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🎓 この記事を書いた人
🎯 この記事の結論
結論:東京外国語大学の前期は950点中450点(約47%)が外国語で、個別試験の英語にはスピーキングも含まれます。英語を「得点源」に育てつつ、共通テスト6教科7科目で7割台後半を確保できるかが合否の分かれ目です。
「外大を目指したいけれど、普通の国公立対策と何が違うのかわからない」「専攻言語はどう選べばいいの?」と迷っている受験生・保護者の方は多いのではないでしょうか。
📋 この記事でわかること
- 3学部の違いと、2027年度の入試方式・募集人員
- 前期950点・後期700点の科目と配点、試験日程
- 2026年度の合格最低点・倍率を学部/言語区分別に
- 共通テストの得点率から逆算した「2次で必要な得点率」
- 英語・スピーキング・歴史の対策と、塾や映像授業の使い分け
💡 この記事の立ち位置
私は東京外国語大学の卒業生ではなく、同大学の入試を自分で受けた経験もありません。そのため、入試制度と数値は大学公式の2027年度選抜要項と、河合塾Kei-Netの2026年度入試結果の調査に基づいて書いています。そのうえで、大学受験生を指導してきた立場から「この配点なら学習時間をどう配分するか」という読み解きを加えました。特定の塾・予備校から報酬は受け取っていません。
東京外国語大学の受験とは?3学部と入試方式の全体像
📌 この章のポイント
東京外大の受験は、出願の時点で「学部」だけでなく「どの言語・地域を学ぶか」まで決める点が、一般的な国公立大学と大きく違います。まずは3学部の違いと、選べる入試方式の全体像を押さえましょう。
東京外国語大学の受験とは?押さえるべき3つの特徴
🔍 東京外大受験の3つの特徴
東京外国語大学(東京都府中市)の受験とは、言語文化・国際社会・国際日本の3学部への入学者選抜のことで、2027年度の一般選抜は次の3点が特徴です。
- 出願時に言語・地域の区分を選ぶ:合格最低点も区分ごとに公表されています
- 外国語の比重が非常に大きい:前期950点のうち外国語が450点
- 個別試験で英語スピーキングが課される:タブレットを使うBCT-Sで実施
言語文化・国際社会・国際日本の3学部の違いと募集人員
📊 3学部の募集人員(2027年度)
| 学部 | 前期 | 後期 | 学校推薦型 | 合否判定の単位(前期) |
|---|---|---|---|---|
| 言語文化学部 | 290人 | ― | 45人 | 15の言語区分 |
| 国際社会学部 | 254人 | 56人 | 25人 | 13の地域区分 |
| 国際日本学部 | 35人 | ― | 10人 | 1区分 |
出典:東京外国語大学「2027年(令和9年)度 入学者選抜要項」、区分数は河合塾Kei-Net 2026年度合格最低点一覧の掲載区分(2026年10月17日参照)。前期の人員には帰国生等・私費外国人留学生の若干名を含みます。
✏️ 学部選びで最初に考えたいこと
ざっくり言えば、言語文化学部は「言語そのものや文学・文化を深める」、国際社会学部は「地域の政治・経済・社会を言語を使って分析する」、国際日本学部は「日本を国際的な視点から学ぶ」学部です。国際日本学部は留学生向けの選抜枠(日本留学試験利用20人・海外高校推薦10人)が一般選抜より大きく、留学生と一緒に学ぶ環境が前提の学部だと募集人員から読み取れます。
入試の数字にも学部の個性が出ています。2026年度前期の2次(450点)の最低点は、言語文化・英語が307点(68.2%)だったのに対し、国際日本は259点(57.6%)でした。同じ大学でも、区分によって2次で求められる水準に約50点の差があるということです。
私が進路相談でよく伝えるのは、「偏差値の差」より「4年間なにを軸に学びたいか」で学部を選んだほうが、入学後の満足度が高いということです。
一般選抜・学校推薦型など入試方式の一覧
📋 2027年度の主な入試方式
| 方式 | 対象学部 | 選抜方法 | 選抜期日 |
|---|---|---|---|
| 一般選抜 前期 | 3学部 | 共通テスト+個別学力検査+調査書 | 2027年2月25日 |
| 一般選抜 後期 | 国際社会のみ | 共通テスト+小論文+調査書 | 2027年3月12日 |
| 学校推薦型 | 3学部 | 書類+小論文+面接 | 2026年11月28日・29日 |
| 帰国生等特別推薦 | 3学部(若干名) | 書類→小論文+面接 | 2026年11月28日・29日 |
出典:東京外国語大学「2027年(令和9年)度 入学者選抜要項」(2026年10月17日参照)。このほか私費外国人留学生選抜などがあります。
⚠️ 学校推薦型は出願要件のハードルが高め
学校推薦型は、調査書の学習成績概評がA段階であることに加え、英語4技能試験でCEFR B2以上が求められます(国際社会学部は独・仏・西・中・朝のいずれかでB2以上なら英語はB1以上で可)。国際社会学部は「世界史探究」4単位以上の履修も要件です。推薦人数は1校2名まで(国際日本学部は1名まで)。2027年度入試の出願期間は2026年11月1日〜5日です。本記事の公開日(10月17日)からは3週間弱しかなく、これから検討する場合はCEFR B2以上のスコアがすでに手元にあるかが現実的な分かれ目になります。
2027年度一般選抜の科目・配点・日程
📌 この章のポイント
前期は共通テスト500点+個別学力検査450点の計950点、国際社会学部の後期は共通テスト500点+小論文200点の計700点です。配点の「重心」がどこにあるかを知ると、勉強の優先順位が一気に見えてきます。
前期日程の共通テスト科目と配点(500点)
📊 前期・共通テストの配点(3学部共通)
| 教科 | 科目 | 配点 |
|---|---|---|
| 外国語 | 英・独・仏・中・韓から1(英語はR:L=1:1で換算) | 150 |
| 国語 | 国語 | 100 |
| 数学① | 数学Ⅰ または 数学Ⅰ,数学A | 50 |
| 数学② | 数学Ⅱ,数学B,数学C | 50 |
| 地理歴史 | 1科目選択 | 50 |
| 公民・理科 | 1科目選択 | 50 |
| 情報 | 情報Ⅰ | 50 |
| 合計 | 6教科7科目 | 500 |
出典:東京外国語大学「2027年(令和9年)度 入学者選抜要項」(2026年10月17日参照)
💡 配点表から読み取れること
英語はリーディングとリスニングを1:1で換算するため、リスニングだけで75点分あります。これは数学①②の合計100点に迫る重さです。指導していると、リーディングに比べてリスニングの演習量が極端に少ない受験生は珍しくありません。外大志望なら、リスニングは「毎日少しずつ」を高2のうちから習慣にしておくべき科目だと考えます。
前期日程の個別学力検査(英語300点・歴史150点)
📋 前期・個別学力検査(2027年2月25日)
| 科目 | 時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 英語スピーキング(BCT-S) | 10:00〜11:10(解答は十数分) | 合算300 |
| 英語(リスニング含む) | 12:30〜14:30(120分) | |
| 地理歴史 | 15:30〜17:00(90分) | 150 |
地理歴史は「歴史総合,世界史探究」または「歴史総合,日本史探究」から選び、歴史総合は共通問題、世界史探究・日本史探究は選択問題です。出願登録後の科目変更はできません。試験会場は東京外国語大学(府中市)です。
出典:東京外国語大学「2027年(令和9年)度 入学者選抜要項」(2026年10月17日参照)。スピーキングと筆記の配点内訳は、選抜要項では合算300点としか確認できませんでした。
国際社会学部の後期日程(共通テスト500点+小論文200点)
📋 後期日程(国際社会学部のみ・募集56人)
- 共通テスト:国語200点、外国語200点(英語はリーディング・リスニング各100点)、数学・地理歴史・公民・情報から1科目100点の計500点
- 個別試験:小論文200点(英語の課題文を読み、日本語で解答・120分)
- 選抜期日:2027年3月12日、合格発表:3月20日
前期とは逆に、後期は共通テストが700点中500点を占めます。共通テストで高得点を取った人ほど有利な設計です。
東京外国語大学の配点比率を図で見る
📊 前期950点の科目別ウェイト
出典:東京外国語大学「2027年(令和9年)度 入学者選抜要項」の配点をもとに筆者が比率を算出(2026年10月17日参照)
💬 元塾講師の読み解き
外国語と歴史を合わせると650点、全体の約68%です。裏を返せば、国語・数学・公民理科・情報は合計300点で、それぞれ「大崩れしなければよい」科目と位置づけられます。一般的な国公立文系の感覚で全科目を均等に勉強すると、外大の配点とはズレてしまう――ここが外大対策の最初の落とし穴だと私は考えています。
2027年度の出願・試験・合格発表の日程
📋 一般選抜の日程(2027年度)
| 区分 | 出願期間 | 選抜期日 | 合格発表 | 入学手続 |
|---|---|---|---|---|
| 前期 | 1月25日〜2月3日 | 2月25日 | 3月6日 | 3月15日まで |
| 後期 | 選抜要項では確認できず | 3月12日 | 3月20日 | 3月27日まで |
出典:東京外国語大学「2027年(令和9年)度 入学者選抜要項」(2026年10月17日参照)。出願はWeb登録後に書類を簡易書留・速達で郵送(持参不可)。一般選抜の学生募集要項は2026年10月下旬以降に公開予定とされています。第1段階選抜(いわゆる足切り)の有無は、選抜要項では記載を確認できませんでした。
📝 入試情報についての注記
本記事の情報はあくまで一般的な傾向に基づくものです。最終的な進路・教育の選択は、お子様・ご本人と保護者が十分に情報を収集・比較検討したうえで行ってください。入試制度は変更されることがあるため、出願前に必ず東京外国語大学の入学者選抜情報で最新の募集要項をご確認ください。
合格最低点と倍率から見る難易度(2026年度データ)
📌 この章のポイント
「何割取れば受かるのか」は、受験生がいちばん気になる数字でしょう。ここでは河合塾Kei-Netが公表している2026年度の合格最低点と倍率を、得点率に換算して整理します。
学部別の合格最低点と得点率
📊 2026年度 前期の総合最低点(950点満点)の幅
| 学部 | 総合最低点の範囲 | 得点率 |
|---|---|---|
| 言語文化(15区分) | 633.3〜686.8 | 66.7〜72.3% |
| 国際社会(13区分) | 646.8〜687.8 | 68.1〜72.4% |
| 国際日本 | 641.8 | 67.6% |
出典:河合塾Kei-Net「2026年度 東京外国語大学 合格最高点・最低点・平均点一覧」(2026年10月17日参照)。得点率は筆者が算出。
🔢 言語文化学部(前期)区分別の最低点
| 言語区分 | 総合最低点 | 得点率 | 共テ最低点 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 686.8 | 72.3% | 362.0 |
| ドイツ語 | 686.3 | 72.2% | 344.5 |
| スペイン語 | 680.8 | 71.7% | 353.3 |
| ポルトガル語 | 674.5 | 71.0% | 341.5 |
| イタリア語 | 672.0 | 70.7% | 351.5 |
| インドネシア・マレーシア・フィリピン語 | 671.8 | 70.7% | 349.8 |
| アラビア語・ペルシア語・トルコ語 | 669.3 | 70.5% | 348.3 |
| フランス語 | 668.5 | 70.4% | 353.5 |
| 中国語 | 663.3 | 69.8% | 330.3 |
| ウルドゥー語・ヒンディー語・ベンガル語 | 661.3 | 69.6% | 341.0 |
| 朝鮮語 | 655.8 | 69.0% | 350.0 |
| ロシア語 | 650.3 | 68.5% | 340.5 |
| ロシア語及びウズベク語・モンゴル語 | 641.3 | 67.5% | 350.0 |
| ポーランド語・チェコ語 | 634.5 | 66.8% | 322.8 |
| タイ・ラオス・ベトナム・カンボジア・ビルマ語 | 633.3 | 66.7% | 321.3 |
出典:河合塾Kei-Net 2026年度合格最低点一覧(2026年10月17日参照)。共テは500点満点。得点率は筆者が算出。
🔢 国際社会学部(前期)地域区分別の最低点
| 地域区分 | 総合最低点 | 得点率 | 共テ最低点 |
|---|---|---|---|
| 北西ヨーロッパ/北アメリカ | 687.8 | 72.4% | 369.0 |
| イベリア/ラテンアメリカ | 680.8 | 71.7% | 353.8 |
| 西南ヨーロッパ | 680.0 | 71.6% | 343.0 |
| アフリカ | 679.8 | 71.6% | 364.8 |
| 中東 | 670.3 | 70.6% | 350.8 |
| オセアニア | 655.8 | 69.0% | 334.8 |
| 東アジア | 652.8 | 68.7% | 346.5 |
| 中央ヨーロッパ | 651.8 | 68.6% | 343.5 |
| 中央アジア | 651.5 | 68.6% | 324.5 |
| 東南アジア第1 | 650.0 | 68.4% | 324.8 |
| 南アジア | 647.8 | 68.2% | 356.5 |
| 東南アジア第2 | 647.0 | 68.1% | 341.5 |
| ロシア | 646.8 | 68.1% | 341.0 |
出典:河合塾Kei-Net 2026年度合格最低点一覧(2026年10月17日参照)。得点率は筆者が算出。
💡 共テの得点率から「2次で必要な得点率」を逆算すると
総合最低点から共テの得点を引くと、2次(450点)で必要な得点が出せます。最も高い言語文化・英語(686.8点)と、比較的低い国際日本(641.8点)で計算してみました。
| 共テ得点率 | 言語文化・英語 | 国際日本 |
|---|---|---|
| 70%(350点) | 2次 74.8% | 2次 64.8% |
| 75%(375点) | 2次 69.3% | 2次 59.3% |
| 80%(400点) | 2次 63.7% | 2次 53.7% |
| 85%(425点) | 2次 58.2% | 2次 48.2% |
共テが5%(25点)変わると、2次で必要な得点率は約5.6ポイント動きます。共テで7割台前半にとどまると、2次の英語と歴史で7割前後が必要になり、かなり苦しい戦いになるというのが私の見立てです。
2026年度の総合最低点をもとに筆者が試算。年度により最低点は変動します。
🔗 あわせて確認したい数字の見方
共テの目標点を考えるときは、予備校が出すボーダー得点率も参考になります。河合塾の共通テストボーダーの見方と注意点を押さえておくと、合格最低点との違いが理解しやすくなります。
志願者数と倍率の推移(2025→2026年度)
📊 学部・日程別の実質倍率(受験者÷合格者)
| 学部・日程 | 2026年度 | 2025年度 |
|---|---|---|
| 言語文化 前期 | 2.1倍(682人→323人) | 1.9倍 |
| 国際社会 前期 | 1.5倍(422人→273人) | 1.8倍 |
| 国際日本 前期 | 1.6倍(57人→36人) | 1.9倍 |
| 国際社会 後期 | 3.9倍(287人→73人) | 5.8倍 |
出典:河合塾Kei-Net「一般選抜 入試結果(東京外国語大)」(2026年10月17日参照)
⚠️ 区分ごとの倍率は年ごとに大きく動く
言語文化学部の区分別に見ると、ポルトガル語は1.5倍→3.1倍、ロシア語は3.2倍→2.0倍、ポーランド語・チェコ語は1.1倍→2.2倍と、1年で倍率が大きく変わっています。2026年度の言語文化学部では1区分あたりの合格者が11〜38人と少ないため、志願者が数十人動くだけで倍率が跳ねるのです。前年の倍率が低い区分を狙う「倍率買い」は、翌年に裏目に出やすいと考えてください。
後期日程の「見かけの倍率」と実質倍率の差
📊 国際社会学部 後期:志願者から合格者まで
出典:河合塾Kei-Net「一般選抜 入試結果(東京外国語大)」をもとに筆者作成(2026年10月17日参照)
✏️ 後期は「数字に驚かない」ことが大事
国公立の後期は、前期で合格した人が受験しないため、志願者と受験者の差が大きくなります。東京外大の国際社会学部後期でも、2026年度は志願者の約3割しか受験していません。志願倍率13.5倍という数字だけを見て諦める必要はない一方、最低点が公表されている区分の合格者の共テ最低点は2026年度で392〜434点(約78〜87%)、平均点は421〜453点(約84〜91%)と高水準です。後期は「共テで8割5分前後を取れた人の勝負の場」と捉えるのが現実的だと思います。
後期の出願先を決める判断材料としては、共通テストリサーチ判定の見方も役立ちます。
💡 言語文化・国際日本志望者にとっての後期
後期が国際社会学部にしかないことは、言語文化・国際日本の志望者にとっても無関係ではありません。前期で第一志望に届かなかった場合に、同じ大学で再挑戦できる唯一の日程だからです。ただし後期は共テの比重が700点中500点と大きく、前期とは求められる力がまったく違います。前期の出願時点で、共テの自己採点が8割5分に届いているかどうかを後期出願の判断軸にするのが現実的だと私は考えます。出願資格の詳細は一般選抜の学生募集要項で必ず確認してください。
合格最低点・倍率を見るときの注意点
⚠️ データを読むときに誤解しやすい3点
- 総合・共テ・2次の最低点は同じ人の点ではありません。共テ最低点が6割台半ばでも、その人は2次で高得点だった可能性が高く、「共テ65%で合格できる」とは言えません。
- 倍率が低い=易しい、ではありません。国公立前期は共テの結果を見てから出願するため、受験者の多くが一定の得点を持っている状態での競争です。
- 数値は河合塾の集計に基づく2026年度の実績で、2027年度も同じ水準になる保証はありません。
東京外国語大学の受験に向いている人・注意点
📌 この章のポイント
外大は配点も学びの中身もはっきりした個性を持つ大学です。だからこそ「合う人」と「後悔しやすい人」の差が出ます。合格の可能性だけでなく、入試制度の制約も先に知っておきましょう。
東京外大受験に向いている人の特徴
✅ 向いている人
- 英語が得意科目で、さらに「話す」力も伸ばしたいと思える人
- 特定の言語や地域に、偏差値とは別の関心を持っている人
- 世界史または日本史を、90分の試験に耐えるレベルまで深められる人
- 数学・理科・情報で大崩れしない程度の基礎力がある人
東京外国語大学の受験で注意したいデメリット
❌ 入試制度上の制約・デメリット
- 英語が苦手だと挽回が難しい:外国語が950点中450点を占めるため、他科目でカバーできる幅が小さいです。
- 個別試験で地理を選べない:地理を軸に勉強してきた人は、歴史の準備が別途必要になります。
- 言語文化・国際日本は前期のみ:後期があるのは国際社会学部だけで、2学部はチャンスが一度です。
- 共テは6教科7科目:私立文系の3教科型の勉強だけでは足りず、数学・情報の対策も必要です。
- 出願時に言語・地域区分を選ぶ:入学後に区分を変更できるかは、公式情報の範囲では確認できませんでした。出願前に大学の説明会などで確かめることをおすすめします。
専攻言語・地域区分を選ぶときの判断基準
💬 区分選びで私が伝えていること
区分選びで迷う受験生には、次の順番で考えるよう伝えています。
- その言語・地域を4年間学び続けたいか(入学後の授業の大半がその言語・地域を軸に進むため)
- 卒業後にどう使いたいか(留学・就職・研究のイメージ)
- 前期の得点見込みと最低点の差(2026年度の区分間の差は総合で最大約54点)
倍率や最低点は3番目に見るものだと考えます。前述のとおり区分ごとの倍率は年によって大きく動くため、数字を優先すると「受かったけれど学びたいことではなかった」という結果になりかねません。
東京外国語大学の受験対策|科目別の勉強法
📌 この章のポイント
配点の重心が英語と歴史にある以上、対策もそこに時間を寄せるのが合理的です。ここでは元塾講師として、配点構造から逆算した優先順位と、科目ごとの考え方をお伝えします。
英語:配点の約3分の1を占める個別試験の対策
💡 英語対策の優先順位
個別の英語はリスニングを含む120分の試験で、スピーキングと合わせて300点。これだけで全体の31.6%です。大学受験生を指導してきて感じるのは、英語が得意な受験生ほど「読めるから大丈夫」と過去問演習を後回しにしがちだということです。120分の長丁場では、読む速さと集中力の持続が得点を左右します。
- 高3の夏までに、標準レベルの長文を時間内に処理できる状態にする
- 秋以降は大学公表の過去問で形式に慣れ、時間配分を固める
- 書いた英文は自己採点で済ませず、第三者の添削を受ける
スピーキング試験(BCT-S)への備え方
🔍 スピーキング試験の基本情報
2027年度の前期では、BCT-Sを使った英語スピーキング試験がタブレットで実施されます。解答時間は十数分、試験時間帯は10:00〜11:10の約70分です(2027年度選抜要項より)。
✏️ 機械に向かって話す練習を
タブレット相手の試験は、相づちも表情の反応もありません。対面の会話練習だけでは身につきにくい「決められた時間内に、ひとりで話し切る」力が必要です。私なら、スマートフォンの録音機能で時間を決めて話し、録音を聞き直す練習を週に数回取り入れるよう勧めます。英検など4技能試験のスピーキング対策と重なる部分も多く、学校推薦型を検討している人には一石二鳥です。
世界史・日本史:歴史総合を含む90分試験の対策
💡 歴史は「通史の早期完成」が最優先
個別の歴史は150点、共テの地歴と合わせると200点で、英語に次ぐ比重です。歴史総合は共通問題なので、世界史・日本史どちらを選んでも近現代の理解は欠かせません。国際社会学部の学校推薦型が世界史探究の履修を要件にしている点からも、この大学が世界の動きを捉える歴史的視点を重視していると私は読み取っています。
通史を早く一周させたい人には、映像授業の活用も選択肢です。スタサプ世界史の講座内容と勉強法で具体的な使い方をまとめています。
共通テスト:6教科7科目で取りこぼさない設計
🗣️ 「得点源」と「守り」を分ける
前述の逆算表のとおり、共テは7割台後半〜8割を目標にすると2次の負担が現実的な水準になります。私が勧める考え方は次のとおりです。
- 得点源:外国語150点(リスニング75点分を含む)。9割を目指す
- 安定:国語100点。古文・漢文で失点しない基礎固め
- 守り:数学・公民理科・情報の計200点。各6〜7割を確実に
文系の受験生は数学と情報を後回しにしがちですが、合計150点あります。ここで5割を切ると、英語の貯金がすぐに消えてしまいます。
高1〜高3の学年別スケジュール
🔰 東京外大合格までのステップ(目安)
塾・予備校・映像授業はどう使い分ける?
📌 この章のポイント
東京外大の対策は、独学で進めやすい部分と、外部のサポートがないと伸ばしにくい部分がはっきり分かれます。費用をかける場所を絞ることが、結果的に効率のよい受験につながります。
独学で進めやすい部分・サポートが必要な部分
⚖️ 独学とサポートの切り分け
| 領域 | 独学のしやすさ | 理由 |
|---|---|---|
| 英単語・文法 | 進めやすい | 市販教材と映像授業で十分に対応可能 |
| 歴史の通史 | 進めやすい | 映像授業で一周させやすい |
| 英作文・記述答案 | 難しい | 自己採点では誤りに気づきにくい |
| スピーキング | 難しい | 発音・表現の客観的な評価が必要 |
| 共テの数学・情報 | 人による | 苦手度が高いなら早めに質問できる環境を |
スタサプなど映像授業の使いどころと限界
💬 映像授業は「インプットの加速装置」
映像授業は、英文法や歴史の通史といったインプットを短期間で終わらせるのに向いています。一方で、外大の配点の柱である英作文やスピーキングの添削は、映像授業だけでは補えません。
スタサプの大学受験向け講座については、スタサプ大学受験講座の口コミと実態で詳しく検証しています。
「映像授業だけで国公立に届くのか」が気になる方は、スタサプだけで大学受験は可能かの検証で限界と補い方をまとめました。
個別指導・家庭教師を検討するときの視点
✏️ 「何を見てもらうか」を先に決める
プロ家庭教師として私が感じるのは、外大志望の生徒が個別指導に期待すべきなのは「授業」より「答案と発話のフィードバック」だということです。英作文や記述答案の添削、スピーキングの評価を任せられるかを、体験授業で確認することをおすすめします。
家庭教師で東京外大を目指す場合の具体例は、東大家庭教師友の会で東京外大を目指す場合の料金と特徴で解説しています。
東京外国語大学の受験に関するよくある質問
📌 この章のポイント
受験生や保護者の方から出やすい疑問を、2027年度選抜要項と2026年度の入試結果をもとにまとめました。
東京外国語大学の受験に必要な共通テストの得点率は?
❓ Q&A
Q. 東京外国語大学の受験に必要な共通テストの得点率は?
A. 河合塾Kei-Netの2026年度データでは、前期の共通テスト(500点)の合格者平均は学部・区分によりおおむね7割台前半〜8割強でした。最低点は6割台半ばの区分もありますが、2次で高得点を取った合格者の値なので、目安は平均点の側で考えるのが安全です。
東京外国語大学の2次試験で地理は選べますか?
❓ Q&A
Q. 東京外国語大学の2次試験で地理は選べますか?
A. 2027年度選抜要項では、前期の個別学力検査の地理歴史は「歴史総合,世界史探究」または「歴史総合,日本史探究」で、地理は含まれていません。共通テストの地理歴史は1科目選択です。
英語以外の外国語で受験できますか?
❓ Q&A
Q. 英語以外の外国語で受験できますか?
A. 共通テストの外国語は英語・ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語から1科目を選べます。ただし前期の個別学力検査の外国語は英語(スピーキング試験を含む)です。
東京外国語大学のスピーキング試験とはどんなものですか?
❓ Q&A
Q. 東京外国語大学のスピーキング試験とはどんなものですか?
A. 前期の個別学力検査でBCT-Sを用いた英語スピーキング試験が課されます。タブレットで十数分解答する形式で、試験時間帯は約70分です。配点は英語の筆記と合算して300点です。
東京外国語大学に後期日程はありますか?
❓ Q&A
Q. 東京外国語大学に後期日程はありますか?
A. 2027年度は国際社会学部のみ後期日程(募集56人)があります。共通テスト3教科500点と、英語の課題文を読んで日本語で答える小論文200点の計700点です。言語文化学部と国際日本学部は前期のみです。
学校推薦型選抜の出願条件は?
❓ Q&A
Q. 学校推薦型選抜の出願条件は?
A. 主な要件は、調査書の学習成績概評がA段階であることと、英語4技能試験でCEFR B2以上のスコアを持つことです。国際社会学部は世界史探究4単位以上の履修(見込み含む)も必要です。推薦人数は言語文化・国際社会が1校2名まで、国際日本が1校1名までです。
まとめ:東京外国語大学の受験は配点の重心を知ることから
🎯 この記事のまとめ
東京外国語大学の受験は「英語を得点源にし、歴史で上積みし、共テ6教科7科目で崩れない」ことが合格への最短ルートです。区分選びは倍率より学びたい言語・地域を優先し、数字は最新の募集要項と入試結果で必ず確認してください。
📋 記事のポイント
- 前期は共テ500点+個別450点の計950点。外国語が47.4%を占める
- 個別の英語(300点)にはBCT-Sのスピーキング試験が含まれる
- 個別の地歴は世界史または日本史で、地理は選べない
- 後期は国際社会学部のみ。共テ8割5分前後の勝負になりやすい
- 2026年度の前期総合最低点は得点率でおおむね67〜72%
- 区分ごとの倍率は年によって大きく変動する
⭕ 東京外大の受験が向いている人
- 英語が得意で、話す力も伸ばしたい
- 学びたい言語・地域がある程度決まっている
- 世界史か日本史を得意科目にできる
❌ 慎重に考えたい人
- 英語に苦手意識が強く、他科目で挽回したい
- 個別試験を地理で受けたい
- 数学・情報を含む6教科7科目の準備が難しい
🧭 今日からできる最初の一歩
- 東京外国語大学の入学者選抜情報で選抜要項と過去問を確認する
- 直近の模試の共テ換算点を、本記事の逆算表に当てはめてみる
- 英語リスニングとスピーキングの練習時間を毎日の計画に入れる
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🎓 著者プロフィール
📝 調査概要
- 調査対象:東京外国語大学の2027年度入学者選抜制度、2025・2026年度の一般選抜入試結果
- 調査方法:公式サイト調査(入学者選抜要項)/予備校公表データの調査(河合塾Kei-Net)/著者の大学受験指導の知見
- 調査実施日:2026年10月17日
- 情報の限界:著者は東京外国語大学の卒業生・受験経験者ではなく、在学生や教職員へのヒアリングも行っていません。2027年度の一般選抜学生募集要項は本記事執筆時点で未公開のため、選抜要項の内容に基づいています。英語筆記とスピーキングの配点内訳、入学後の言語・地域区分の変更可否、第1段階選抜の有無は確認できませんでした。
- 利益相反の有無:なし(本記事に広告・アフィリエイトリンクはありません)
📚 参考文献・引用元
- 東京外国語大学「2027年(令和9年)度 入学者選抜要項」(2026年10月17日参照)
- 東京外国語大学「入学者選抜情報」(2026年10月17日参照)
- 河合塾Kei-Net「2026年度 東京外国語大学 合格最高点・最低点・平均点一覧」(2026年10月17日参照)
- 河合塾Kei-Net「一般選抜 入試結果(東京外国語大)」(2026年10月17日参照)
🏷️ 記事情報
公開日:2026年10月17日/最終更新日:2026年10月17日
※情報変更があった場合は随時更新します。

