭教師(フリーランス)

指導歴10年超。中学生時代に早稲田アカデミーに通い慶應義塾高等学校に合格、慶應義塾大学経済学部卒業。在学中は早稲田アカデミーで多数の受験生を指導しました。現在は中学受験・高校受験・大学受験・中高一貫校・浪人生のほか、不登校や発達障害のあるお子さまの指導も担当しています。

この記事を書く理由:大学受験の指導では、学力面だけでなく「どこに出願し、どの入学金を払うか」というお金の判断も受験結果と同じくらい家庭の負担を左右します。いかなる教育機関にも忖度せず、公表データと指導経験から、ご家庭が自分で判断できる材料を届けたいと考えて執筆しました。

プロフィール/運営理念/プライバシーポリシー/お問い合わせ

📝 調査概要

  • 調査対象:大学受験における入学しなかった大学への納付金(入学金等)の平均額と、その発生要因・軽減策
  • 調査方法:公的機関・団体の公表資料の調査(文部科学省、全国大学生活協同組合連合会)、報道の確認、著者の受験指導経験に基づく分析
  • 調査実施日:2026年10月25日
  • 情報の限界:個別大学の入学金・納付期限・返還制度は調査していません。文部科学省のアンケート結果は報道に基づく数値で、文部科学省の公表資料本体は確認できませんでした。捨て金の平均額は大学生協の調査対象(177大学の新入生保護者)に基づくもので、全受験生を代表するものではありません。併願パターン別の金額は平均値を使った試算です。
  • 利益相反の有無:なし(本記事にアフィリエイト広告はありません)

📚 参考文献・引用元

🏷️ 更新情報

公開日:2026年10月25日/最終更新日:2026年10月25日
※情報変更があった場合は随時更新します。